【参加終了】無くした記憶と宝探しの旅
誠「ニホン…?それ、どこ?」
義人「…!お、覚えてないのかよっ!!!!お前、小さい時どうしてた?」
そう聞かれて、ふと、先ほど見た映像が頭の中に流れてきた。
誠「…みんな、小さかった。顔は、すりガラスみたいになってて見えなかったけど、髪の色が似てた。」
凪「え、どう言うこと!?」
誠「わかんない!…でも…すごく、懐かしかった。」
自然と口角が上がり、ふふ、と声が漏れる。
今の自分は酷い顔をしているだろう。
それでも、まぁいっか。
義人「…そうなのか…俺、そんな記憶…った…」
何か考えていたが、やがて痛そうに顔を顰め、頭を抱える。
黒鵜「義人さん、大丈夫ですか?」
義人「…うん、大丈夫」
義人の背中を不器用に叩く黒鵜は、少し慌てていた。
あいつなりに、何か考えていたのだろうか。
凪「…どうやら、ここでゆっくりもできないみたいだよ。」
義人「え!?」
黒鵜「壁が迫ってきていますね。早く扉の中に入ったほうがいいでしょう。」
先ほどまで微塵も動いている様子を感じさせなかった壁が、台車を引くときのような音を立てて近づいてきている。
誠「みんな!持ち物持って!!!!」
義人「お、おう!」
全員で持ち物を抱え、扉へと急ぐ。
体当たりで扉を開けると、その中に転がり込んだ。
はられ達もこうなっているのだろうか、と思ったが、彼女らは天井をぶち破ってでも戻ってくる。
なんせ月の民と天魔だ。それくらいの根性はあるだろう。
灯火だって鬼だ。三途の川を泳いでくるか閻魔様と直接対峙して死の淵から這い上がってくるだろう。てか死んでるかも怪しい。
『久しぶりですね、義人さん。それから…A-216。』
扉の中に入って一息つくと、黒鵜そっくりな機械的な声が聞こえてきた。
周囲は先ほどの神殿とは雰囲気が違う、ロボット研究所のようになっている。
義人「…黒鵜…?」
疑わしげな視線を黒鵜のそっくりさんに向けると、相手は自己紹介をしてきた。
『私は、下神黒鵜…現在は、訳あってエフェと名乗らせていただいています。まぁ要約すると、そこにいる黒鵜の主人です。』
黒鵜「私は人間です。ロボットではありません。」
エフェ「…そうですか…ですが、あなたの体は限界なのです。」
黒鵜「静かにしていてください、私たちは記憶を取り戻しにきたのです。そこをどいていただけますか。」
エフェ「壊れてしまっても良いのですか!?気がついているでしょう、自分の体の異変に!」
同じ顔をしたが口論をし合っている。
絵面だけ見るとかなり不思議だが、聞き捨てならないセリフを聞いた。
義人「…黒鵜が…壊れるって…?」
エフェ「えぇ。このままではあと1日持つかどうかでしょう。」
心配の空気が流れると、黒鵜の方から機械音がした。
黒鵜「…そろそろ、その無駄口、閉じていただいてもよろしいでしょうか。」
いつになく冷たく、殺気のこもった黒鵜の声は、別人だった。
そして、背中からバズーカのようなものが何本か飛び出した姿に変わっていた。
エフェ「A-216!そのままでは───」
黒鵜「それとも、私が頭ごと吹っ飛ばして差し上げましょうか?」
エフェを睨みつけた黒鵜の顔は、雪色の髪の毛に隠れて見えなかった。
義人「…!お、覚えてないのかよっ!!!!お前、小さい時どうしてた?」
そう聞かれて、ふと、先ほど見た映像が頭の中に流れてきた。
誠「…みんな、小さかった。顔は、すりガラスみたいになってて見えなかったけど、髪の色が似てた。」
凪「え、どう言うこと!?」
誠「わかんない!…でも…すごく、懐かしかった。」
自然と口角が上がり、ふふ、と声が漏れる。
今の自分は酷い顔をしているだろう。
それでも、まぁいっか。
義人「…そうなのか…俺、そんな記憶…った…」
何か考えていたが、やがて痛そうに顔を顰め、頭を抱える。
黒鵜「義人さん、大丈夫ですか?」
義人「…うん、大丈夫」
義人の背中を不器用に叩く黒鵜は、少し慌てていた。
あいつなりに、何か考えていたのだろうか。
凪「…どうやら、ここでゆっくりもできないみたいだよ。」
義人「え!?」
黒鵜「壁が迫ってきていますね。早く扉の中に入ったほうがいいでしょう。」
先ほどまで微塵も動いている様子を感じさせなかった壁が、台車を引くときのような音を立てて近づいてきている。
誠「みんな!持ち物持って!!!!」
義人「お、おう!」
全員で持ち物を抱え、扉へと急ぐ。
体当たりで扉を開けると、その中に転がり込んだ。
はられ達もこうなっているのだろうか、と思ったが、彼女らは天井をぶち破ってでも戻ってくる。
なんせ月の民と天魔だ。それくらいの根性はあるだろう。
灯火だって鬼だ。三途の川を泳いでくるか閻魔様と直接対峙して死の淵から這い上がってくるだろう。てか死んでるかも怪しい。
『久しぶりですね、義人さん。それから…A-216。』
扉の中に入って一息つくと、黒鵜そっくりな機械的な声が聞こえてきた。
周囲は先ほどの神殿とは雰囲気が違う、ロボット研究所のようになっている。
義人「…黒鵜…?」
疑わしげな視線を黒鵜のそっくりさんに向けると、相手は自己紹介をしてきた。
『私は、下神黒鵜…現在は、訳あってエフェと名乗らせていただいています。まぁ要約すると、そこにいる黒鵜の主人です。』
黒鵜「私は人間です。ロボットではありません。」
エフェ「…そうですか…ですが、あなたの体は限界なのです。」
黒鵜「静かにしていてください、私たちは記憶を取り戻しにきたのです。そこをどいていただけますか。」
エフェ「壊れてしまっても良いのですか!?気がついているでしょう、自分の体の異変に!」
同じ顔をしたが口論をし合っている。
絵面だけ見るとかなり不思議だが、聞き捨てならないセリフを聞いた。
義人「…黒鵜が…壊れるって…?」
エフェ「えぇ。このままではあと1日持つかどうかでしょう。」
心配の空気が流れると、黒鵜の方から機械音がした。
黒鵜「…そろそろ、その無駄口、閉じていただいてもよろしいでしょうか。」
いつになく冷たく、殺気のこもった黒鵜の声は、別人だった。
そして、背中からバズーカのようなものが何本か飛び出した姿に変わっていた。
エフェ「A-216!そのままでは───」
黒鵜「それとも、私が頭ごと吹っ飛ばして差し上げましょうか?」
エフェを睨みつけた黒鵜の顔は、雪色の髪の毛に隠れて見えなかった。