夢を叶えに
Romside―――
『ENTERSHIPガールズオーディション』
私は、Rom。
Kpop界の練習生の中では少し珍しいタイ出
身。
特技は、ラップ
そんな私が、今から[漢字]挑戦[/漢字][ふりがな]チャレンジ[/ふりがな]すること
それは…
オーディションの第一次審査『自己PR』
こんなの内気な私に出来るわけないよ…
はぁ〜
『では最初にエントリーナンバー1番の方、
スタンバイをよろしくお願いします!』
「はい。」
エントリーナンバー1番の子が立ち上がり、
迷うことなく、ステージに進んで行く。
すごい。
見た感じだと、年齢は私と同い年くらい
に見える。
なのに、私よりもずっと堂々としていて、
かっこいい。
アイドルにあるオーラが、
すでにこの子には備わっている――
そんな気がした。
しかも、ダンスや歌、ラップ全て
レベルが高い。
最後の決めポーズまで、隙がない。
す、すごい、すごすぎる…!!
一人目から、圧倒されてしまった。
…でも、私にはラップという武器がある。
大丈夫、私も戦える。
『続いて、エントリーナンバー5番、Rom
さんスタンバイをよろしくお願いします!』
私は、大きく深呼吸をして、ステージへと
ゆっくり進んでいった。
「タイ出身のRomです。
17才、高校2年生です。
特技がラップなので、今から披露します。」
「ありがとうございました!!!」
お、終わった!!!
とても緊張していたけど、ちゃんとできた!!!
今、私が出せる力を全て出し切ることが
できた。
次の第二次審査に進めるのは、
100人中50人。
つまり、半分の人はここで脱落となってしま
う。
しかも、その100人の練習生も、たくさんいる
練習生の中から、選ばれた精鋭たち。
でも、私は負けない
あとは結果を待つだけ―――
『第一次審査、自己PRの結果が出ました。』