【参加まだ可です!】異世界歌い手も悪くない。
「ザムト、今日ミスばっかじゃん!音楽祭近いんだから…」
練習中、私の小さなミスが響いて、練習が止まってしまった。
[小文字]「…ごめん」[/小文字]
リーダーは、音楽が好きな人だった。
最初、バンド「クレイジーエナジー」を結成したときはみんな初々しくて、楽しむことをモットーに、ファンとの距離とか、そういうものも気をつけてやってきた。
メンバーみんなも、音楽が大好きで、みんなで仲良く、楽しくやってきた。
のに…
「最近、みんな練習できてないじゃん!ライブの客も少ないし…」
リーダーが、数字を見るようになった。
「音楽祭近いんだから…」「ちゃんとしようよ」
それが、口癖になっていった。
「はぁ、今日の練習、バックれちゃった…」
もう、我慢の限界だ。
(もう、バンドやめて、ソロの活動者にでもなろうかしら…)
そこまで、考えている。
数字しか見てないリーダーと、それに引っ張られているメンバーたち。
「もう、嫌だわ…」
涙が溢れた瞬間、私の頬に、冷たい感触。
「…っ!?」
私の頬に当たったのは、[太字]エナドリ[/太字]。
「大丈夫?」
隣に座って、エナドリをぷしゅっと開けたのは、キアク様と同じバンドのルカという女だ。
「なんで、あんたが…」
「いや~、キアクに[太字]こっそりエナドリ箱買いしてるのバレちゃって、そのまま逃げてきちゃった☆[/太字]」
ルカの横には、エナドリが30本くらい入った箱がある。
「そしたら、泣いてるザムトちゃんいたからさ。」
「…泣いてないわ」
慌てて涙を拭いて、そっぽを向く。
「なにかあったの~?」
2缶目を飲んでいるルカが聞いてくる。
「…私のバンド、結成当初は楽しむことを1番に活動してきたのに、最近になって数字を1番に見るようになって、今日も練習バックれちゃったし…」
「…」
ルカは、エナドリを飲んで、何も言わない。
「もう、一人で活動でもしちゃおうかと悩んでるのよ…」
ずっとエナドリを飲んで、何も言ってくれない。
(言わなきゃよかった…)
「いいんじゃない?ソロでもさ」
「え?」
「ギター担当でしょ?音楽祭って、歌とか楽器とかもあるし、いいじゃん!ソロとか、かっこいいしさ~っ」
「でも、今抜けたらバンドに迷惑…」
「練習バックれてる時点で気にしなくていいでしょ~!私も今作詞依頼の予定バックれ中だし」
(めちゃくちゃね、この女…)
でも、すごく楽になった。
「とりあえず、ザムトちゃんがやりたいことやればいいんじゃない~?」
「…そうね。メンバーにも話してみるわ」
「うん。話せたら、うちに遊びにきてよ!」
「あんなことした私に、よくそんな…」
キアク様を誘拐したときのことを思い出す。
([太字]あれ、結構な黒歴史…[/太字])
[大文字]「私、音楽大好きなの。だから、音楽が好きな人はもっと好き!だから、仲良くしたいんだ」[/大文字]
(自分を貫いてて、かっこいいわね…)
「ザムトでいいわ。呼び捨て」
「いいの!?よろしく、ザムト!」
「えぇ、報告まっててちょうだい」
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練習中、私の小さなミスが響いて、練習が止まってしまった。
[小文字]「…ごめん」[/小文字]
リーダーは、音楽が好きな人だった。
最初、バンド「クレイジーエナジー」を結成したときはみんな初々しくて、楽しむことをモットーに、ファンとの距離とか、そういうものも気をつけてやってきた。
メンバーみんなも、音楽が大好きで、みんなで仲良く、楽しくやってきた。
のに…
「最近、みんな練習できてないじゃん!ライブの客も少ないし…」
リーダーが、数字を見るようになった。
「音楽祭近いんだから…」「ちゃんとしようよ」
それが、口癖になっていった。
「はぁ、今日の練習、バックれちゃった…」
もう、我慢の限界だ。
(もう、バンドやめて、ソロの活動者にでもなろうかしら…)
そこまで、考えている。
数字しか見てないリーダーと、それに引っ張られているメンバーたち。
「もう、嫌だわ…」
涙が溢れた瞬間、私の頬に、冷たい感触。
「…っ!?」
私の頬に当たったのは、[太字]エナドリ[/太字]。
「大丈夫?」
隣に座って、エナドリをぷしゅっと開けたのは、キアク様と同じバンドのルカという女だ。
「なんで、あんたが…」
「いや~、キアクに[太字]こっそりエナドリ箱買いしてるのバレちゃって、そのまま逃げてきちゃった☆[/太字]」
ルカの横には、エナドリが30本くらい入った箱がある。
「そしたら、泣いてるザムトちゃんいたからさ。」
「…泣いてないわ」
慌てて涙を拭いて、そっぽを向く。
「なにかあったの~?」
2缶目を飲んでいるルカが聞いてくる。
「…私のバンド、結成当初は楽しむことを1番に活動してきたのに、最近になって数字を1番に見るようになって、今日も練習バックれちゃったし…」
「…」
ルカは、エナドリを飲んで、何も言わない。
「もう、一人で活動でもしちゃおうかと悩んでるのよ…」
ずっとエナドリを飲んで、何も言ってくれない。
(言わなきゃよかった…)
「いいんじゃない?ソロでもさ」
「え?」
「ギター担当でしょ?音楽祭って、歌とか楽器とかもあるし、いいじゃん!ソロとか、かっこいいしさ~っ」
「でも、今抜けたらバンドに迷惑…」
「練習バックれてる時点で気にしなくていいでしょ~!私も今作詞依頼の予定バックれ中だし」
(めちゃくちゃね、この女…)
でも、すごく楽になった。
「とりあえず、ザムトちゃんがやりたいことやればいいんじゃない~?」
「…そうね。メンバーにも話してみるわ」
「うん。話せたら、うちに遊びにきてよ!」
「あんなことした私に、よくそんな…」
キアク様を誘拐したときのことを思い出す。
([太字]あれ、結構な黒歴史…[/太字])
[大文字]「私、音楽大好きなの。だから、音楽が好きな人はもっと好き!だから、仲良くしたいんだ」[/大文字]
(自分を貫いてて、かっこいいわね…)
「ザムトでいいわ。呼び捨て」
「いいの!?よろしく、ザムト!」
「えぇ、報告まっててちょうだい」
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