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病室10号室から、君へ________。

#1


朝日が目に差しこむ。
今日がまたやってきた。
今日が、またやってきてしまった。
右手に温かみを感じ、そちらを見ると母親が僕の手をぎゅっと握って泣いていた。
利登(りの)「え、ちょ…どうしたの?俺なんかしちゃったっけ…?」
母「いや…なんでもないの…ごめんね。」
そういって僕の手を放し、勢いよく僕の病室を飛び出した。
また、病気の進行だろうか。
ここ最近ずっと動悸がはげしく、息がしづらい。
それと最近失神することが多くなってしまった。
利「…。」
その時、がらがらと病室のとびらが開いた。
奏多先生「やぁ、利登くん。」
奏多先生がどうやら扉を開けた犯人らしい。
利「…どうも。」
僕が不愛想そうにあしらう。
いつもなら笑って「なんでそんな冷たいの~!」って言ってくるのに今日は静かだ。
どうせ、病気のことだろうなぁ。
奏多先生優しいし、俺のこと気遣ってくれてるのかな。
余計なお世話なのに。
奏「…利登くんのお母さんは?さっきまで一緒にいたよね?」
利「俺が起きたら、泣いてて…そのまま部屋飛び出してどっか行きました。」
奏「…そっか。」
利「…あんま心配しないでください。奏多先生は最近来たばっかだから、よくわからないかもしれないけどいつものことなので。」
いつもそうだった。
僕の病気が少しでも進行したら、泣き叫んでいる。
昔はこっちも見るのもつらかったが、もう慣れてしまった。
僕のことを愛してくれているのはうれしいけれど、正直もうやめてほしい。
辛いだったら会いに来なければいいのに。
だって、どうせ俺死ぬんでしょ?
[明朝体]病院で過ごしてようが、普通に学校に行って過ごしてようが、そう大して変わらないだろ。[/明朝体]
奏「その言い方はあんまりじゃない?…きっとお母さんは利登くんのことを大切に思ってるからこそ…。」
利「じゃあ、なんで僕の気持ちを理解してくれないんですか?」
奏「…え?」
利「俺だって人間です。人が泣いてるところ見て笑うようなサイコパスではないし。毎回見るのもめんどくさいんですよ。だからといって本人に言えるわけないし…。」
奏「…まぁ、わかるよ。利登くんの気持ちは。でも、まぁ、利登くんが嫌ならしゃーないね。自分の考え押し付けちゃってもあれだしね。」
そういって笑い交じりに僕に放った。
でもその笑顔は、歪んでいた。
[明朝体]まるで麻酔でも打たれたかのように。[/明朝体]

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作者メッセージ

おひさしぶりでぇぇぇぇす!!!!!!
最近ずっと倦怠期にもほどがあるレベルで、倦怠期だったので
全然浮上できませんでした…(汗)
ってことで新作だぁぁ!!!
てか浮上するたびに新作つくって、消しての繰り返しなんですけど
この作品はもうメモアプリに書いてるレベルなので、ちゃんと完結できる…はず…です…(は?)
まぁまぁ気を取り直して…こちらの新連載もたのしんでみていただければなと!

2024/10/19 21:26

rary@ぼちぼち活動開始中 ID:≫.pW3N8u9QP9cU
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