夢を叶えに
●●side―――
『第一次審査、自己PRの結果が出ました!!!』
ドクンッ
さっきまで、ざわざわとしていた、会場の
雰囲気が一変して、参加者達が一斉に緊張し
ながら、司会者の方に目をやる。
(お願いします…!!)
私も、目を閉じ、手を合わせてお祈りの
ポーズをして、司会者が口を開くのを待つ。
『1位から50位までが第二次審査に進出とな
ります。』
『それでは、50位から30位まで一気に発表し
ていきます。』
『50位・〇〇、49位・□□、48位…』
次々と順位と名前が発表されていく。
私は、まだ呼ばれていない。
次の第二次審査もあるから、なるべくここの
段階から順位を上げておきたいけど…
『次に、29位から11位までの発表です!!
15位・△△、14位・■■、
13位・Yonso』
えっ…
今、Yonsoって言ったよね。
内心驚きつつ、ステージへと目をやると、
元5minutesの、あの、Yonsoだった―!
Yonso、参加してたんだ。
でも、ここは練習生達にとっての戦いの場。
慌てて気を引き締める。
『12位・Sara、11位・Rom』
(どうしよう…)
発表する順位が高くなるにつれて、
「1位になれたかもしれない。」
という期待と、
「ここで落ちちゃったらどうしよう。」
という不安が、混ざり合って心の中では、
もうすでに半泣き状態だった。
『続いて、10位から6位までの発表です!!!』
『10位・Shaofan、9位・Hein』
『8位・✕✕、7位…』
(お願い…!!)
『そして、最後にデビュー圏内の、5位から
1位の発表です!!!!』
司会者のアナウンサーの、声が一段と盛り
上がる。
『5位・Ia!! 4位・Chaein!!
3位・Mei!! 2位・●●!!』
2位!?悔しいけど、まだ第一次審査だ。
それに、デビュー圏内に入る事ができた
ひとまず、安心かな…
『1位は…Suyen!!!!』
えっ、す、Suyen!?
すごい。私が会っていない短時間で、
すごくレベルが高くなっている!!!
き、気づかなかった…!
きっと、ものすごい努力をしたんだな。
でも、次は絶対にSuyenを追い越して
1位になりたいな。