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月白の魔法使い様

#12

第一章『月白の魔法使い様』十二話「100点満点』

ランヌ『…俺のこのぶっ壊れた脳を上手く利用したいって?』


アリス『ダメ?』

ランヌ『…いや、厳しい。』

ランヌが微妙そうな顔でそういう。けれど、この試験内容の担当はランヌじゃないとできない。

面接、たったのそれだけだ。

そう、ランヌなら喋らなくても面接ができると思う。ランヌの可笑しな脳は、人の感情、心すら読めてしまう。だから、目の前にいる面接を受けに来た受験者の心だって、読めるはずだ。

表に出ない感情を読んでくれる…。まさに、Sランク探しにピッタリ。

…今も聞いてるんでしょうね。

ランヌ『…流石。』

アリス『あんたのことだもの。というか、聞くのやめておいたら?無理してるんじゃないの。』

ランヌ『…でもやっぱり、』

私はランヌがやらないと言い出しそうだったので、思わず、


アリス『薬!!!新!!粉ー!!!』


ランヌ『…は?』

アリス『って言ってた。』

ランヌはその場で考え始めた。すると、突然ランヌが私の方を見てこう言った。

ランヌ『やる。』

え?

ランヌ『第一試験と最後の試験の審査長は誰?一応教えて欲しい。』

アリス『ええ?なんでそんなに突然やる気に…。』

私は明らかにおかしい心の入れ替えにびっくりしていた。この会話の中で、何か心入れ替えるような話、私したっけ?でもやっぱりランヌがやってくれるから言ってくれたんだよね。

アリス『第一試験はフワリの娘さん、メルル・ファウナが、最後は私がやる。』

ランヌ『へえ、頼もしいじゃん。期待してるよアリスちゃん。』

アリス『純白の大賢者様にかかれば、これぐらい朝飯前よ!それに、私にはもう我が子もいるの。きっと、この試験に参加するはず。』

ランヌ『なに?最終審査に通せって?』

空いた窓から、肌寒い風が部屋の中に入ってくる。寒いのか知らないがランヌの手が震えている。ランヌの部屋にはウトトと撮った写真が飾ってある。

…うちの子に手加減は無用。…今のままじゃあ、Sランクには程遠い。だから、


アリス『第二試験で止めて欲しい。できれば。』


ランヌ『…ふ〜ん。じゃあこうしよう。100点満点だったら、最終まで通す。』

アリス『いいわよ。けれど、あの実力じゃあまだまだSランクを舐めているような気がする。』

ランヌ『楽しみにしてるよ。』


ランヌとの話が終わると、私は『またね』とだけ言って、家を出た。

外に出ると強い日差しが、私を照らすように出迎えてくれた。



ランヌ『…。はぁ…。』

ランヌ『やっぱり、これじゃあ無理かもしれねえな。』

ランヌ『まあ、"新しい薬"がくるなら、やるしかねえか…。』


ランヌ『ただでさえ、アリスちゃんといるだけでもきついのに。神様は本当に俺を見てくれないなぁ。』

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作者メッセージ

1ヶ月間何してたの本当に私。
1ヶ月ごしの投稿という。

読んでいただきありがとうございます…!
続きもよろしくお願いします…!

2024/11/28 17:24

縺薙≠繧九s ID:≫96wmVG3mf6twQ
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