＿＿＿＿現在、日本の裏社会を支配しているマフィアがいる。
そのマフィアには、表向きの顔として小説家などの著名人が多く所属していた。
そんなマフィアに命を救われた青年が一人。
名は[漢字]夏目碧[/漢字][ふりがな]なつめあおい[/ふりがな]。
表向きは小説家の[漢字]雨水律[/漢字][ふりがな]うすいりつ[/ふりがな]として活動している。
碧「次の小説のネタはミステリー物かなぁ……前回のは少しダメだったし」
マフィアのビルの自室にて、パソコンと睨み合っている。
碧「あ゙ー……どうすっかなぁ…」
目元を抑えて上を向く。すると、廊下から騒ぎが聞こえた。
「ちょっと待って⁉無理無理無理‼」
「ですが……首領からの言伝ですし…」
碧「何騒いでんだよ…霞」
霞「あ、碧！助けてよっ！」
騒いでいたのは碧と同年代くらいの青年＿＿＿＿[漢字]黛霞[/漢字][ふりがな]まゆずみかすみ[/ふりがな]だ。
碧「はぁ……こいつ、何があった？」
霞を説得していた黒服の構成員に理由を聞く。すると、構成員はまだ慌てた様子で、
「それが…首領からの直々の任務を拒否しており…」
霞「だってぇ……首領からの任務って全部危なっかしいじゃん…」
碧「まぁ…そうだけどさ」
碧も首領には手を焼いている一人だ。その気持ちは分からなくもない。
霞「そうだ！碧も一緒に来てよ！
碧「はあ？やだよ、オレ今小説の構想考えてんのに」
霞「お願いっ！カフェラテ奢るから！」
手を合わせてそう頼んでくる霞の言葉に碧は「う”っ……」と顔をしかめた。
そして額に手を当てて少し考える。その状態が5分くらい続き＿＿＿
碧「…………分かった。今回だけだぞ？」
霞「ありがとー碧！ちなみに今回でこれ、6回目だよ」
碧「……次同じことあったら切り刻むからな」