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病室10号室から、君へ________。

#2


利「…なんかすみません。気遣わせちゃいましたね。」
奏「大丈夫だよ。僕はもう大人だし、逆に子供に気遣わせたくないし。」
利「「はぁ…ちょっと外の空気吸ってきます。」
そうして点滴のスタンドを持ち、部屋を出た。

利「…なんか騒がしいな。」
部屋から出ると、ざわざわとした声々が病院を支配していた。
利「…すみません。なにがあったんですか?」
近くにいた看護師さんに話しかけた。
看護師「あぁ、あれね。実は障がい者の患者さんがどこからかはわからないけど、ナイフを持ってきてほかの患者さんの前で振り回したらしくてねぇ…。仕方ないっちゃ仕方ないけど…危ないわよね…。」
看護師さんは複雑そうな顔をしていた。
まぁ、そりゃあそうだろう。
障がい者の方も、なりたくてなったわけじゃないし。
だからといってこんなことをしていいのは、違うし。
利「…教えてくださり、ありがとうございました。では。」
看「えぇ。貴方も気を付けるのよ。」
利「はい。そうします。」
そうして看護師さんのもとを離れた。

離れたはいいものの、これじゃあ中庭や外に行けそうにない。
利「…困ったな。でも、気分転換したいんだよなぁ…。」
その時、ふと図書館の存在を思い出した。
利「そういえば図書館あるじゃん!」
そう、この病院には図書館がある。
患者さんが暇にならないように、という願いを込めて作られたらしい。
利「…たまには本でも読もう。」
そう思い、足早に図書館へ向かった。

利「うわぁ…久々だ。」
昔本にハマっていた時期があり、毎日のように通っていた。
あの時はたくさん人がいたのに、今は存在が忘れられているほどに、ひとけがない。
利「まぁ…今日は騒がしいしね。」
利「…でも貸し切りだし、せっかくなら図書館全部まわろ!」
そう思い、足を動かした。
人気がない割には結構広い図書館で奥の方まで本がずらーっと並べられている。
利「うわぁ…これよさそう。でもまじで一旦全部まわろう。うん。」

利(これよさそうじゃん。)
感動系の恋愛小説みたいだ。
俺はこう見えて結構恋愛系の本が好きで、中学生の時は電子でちょこちょこ見ていた。
利「よいしょっと…。」
本に手を伸ばす。
だが、あとちょっとなところで届かない。
背伸びまでしているのに。
利(俺これでも172cmはあるぞ…?)
利(はぁ…どうしよ。)
その時、自分じゃない手が視界を過ぎった。
?「はい。これ。」
後ろを振り返ると、癒し系のイケメンがいた。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

新キャラ登場しちゃったぜぇぇ!!!!
まぁ、この二人がこの物語のトリガーになるのでね。ははっ(?)
良い感じにストックも書けてるので、なんとかなりそう!ww

2024/10/20 12:46

rary@ぼちぼち活動開始中 ID:≫.pW3N8u9QP9cU
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