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命を灯す花

#6


駿「ひっ・・・・!?」
オドオドと後ろに倒れ込む。
そんな弟を見て、晴翔はニヤリと笑った。
晴翔「下を見ろよ。まるで血の海だぜ?」
駿「えっ・・・!?」
恐る恐る下を見る。
集まる野次馬ども、うるさく聞こえる人の声、
そして,血を流している女性・・・
駿「オエッ!?グフっ・・・!!」
思わず土砂物を吐き出してしまう。
晴翔「おっと、お前にはまだ早かったな。」
そう言うと、晴翔は駿の背中を持ち、後ろに投げる。
駿「痛っ!」
晴翔「使える限り、人を殺すからな。」
そう言うと、新しい花火に火をつけ、下に向かって火口を向けた。
その後、また誰かが宙に浮いた。
男「うわぁぁぁぁ!?」
そして、下に落ちる。
それが10分ほど続き、兄の手持ちの花火は無くなった。
晴翔「はぁ・・・爽快だ・・・!」
満足した顔を見せた晴翔は、そのまま駿の方へ来た。
駿「ひっ!」
晴翔「駿・・・よく聞け。」
冷たい手が頬に触れる。
晴翔「俺は、この生活に疲れたんだ。この世界に疲れたんだ。」
  「だから、今回の事は、ただのストレス発散にしかなってない。」
  「しかも、俺はまだ満足していない。」
駿「え・・・?」
まさか、まだ人を殺すのか・・・!?
晴翔「ちょっと待て。」
スマホを取り出し、どこかへ電話をかける。
プルルルル…プルルルル…
警察「はい、こちら警察署です。」
晴翔「今から◯◯ビルの屋上で人を殴り殺します。」
警察「な、なんだって?」
晴翔「早く来ないと、子供が死にますよ。」
そう言うと、晴翔はスマホを勢いよく投げた。
ビルの上からスマホが落ちていく。
晴翔「さて・・・駿。」
駿「な、なに?」
晴翔「警察官が来て捕まるまで、お前を殴る。」
駿「は?」
晴翔「死にはしないだろ。まあ、我慢しろよっ・・・!」
ゴッ!
駿「っ痛!?」
ゴッゴッゴッゴッゴッ・・・
駿「痛い痛い!!やめてって!」
バキ!ゴキ!ゴリュ!
駿「カハッ!?」
5分後・・・
晴翔「はぁ・・・はぁ・・・ん?」
階段を駆け上がってくる音が聞こえる。
晴翔「やっと来たか。じゃ、ラスト一発・・・!」
力いっぱいに握った拳が、実の弟の腹部に当たる。
駿「グフっ・・・・・」
口から血を吐き出し、その場に倒れ込む。
警察「警察だ!ここに通報があった!!」
数人の警察官が銃を構えてこちらを見ている。
晴翔「やっと来ましたか。遅かったですね。」




その後、晴翔は捕まり、花火での殺人も自分がやったと自首した。
駿は、病院に緊急搬送され、一命を取り留めた。
晴翔は死刑が決まり、駿は引っ越しをすることになった。
その時駆けつけてくれたのが、袴谷義人警察官だった。
父「すいませんね、ご迷惑をかけて・・・」
義人「全然大丈夫です。」
そして、引っ越しの手続きを終え、忌まわしき土地を後にした。



・・・あれから、もう6年経った。
今年はもう直ぐ終わろうとしていて、受験シーズンにも入った。
今、僕は袴谷刑事と共にある場所に向かっている。
兄があの花束を手に入れた、[大文字]魔の花畑だ。[/大文字]



次回、最終話「明日」

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

どうも戸部夏実です!
今週テスト!
なんでや!

2024/11/17 20:50

戸部夏実 ID:≫.psyZPMB6Zfrw
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