「ねぇ、私音楽祭のことあんまり詳しくないんだけど……」
[太字]「説明しよう！」[/太字]
もう音楽祭も近くなってきて、急に不安になっちゃった。
(なんも知らないし…)
「はい、アキ。説明よろしく」
「お前は説明しないのかよ…」

「前も話したけど、音楽祭はリエンに住んでる人たちの投票で選ばれた100組しか、参加できないんだよ」(※＃49話参照※)　
「そうだったね…」
フォアドリは、ファンって言ってくれる人たちがたくさんいて、ライブもできてるから、大丈夫だとは思うんだけど…
(もっともっとすごいバンドとか、いっぱいあるし…!!)
「だから、最近ネットでも話題だよ。どのバンドが出るかって」
「そうなの…！？」
「うん。これ、見て」
アイナちゃんが、アイパッドの画面を見せてくれた。
(予想、参加バンド…)
「ひゃあ…、有名なバンドばっかりだ～っ」
「ここ、見て」
「ん？『ネットで人気のバンド』…？」
サイトの下に、そんな記事が。
[太字]「1位、フォアドリ…!!」[/太字]
「みんな、これにコメントしてるわ」
「嬉しいですね」
「あ、他のみんなもいるよ！クレイジーエナジーもいるっ！」
「これだけ有名なら、みんなでステージ立てるんじゃない!？」
テンションが上がっているけど、アイナちゃんがぐさっと釘を刺す。
「だ・か・ら!!ライバルだって言ってるでしょ!？うちら、うかうかしてらんないわよ！」
「うっ…そうだけど～っ！！！」

「それで、音楽祭には運営に招待された、[太字]司会と審査員[/太字]がいるんだ」
「それって、その審査員さんの意見で決まるの？」
「それと、リエンに住んでる人たちの投票だね」
「じゃあ、その人たちめっっっっっっっちゃ重要じゃん!!」
「審査員はまだ未定だけど…司会なら、もう発表されてるはずだよ？久しぶりだなぁ」
「え？だれだれ？」
アキくんが見せてくれた画面には、な～んか見たことある人。
(あれれ、この人って………？)
[太字]「ミレドさん!？!？」[/太字]
「正解～！みんな、一回は会ったことあるでしょ？」
「あ～、ここに来たときお世話になったわね」
「フレンドリーな人だよね～」
「ミレドさんが司会者かぁ、イメージ通りだね」
「審査員、どうなるんだろ……」
「あともうちょっとで、発表されるはずだよ」
厳しい人だったら、ちょっと怖いかも…！
「それまでに、もっと頑張って、投票1位とろう!!!!!」
「さすがルカ、言うことめちゃくちゃ～…」
「まぁ、そうだね」
「じゃ、まずは腹ごしらえ！キアク、今日のご飯は～？」
「焼きそばです」
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