「～♪あの音を聴いて心が疼いた　どんなに近くても　私は気づけないよ
　とどのつまり私はまだまだ　足りないものがあるんだ
　何度だって歌ってみる　音に合わせて私は思う　声が音にリンクしているのかと
　心が問いかけてくるんだ　私の歌は音にノッていけてるのか
　スタンドアップ！音よ巡れ
　どうした？私の声　あり得ないほど掠れているじゃない
　シングアソング！歌よ届け
　もっとだ!響く音　巡る音に私たちは立ち上がるんだ」
私たち、フォアドリは絶賛ライブのリハーサル中。
あれから毎日練習して、作詞もして…
ついに、明後日がライブ！
(楽しい～っ！)
「次の曲練習しようか」
「～♪キラキラと光る　宝石箱を開けて　夢と希望詰まっているの
　今日はどんな色に染めようかな　ワクワクする気持ち止まらない
　鏡の前で可愛い服を選んで　ドキドキ胸が高鳴る」
Aメロが終わって、のってきたところで…
ブチっと音源が切れる。
「はっ！?」
アイナちゃんがブチギレている。
「やぁやぁ、フォアドリの皆さん」
赤髪ポニーテールの、男性が近づいてきた。
手には、機材コードが握られている。
[太字](あ、機材コード抜きニキだ…!!!)[/太字]
「あー!!!あんた、機材コード抜きニキじゃない！」
「なんか酷い言われようだね…俺は、デビルザモンキーのリーダー、アルだ」
(デビルザモンキー…)
「機材コード抜くの、やめてくれませんか？ライブを控えてるので」
アキくんがブチギレているアイナちゃんを抑えて冷静に言う。
「いや、ライバルバンドの妨害を素直にやめると思う？」
「ちょっと!!うちらは真面目にやってるの!!邪魔しないでよね!!」
(すごい…[太字]自己中だ!![/太字])
こんな人間にはなりたくないなぁ…。
どしたん話聞こか？って言いたくなるほどに性格が悪い。
(ライブ本番も邪魔されたら困るわね～っ)
[明朝体]「貴女方も、フォアドリのライブにゲスト出演とか、いかがですか？」[/明朝体]
(え、キアクなに言ってるの！？)
場が凍りつく。
「…なに言ってるのかな。本番でも邪魔していいってコト？」
機材コード抜きニキ(アル)さんは、相当イライラしてらっしゃる。
「アカペラのところがありますので、それを演出にするってことです」
ニッコニコのキアクがそう言う。
(目が笑ってない…。)
「まぁ、でも…そのほうが面白いわね!賛成～っ」
アイナちゃんはノリノリ。
「まぁ、確かに」
アキくんもまさかの許容。
と、いうことで…機材コード抜きニキのバンドもゲスト出演することとなった。
(本番、どうなるのかな…。)
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