文字サイズ変更

とあるパン屋さんにて

#8


謎の液体を作り始め五分経った・・・
晴島「よし、水晶を入れよう!」
鍋に水晶を入れる。
占い師「これで、大丈夫なはず・・・」
その瞬間
[大文字]パリィィィィィン!!![/大文字]
晴島「!?」
占い師「そんな・・・!まさか・・!」
腐敗人の掠れた声が聞こえてくる。
そして、ドアを叩く音がリビングに響く。
晴島「やばいやばいやばい!?水晶早く割れてくれ!」
占い師「もう一度結界を・・・!」
しかし、その瞬間占い師が倒れてしまう。
ドサッ・・・
晴島「え!?占い師さん!?」
占い師「うう・・もう、体力が・・・」
ドアを叩く音が大きくなる。
晴島「ええ、ちょっと!どうしたら!!」
占い師「私の代わりに・・・結界を張ってくれませんか?」



占い師「・・・手で三角を作り、中心となる部分に手を向けます。」
晴島「は、はい。」
言われた通りに準備する。
占い師「真ん中の空間を見つめ、【[漢字]守夜狩[/漢字][ふりがな]もりよかる[/ふりがな]】を3回唱えて下さい。」
晴島「ええ・・・守夜狩、守夜狩、守夜狩!」
その瞬間、晴島の手の中心が緑色に光った。
晴島「え!?まさかほんとに!?」
占い師「そのまま、手を前に突き出しながら念を込めて!!」
晴島「うう・・はっ!!!」
その瞬間、ものすごい勢いで緑色のオーラが出現した。
そのオーラは、瞬時に建物の周りを覆った。
占い師「キャッ!!」
晴島「うおっ!?」
その時、[大文字]パリィン!!![/大文字]
晴島「え!?」
腐敗人「ぐおおおおおお・・・・」
腐敗人の声がどんどん消えていく。
晴島「え・・・何で・・・?」
占い師「きっと・・・」
占い師が立ち上がる。
占い師「きっと、晴島さんの念が強くて、水晶にも影響が・・・」
鍋の中を覗く。
確かに、水晶が割れている。
真ん中から周りに向けて多くの亀裂が入っている。
晴島「すごい・・・ここまで・・。」
占い師「晴島さん、才能ありますよ。」
晴島「いえ、才能じゃないと思います。」
キッパリと言い切る。
晴島「過去に、この水晶と出会ったことがあると言ったでしょう?」
占い師「ああ・・はい。」
晴島「あの時も、こんな事あったんで・・・それがきっと。」
占い師「なるほど・・・」
しばらく沈黙が続いたあと、占い師のささやかな声が響く。
占い師「今日は、泊まって行きます?夜ですし・・・。」
晴島「え!?」
急に泊まれと言われ、狼狽える。
女性の家に泊まったことなど、ほんとどない晴島が、
ここで家に泊まる・・・
晴島「いいんですか・・・?」
占い師「ええ。助けてもらったお礼です。」
晴島「では、ありがたく・・・・」
時刻は7時。外はまだ明るかった。



晴島「そういえば、名前を聞いていませんでしたね。」
占い師が振り向く。
午後7時15分。鍋などの片付けをしてる最中、晴島は聞いた。
占い師「ああ、そうでしたね。」
占い師が恥ずかしそうに顔を伏せる。
東野「私は東野美沙。年齢は26歳。」
晴島「え!?」
驚きが隠せなかった。
初めて会った時、30代に見えた自分の目は何だったんだ???
晴島「26歳・・?すみませんそんな風に全然見えなかったんですけど・・・。」
東野「まあ、無理もありません。これも魔法のような物です。」
晴島「ああ、魔法・・老けて見える魔法か何かですか?」
東野「大体そう言った感じです。」
そうして、洗い物が終わった。
東野「それじゃ、風呂に入ってきます。あなたは?」
晴島「僕は・・僕は・・・銭っ湯に・・!行きますね。」
東野「あら、ここ使ってもらって結構ですよ?」
晴島「いえ!遠慮なく!銭湯に行って,そのまま帰ります。」
  「今日は,泊まらせてもらわなくてもいいです。」
東野「あら・・分かりました。」
晴島「それじゃ、[大文字]また明日、来ます。[/大文字]」
東野「!」
東野は、その後何も言わずに、にっこりと微笑んだ。


晴島「ふぅ、怖かったーー!」
午後7時20分。太陽が沈み続ける中、駅に足を運ぶ。
晴島「まあ、解決したし、明日からまたパン屋を開こう!」
しかし、晴島智が次の日に、
[大文字]パン屋を開くことは無かった。[/大文字]



次回、最終話「魔女」

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

どうも戸部夏実です!
これも次は最終回!
かなしぃ・・・

2024/10/04 21:18

戸部夏実 ID:≫.psyZPMB6Zfrw
小説を編集
/ 9

コメント
[13]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL