文字サイズ変更

満月喫茶店

#3

都合がいい夜

自「はぁ...またうまくいかない。
  少女漫画みたいに努力しようとするけど。 うまくいかないよね、
自「眠れないや...なんか飲もう
 ギィ
カランコロン
玲「あ、いらっしゃいませ〜
自(あれ、こんなドア開けたっけ?
玲「一名様ですか?
自「え、あ、はい
玲「...、
店長「望月くん、
玲「はいわかってます。お客様、個室へどうぞ
  こちらです
自「はい...(なんだあれ。
ストン
自「綺麗...(カフェ? 珈琲店?
玲「こちらは満月喫茶店です。
自「満月喫茶店?
玲「はい。 辛い人だけが辿り着ける満月喫茶です
自「え、?
玲「本日のメニューです。 ごゆっくり

自(辛い人だけが辿り着ける? はぁ?
   夢でもみてんのかあの人は
自(ま、喫茶ならいいか
 パラ
 本日のメニュー
・夕日炭酸
・都合がいい夜

自「なんだこのメニュー、2つしかないし名前が変だな
  炭酸はわかるけど夕日って食べれないよ
コンコン
自「はい、
ガチャ
玲「失礼します。 自分様の「夕日炭酸」と「都合がいい夜」ですね
自「メニューって!
玲「メニューは空を使った食べ物や飲み物にしました
  もう一方は店長の随筆文のミステリー版です
自「随筆文...?
玲「はい。 全部店長のことです。
自(人のことなんて興味ないのに
玲「興味、引かれるんじゃないですか?
自「え、?
玲「ごゆっくり食べてください ガチャン
自「どういうこと? 満月喫茶はどうなってるの?
  おいしさそうだけど、変だよ!

玲「店長。
店長「ああ、今回はちょっと手強いかもね
玲「じっくりいきますか?
店長「うん。 無理矢理はやめてね
玲「はい。
店長「望月くん
玲「はい、?
店長「評判いいよ
玲「ありがとうございます、!

ゴクッ
自「美味しい...ゴクゴク
 (ただでさえ炭酸好きなのに...それに、冷たいはずなのに温かい。
  体?心? でも、どっちも温かい気がする。 色も好き...
自「さて、(本は読まなくてもいいや 帰ろう
 ガチャ
玲「あれぇ?もうお帰りですか?
自「あ、はい
玲「すみませんね、満月喫茶では食べ残しなど読み残しは厳禁です
自「おかしくない? こんな喫茶おかしいよ!
玲「私からは言えないのですが、満月喫茶ではこういうルールです
自「もういい帰る
玲「あ、読み残しは厳禁ですので、読んでください、!
自「...
 ガチャ
ヒォォォ トコ_
自「え? あ、やば! 助け!
 トット
玲「だから言ったのに、読み残しは厳禁だって
自「あ、あ、ありがとうございます!
玲「読みますか?
自「はい!
玲「読んだら、今の悩みもスカッとしますよ
自「ほんとう?
玲「はい。 決して嘘はつきません。 満月喫茶ではこういうルールです
自「ありがとうございます
 パラ

プツン
『今日はこっちで帰るよ』
『あ、うん...』
みんなと一緒に帰りたいのに
『すぐだから』
そういうわけじゃないのに、買い物くらい私が迎えに来る前にできるでしょ
1人で帰るのに、母嫌い...
月も見れないし、恋愛もうまくいかないし
もう一年も一緒にいられないのに 1秒でも一緒にいたいのに
嫌い、大っ嫌い...父の方が優しい、 母なんて虐待してきたもん
私、勇気があればいいのに。 自信があればいいのに。
自分も好きになれない

『自分ちゃん!』
『なに、?』
『好きな人いる?』
『いる、よ』
『誰!』
『教えない...』
『なんで、』
『別にいいでしょ』
『むー』

いるけど言ったらばかにされる
私の好きな人 好きなのか嫌いなのかよくわかないし、好きなところがわからない
けど好き。 好きはすぐなんだもん 好きだからかっこいいんだもん...
好きな人は2人いるかもしれないけど、2人いたらおかしいよね、
うん。

『自分』
『なに、』
『塾のクラス上がんないの』
『別にいい』
『もうすぐ上がれそうなのに、理科が残念だよなぁ』
『うるさい』
『あ?』
『やっぱなんもない』

こういうところは嫌いだけど、うまく言葉が言えない。
ほんとに好きなのかわからない、それに女の子と一緒にいるだけでもやもやする。
これをやきもちというのか...。
告白したいのに、言えない勇気。 両思いにならないといけないのか...
頑張ってアピールしようとしても変に思われたら嫌だ。
世界が怖い 恋愛が怖い...けど、こう言われたい『大好き』

『自分!』
『なに?』
『なんで泣いてる?、なんでうずくまってる?』
『あ、これは_、なにもない』
『でも!』
『大丈夫だからごめんね』
『...』

そう言えば今日、卒業式だったな
『律!』
『なに、』
『ごめんね』
『え、?』

今は屋上だったな。 フェンスに乗って 月に乗って
踊って落ちて死んじゃおうかな

『俺は、好きだよ』
『え、』
『き_
『私から言わせて!』
『律が好き』
プツン

パタン
自「...
玲「どうでしたか?
自「この少女が私になったようでした!
玲「よかったです。
自「さっきはすいませんでした!
玲「いえ、満月喫茶はちょっと変わっていますが、みなさんのために
  あるものです。 またのご来店をお待ちしています ニッ
 パチ
自(あれ、家? さっきまで、どこかにいなかったっけ?
  ま、たいしたことじゃないし。 それにもう朝じゃん 学校じゃん
  今日は好きな人と話そうかな

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

コメントください(・ω・`)

2023/06/14 15:06

望月 玲 ID:≫18SuPgqXVL8wM
続きを執筆
小説を編集
/ 11

コメント
[2]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL