暁月のフィナーレ【想いが紡いだ物語】
#1
これは 一人の英雄が 最後まで歩き続けた裏話
FINAL FANTASY XIV~暁月の[漢字]終焉[/漢字][ふりがな]フィナーレ[/ふりがな]~
「ほら、戻ってきた。何も見つからなかったでしょう?」
「ああ、確かに君の言った通りだったよ。しかし……」
「誰もいないどころか、目の前にいるじゃないか。メーティオン……君がね。」
「君は、自分が到着したときにはもう、この星は滅んでいたと言った。」
「きっと、私たちがしたように廃墟を巡って……恐ろしくなったんだ。」
「これほどの痕跡を残しながら、まるで他愛もないことのように、生命が絶えていることに。」
「あるいはそれを知ったことで、ヘルメスのもとに絶望的な報告を持ち帰らざるを得なくなってしまったことに。」
「意識を共有している姉妹たちからも、芳しくない結果が次々と届いたのだろう。」
「壊れた星を嘆く者……。住民の強い失意を受け取って、彼らに終わりをもたらしてしまった者もいた……。」
「そうなれば、誰だって思うはずだ。「進むのが怖い」とね。」
「……不思議ね。いろいろな星の絶望を取り込みすぎて、そんな思いがあったこと、すっかり忘れていたわ。」
「メーティオン……その恐れを思い出せるなら、君はまだ踏みとどまれるはずだ。」
「残念……私はね、濁流なの。生を恨み、終焉を謳うものたちの思いを集めて、うねり、うずまき、のたうちまわっている大河。」
「あんなちっぽけな思いなんかじゃ、思い出したところで、流れを変えられはしないわ。」
「ねえ、イーアたちから聞いたでしょう?宇宙はいつか終わるってこと。」
「あれはね、本当よ。星々は引き離されて、いずれ宇宙は完全に凍りつく。」
「私はデュナミスを使って、その流れを加速させているの。」
「だって、ねえ、そうすれば……もう二度と、何も「生まれない」でしょう?」
「だけど、それにはまだまだ時間がかかるから、みんなが無意味な苦しみを重ねないように、ひとまず終末を贈ったの。」
「大丈夫、アーテリスの生命が絶えて、成果を誰も見届けてくれなくなっても、ちゃんとすべてを終わりにしてみせるから。」
「……あなた、大それたことができるようになったのに、もとのメーティオンより、ずっと怖がりなのね。」
「だってそうでしょ。「進むのが怖い」どころじゃなくて、すべてを諦めて、止めちゃおうとしてるんだから。」
「その気持ちはわかるわよ。嫌ってくらい、味わってきたからね……!」
「けど私たちは、転ぶたび、自分の力じゃどうしようもない壁があるって知るたびに、立ち上がり方を学んできた。」
「手を差し伸べてもらって……勇気をわかちあって……背中をおいかけて……悔しさを力に変えて……!」
「結局できなかったことはある。乾ききらない傷もある……。」
「それも含めて、私たちが人生に刻んできた成長だ!」
「だから私たちは、先へ進めるッ!」
二人の双子は、そう言い切った。それと同時に、メーティオンはアルフィノとアリゼーを__
●●「二人ともッ!!」
「大丈夫、任せて。あなたは行くのよ……1歩でも、前へ!」
そう優しい眼差しを向け、アルフィノとアリゼーは、闇に溶けていった。
それと同時に、虹色の橋が架かる。
●●「残されたのは、私だけ、なんだね……。」
その頃、オールド・シャーレアンで暁の帰還を待つ者たちは__
「みなさん……どうか……どうかご無事で……!」
「うぅ……。」
「クルルさん?大丈夫でっすか……?」
「ごめんなさい、ちょっと頭痛がしただけ……。」
「大丈夫……まだ、大丈夫よ……。」
「こ、こんなときに申し訳ございません!今しがた、定期船が入港したのですが、そこに、その……!」
「「暁の血盟」との面会を希望する者が……!」
「私たちと………?」
「だ、誰なのでしょうか……。」
「……!ゼノス……。」
「かの英雄は居ないのか。」
「何をしに来たの?」
「当然、英雄である●●と殺しあう為だ。」
「私たちが、それを許すとでも?」
クルルは、力強い口調でそう言った。
「思っていないぞ。だから力づくで殺しに来ただけのこと…。」
「英雄はどこだ……。さもなくば、この国の民を殺すぞ。」
「……!分かったわ、こうしましょう!」
「「暁」が窮地にあれば、一度だけ手を貸すこと。これを守れるなら、天の果てにあなたを送るわ。」
「そして、あの人と戦ってもいいわ。」
「クルルさん、本当にいいんでっすか?」
「大丈夫、きっと、●●さんは、エオルゼアの英雄だから……!」
「いいぞ、のもう……。」
「マザークリスタルを寄越せ。」
「頼んだわよ……。」
●●「彼らは、自分自身の為に、皆の為に、路を切り開いてくれた……。」
●●「私が最期まで歩き続けなくて、なにが英雄だ…。」
命なき街に、人の気配を感じる……。
朽ちた星々から、一身に向けられる絶望は重い。しかし、まだ歩けそうだ……。
●●「……進もう、歩ける限りまで!」
お前が進もうとするなら、背中くらいは押してやる。
案ずるな。お前の味方は、ここにもいるのだ。
今まさに、我々は嵐の中にいるといえよう!
見たであろう……多くの民が戦いに疲れ、信じるものを見失っている様を。
それでも人は、懲りることなく寄り添い、共生を諦めぬもの。
我々が「絆」を忘れずに一致団結でいる限り……!
私たちは、この困難に立ち向かっていけると信じています。
わしらはまだ道半ば……然るうちは、お互い、ただ笑っていよう。
英雄と呼ばれた冒険者は、こうしてまた歩み出した……。
踏み出した先に、何があるのかを知らず。それでも進まねばならない。
……だから、祈るのだ。己の手が届かん領域を、せめて想いが埋めるようにな。
はい……私も、精一杯祈りたいと思います。
我は、お主ほど、心強き者を知らぬ。
「希望の灯火」は、まだ消えてはいないわ。あなたがいるかぎり、何度でも、灯すことができる!
さあ……そろそろ終わりだぜ。
「……本当に、ここでおしまい。私たちの籠っている「[漢字]残骸[/漢字][ふりがな]レムナント[/ふりがな]」に続く道はないわ。」
「言ったでしょう?ここに渦巻く想いたちは、命を肯定していない……と。」
「みんな、頑張って生きてきたけど、最後にはそれを呪ったのよ。」
「願いは叶わなかった……祈りは届かなかった……ひとつたりとも、報われなかった……。」
「そんな想いが集っているのだもの、「至るべき場所へ辿りつける」なんて可能性、存在する余地もない。」
「最初から……届くようになっていないのよ。」
「……だからアーテリスで待っていてほしかったのに。」
「そうよ、立ち尽くしていても虚しいだけ。あなたが足掻いていては、仲間たちの魂も安らぎを得られない。」
「終わりにしましょう、苦しみを。それ以外に、何を望むというの……?」
●●は、アゼムのクリスタルを取り出し、想う。
魂さえ残っていれば それで私たちを呼び戻せるかもしれない でも駄目___
この星はまだ 終わるには早すぎるんだよ
必ず 勝って__
それで 全員無事に戻っておいで__
自分が 待っていたのは__ 望んでいたのは どんな答えだ?
私たちは 何もできなくなったわけではありません
だったら__いつか還ったときに思いだすのかな? この 失われた時間のことをさ
私に託されたものを 投げ出すなよ__
●●「……!自分は必ず、辿り着く……!」
アゼムのクリスタルが、想いに反応し光りだし召喚した。
「まったく……。「覚えていろ」と言った方が忘れていただと?とんだ道化を演じさせてくれたな、ヘルメスめ……!」
「おかげでおちおち眠れず、こいつの旅を見続けるハメになった。」
「いいじゃない、とても見ごたえがあったよ。みんなして、あんなメチャクチャな進み方するなんてさ!」
「……だからこそ、だ。ワタシたちだけこのまま消え失せるのは、ちょっと、ねぇ?」
「本当、喚んでもらえてよかったよ!」
「あなたたち……何……?」
「何って、単なる消えかけの死人だよ。」
「心配せずとも、お前を斃すような力はない。こいつに負けた時点で、主役は譲っているしな。」
「……だが、お前に一矢報いる、このときを待っていた。」
「ヴェーネス、あの負けず嫌いめ。私をこの時代まで残しておいたのは、歴史を繋ぐためか、終末の真相を忘れていたことへの当てつけか……。」
「至極好意的に解釈するのならば、こんなオチが生じる可能性を残したのだろうが。」
「何にせよ、その程度で拳を返すほど、私の人生は軽くなかった、礼などくれてやるものか。」
「……しかし、人をここに至らせたこと。この結末は、確かに私たちのやり方では掴み得なかったものだ、」
「ならば賛辞と、最後の旧き人への手向けとして、口上のひとつくらいは垂れてやろう……!」
「終焉を謳うものよ、私たちはお前によって終わらない!」
「それが、あの星の過去に生き、今を生きる者からの答えだ……!」
「さて、せっかくお招きいただいたんだ。ワタシたちで、ひとつ、創造魔法を披露しよう。」
「この場に満ちる、キミの仲間たちの想い……それらを縒り合わせ、新たな道を紡ぎ出すのさ。」
「とるべき形はお前が決めろ。辿り着くことなどないと宣った、奴に示すにふさわしい形を!」
●●「わかった……」
「其は叡智……黎明の星を綾なす技……」
「我らの御手は創世を成す……!」
エメトセルクをフィンガースナップを鳴らした後、辺り一面には、エルピスの花が咲き誇った。
__メーティオン
自分は君に翔び方を教えたが 歩き方は__
生命としての生き方は 到底教えられなかった
しかし 永い永い旅の果てに
君はきっと それを知る誰かに出会うだろう
__花を
いつかこの旅をやり遂げた君に 心から花を贈ろう
「その[漢字]希望[/漢字][ふりがな]エルピス[/ふりがな]の花が在るかぎり、元となった想いもまた「ここに在る」と証明される。もはや、絶望だけの宙域には戻れまい。」
●●「それって……!」
「お前の仲間たちの魂が、いつまでも戦っている必要はなくなったと言ったんだ。」
「……喚び戻してやれ、お前とともに進む者たちを。」
導きが あらんことを
「……元通りすぎて、いっそ恰好がつかないな。」
「つける必要があるのか?」
「まったくだわ。こんな満点以上の結果をもたらしてくれたんですもの。ありがたく受け取らないと。」
「皆で帰りましょう……アーテリスで待っていてくれる方々のもとへ。」
「もちろん終末も止めて、な!」
「ただいま。……私たち、バッチリだったでしょ?」
「進もう、辿り着くべき結末へ。今度こそ、みんなで!」
●●「一緒に帰ろう、メーティオン。」
「聞こえ……ますか……」
「わたしに、溶けた、みんな……苦しくて、悲しくて、うずまいてる……。」
「お願い……。終わりを、終わらせてあげて……!」
「……ああ、流れができた。これで彼らは先に進めそうだね。」
「そうだな……。」
「あなたたち、星界に還るつもり……!?」
「当然だ。ハイデリンの術に生かされるなど、願い下げだからな。」
「……何より、お前たちが進む未来は、私の愛した過去じゃない。だからこそお前たちと本気で、命を懸けて戦ったんだ。」
「その結果ならば、敗北であれ、覆すものか。私が今の私であるかぎり、この想いは砕けない。」
「間違っても哀れんでくれるなよ。お前たちに望むことがあるとすれば、あの忌々しい終末を打ち払うことだけだ。」
「そして勝鬨を喝采に代え、万感の想いとともに、幕を下ろせ。」
「それでこそ、次の公演が始められるものだからな。新たな舞台と新たな役で……お前たちも、私たちも。」
●●「………。」
「……お前、豊穣海に沈む海底遺跡に行ったことがあるか?」
「オサード小大陸の北、流氷に覆われたブラインフロストを超えた者のみが辿り着く、秘宝の島を見たことは?」
「新大陸の、眩き黄金郷はどうだ?南洋諸島に、忘れられた人々が遺した、神子像の祭祀場は?」
「アラグの時代に蹂躙された南方大陸メラシディア、その今を知っているか?」
「エオルゼアにも、まだ知られざる真実がある。お前たちが奉る「十二神」の正体なんぞがいい例だ。」
「あるいはもっと視野を広げてみろ。鏡像世界のいくつかには、驚くべき文明が興っているからな。」
「アゼムのクリスタルを持つ者だろう?それくらいは当然見ておけ。」
「……私は、見たぞ。」
「それじゃあ、またいつか会えることを願っているよ。お互い、違う形になってたとしてもさ。」
「そのときは、何度でも、一緒に楽しくやろう。」
「勝手に巻き込むな……私は厭だ。」
そして彼らは、消えていった。
「●●……君も、準備はいいかい?」
●●「うん、大丈夫。」
「……わかった。ならば、幕を下ろすために、最後の決戦へ参じるとしよう。」
「ここに至って、皆の意思を問う必要はないだろう……。」
「[漢字]残骸[/漢字][ふりがな]レムナント[/ふりがな]の中では、メーティオンに蓄積された想いが……完璧な幸福を目指し、しかし至れなかった生命の思念が、渦を巻いていることだろう。」
「ウルティマ・トゥーレでの旅路が、そうであったように……私たちがすべきことは、彼らの挫折をなじることではない。」
「こちらの生き方のほうが優れていると、優劣をつけて、打ち負かすことでもない……。」
「彼らの出した結論、拭い去れない絶望を受け止め、それでも何かを……進んでいくことを、望むことだ。」
「それができなくなりそうなときには、手を貸すし、背中を押すよ。君たちが、いつも私にしてくれたように。」
●●「必ず、勝とう!」
「ああ!」
__入ってきたのね 死と生の狭間 明けることなき命の淀みへ
私の軌跡を辿って 深く深く 底まで沈んでいらっしゃい
その星は、病に侵されていた……。
美しかった水の星は、今や腐汁の沼となり果てた。
生きたいと願いもがくほどに、苦しみは深まっていく。
人はやがて、病ではなく、同胞を呪い始めた……。
命はただ、腫れ、爛れ、腐れ落ちていく……。
そして、最後のひとりは言った。
生まれてくるんじゃなかった、と……。
技術を磨き、病を払った星もあった……。
けれど、繁栄したはずの命は、戦火に焼かれていった。
争いを抑止するための力さえ、戦場で荒れ狂っていた。
自由を求め幸せを願うほどに、他者を妬み傷つける。
そして、最後のひとりは言った。
なぜこの力を得てしまったのか、と……。
知恵を磨き、争いを絶やした星もあった……。
けれど、凪いだ心は命の価値を見失い、終わりの機構を生み出した。
悲しみや苦しみを切り捨てた世界には、生きる歓びもなかったの……。
眠りにいざなう香のように、優しい終わりをもたらす獣……。
踊るようにそれが跳ねる……美しき死を舞い上げながら……。
その星で、死は貴き黄金色。
覆われすべてが終わりゆく……。
「まだ立っているなんて。あなたたち、馬鹿みたいに心が強いのね。」
「その行進を見ていると、胸がざわざわするの。私に溶けた先行く星々が、不快に思っているみたい。」
「ねえ、どうしたら絶望して、諦めてくれる?何を見せたら、私たちと一緒になってくれるの?」
「私にだって、みんなにだって痛いところはある。ただ、それが人それぞれで違ってるの。」
「だから誰かが立ち止まっても、ほかの人が手を引けるのよ。終末を止めるまで……何度だってね!」
「……そう。」
「だが、絶望はいつだって、希望よりもひとつ多く用意されているものだ。」
「幾たび命は今日を悔み、明日を憂うぞ。」
「生ある時間の、果ての果てまで。」
「これは……!」
「来るぞッ!構えろ!」
「ああ……疼く……怒りが……!」
『やめて……!』
『お願い、鎮まって……!』
「何故、お前たちばかり、のうのうと生きている?私たちは苦しんで絶えたのに……!」
「おふたりとも、今……!」
「ウリエンジェ、上だッ!」
「アルフィノ様!」
「私たちが、こんなにも打ちひしがれているのに……希望を語るというのか……!」
『その人たちを傷つけちゃダメ!あなたも、もっと苦しくなる……!』
「どうにか一撃……!」
『止まって……お願い……ッ!』
「私たちばかり、惨めにはさせない……」
「すべてを……彼方へ……!」
「させるか……ッ!」
●●「ラハッ!!!!!……!!」
「何もかも……永劫まで凍てつき、平らかな無となれ!」
「……!!待ってッ!」
●●「たまには、英雄を頼ってよ…!」
「ダメ……ッ!」
ポチッ
「仲間たちを逃がしたか……。」
「しかし、これで今度こそお前独りだ。」
「手を取り合うのがお前たちの強さだというなら、今のお前はまさしく無力。また死人にでも頼ってみるか?」
「フフ、最後の抵抗か!いいぞ、もう間もなく、お前もこちら側に沈もうな……。」
「打たれ、裂かれ、無様に地を這う。嘆きながら果てるのだ、己の無力を……世のすべてを……。」
「私たちもそうだった、ああ、そうだったとも!」
「悲しかった、苦しかった、惨めだった、憎かった……必死に生きて、でも駄目だった……。」
「一緒に終わることだけが、「みんな等しく幸せになれる方法」だったんだ……!」
「さあ、お前も絶望に沈むがいい……!」
「これは……私の巣に、何が起きている……?」
●●「ゼノス!?」
「ついに見つけたぞ、我が友よ……。」
「俺は解を得た、この魂がお前に求めたこと……そして、お前が俺に求めたことを探しあてたのだ。」
「ゆえに再戦を挑みに北洋へと出向き……そこであの異能の小娘と、取引をした。」
「「暁」が窮地にあれば、一度だけ手を貸すこと。それを条件に、お前のいる天の果てへ向かうすべを得たのだ。
」
「俺はマザークリスタルの残りを喰らい、再び龍となって、星を渡った。お前との戦いを想えば、光すら追い抜くのは造作もなかったぞ。」
「さて……あれがお前の獲物か。」
「しかし、分からぬな。なぜまだ倒せていない?」
「邪悪も、絶望も、お前をその気にすらさせられないと、俺に示していただろう。あれは、偽りだったのか……?」
●●「お前の力を借りてたまるか」
「ああ……。俺も、お前とは仕合いたいのだ。肩を並べるなど、興醒めにもほどがある。」
「ゆえにこそ……この狩りにくれてやる刻はないッ!」
●●「はぁ……今回だけッ!ねッ!」
「何が来ようが、挫くだけだ。私は、すべての終焉を謳い続ける……!」
お前たちは至らない 求めた結末になど 決して__
この狩りを済ませると決めたのだ。いかに遠退こうが、届くことはない……!
輝く星も、やがて消える……。
これもまた絶望のカタチ……
苦しむ必要はないの……
これは、私たちが送る優しさ……。
姉妹たちのすべてが、絶望を知った……。
私たちは、終わりを記録した……。
FINAL FANTASY XIV~暁月の[漢字]終焉[/漢字][ふりがな]フィナーレ[/ふりがな]~
「ほら、戻ってきた。何も見つからなかったでしょう?」
「ああ、確かに君の言った通りだったよ。しかし……」
「誰もいないどころか、目の前にいるじゃないか。メーティオン……君がね。」
「君は、自分が到着したときにはもう、この星は滅んでいたと言った。」
「きっと、私たちがしたように廃墟を巡って……恐ろしくなったんだ。」
「これほどの痕跡を残しながら、まるで他愛もないことのように、生命が絶えていることに。」
「あるいはそれを知ったことで、ヘルメスのもとに絶望的な報告を持ち帰らざるを得なくなってしまったことに。」
「意識を共有している姉妹たちからも、芳しくない結果が次々と届いたのだろう。」
「壊れた星を嘆く者……。住民の強い失意を受け取って、彼らに終わりをもたらしてしまった者もいた……。」
「そうなれば、誰だって思うはずだ。「進むのが怖い」とね。」
「……不思議ね。いろいろな星の絶望を取り込みすぎて、そんな思いがあったこと、すっかり忘れていたわ。」
「メーティオン……その恐れを思い出せるなら、君はまだ踏みとどまれるはずだ。」
「残念……私はね、濁流なの。生を恨み、終焉を謳うものたちの思いを集めて、うねり、うずまき、のたうちまわっている大河。」
「あんなちっぽけな思いなんかじゃ、思い出したところで、流れを変えられはしないわ。」
「ねえ、イーアたちから聞いたでしょう?宇宙はいつか終わるってこと。」
「あれはね、本当よ。星々は引き離されて、いずれ宇宙は完全に凍りつく。」
「私はデュナミスを使って、その流れを加速させているの。」
「だって、ねえ、そうすれば……もう二度と、何も「生まれない」でしょう?」
「だけど、それにはまだまだ時間がかかるから、みんなが無意味な苦しみを重ねないように、ひとまず終末を贈ったの。」
「大丈夫、アーテリスの生命が絶えて、成果を誰も見届けてくれなくなっても、ちゃんとすべてを終わりにしてみせるから。」
「……あなた、大それたことができるようになったのに、もとのメーティオンより、ずっと怖がりなのね。」
「だってそうでしょ。「進むのが怖い」どころじゃなくて、すべてを諦めて、止めちゃおうとしてるんだから。」
「その気持ちはわかるわよ。嫌ってくらい、味わってきたからね……!」
「けど私たちは、転ぶたび、自分の力じゃどうしようもない壁があるって知るたびに、立ち上がり方を学んできた。」
「手を差し伸べてもらって……勇気をわかちあって……背中をおいかけて……悔しさを力に変えて……!」
「結局できなかったことはある。乾ききらない傷もある……。」
「それも含めて、私たちが人生に刻んできた成長だ!」
「だから私たちは、先へ進めるッ!」
二人の双子は、そう言い切った。それと同時に、メーティオンはアルフィノとアリゼーを__
●●「二人ともッ!!」
「大丈夫、任せて。あなたは行くのよ……1歩でも、前へ!」
そう優しい眼差しを向け、アルフィノとアリゼーは、闇に溶けていった。
それと同時に、虹色の橋が架かる。
●●「残されたのは、私だけ、なんだね……。」
その頃、オールド・シャーレアンで暁の帰還を待つ者たちは__
「みなさん……どうか……どうかご無事で……!」
「うぅ……。」
「クルルさん?大丈夫でっすか……?」
「ごめんなさい、ちょっと頭痛がしただけ……。」
「大丈夫……まだ、大丈夫よ……。」
「こ、こんなときに申し訳ございません!今しがた、定期船が入港したのですが、そこに、その……!」
「「暁の血盟」との面会を希望する者が……!」
「私たちと………?」
「だ、誰なのでしょうか……。」
「……!ゼノス……。」
「かの英雄は居ないのか。」
「何をしに来たの?」
「当然、英雄である●●と殺しあう為だ。」
「私たちが、それを許すとでも?」
クルルは、力強い口調でそう言った。
「思っていないぞ。だから力づくで殺しに来ただけのこと…。」
「英雄はどこだ……。さもなくば、この国の民を殺すぞ。」
「……!分かったわ、こうしましょう!」
「「暁」が窮地にあれば、一度だけ手を貸すこと。これを守れるなら、天の果てにあなたを送るわ。」
「そして、あの人と戦ってもいいわ。」
「クルルさん、本当にいいんでっすか?」
「大丈夫、きっと、●●さんは、エオルゼアの英雄だから……!」
「いいぞ、のもう……。」
「マザークリスタルを寄越せ。」
「頼んだわよ……。」
●●「彼らは、自分自身の為に、皆の為に、路を切り開いてくれた……。」
●●「私が最期まで歩き続けなくて、なにが英雄だ…。」
命なき街に、人の気配を感じる……。
朽ちた星々から、一身に向けられる絶望は重い。しかし、まだ歩けそうだ……。
●●「……進もう、歩ける限りまで!」
お前が進もうとするなら、背中くらいは押してやる。
案ずるな。お前の味方は、ここにもいるのだ。
今まさに、我々は嵐の中にいるといえよう!
見たであろう……多くの民が戦いに疲れ、信じるものを見失っている様を。
それでも人は、懲りることなく寄り添い、共生を諦めぬもの。
我々が「絆」を忘れずに一致団結でいる限り……!
私たちは、この困難に立ち向かっていけると信じています。
わしらはまだ道半ば……然るうちは、お互い、ただ笑っていよう。
英雄と呼ばれた冒険者は、こうしてまた歩み出した……。
踏み出した先に、何があるのかを知らず。それでも進まねばならない。
……だから、祈るのだ。己の手が届かん領域を、せめて想いが埋めるようにな。
はい……私も、精一杯祈りたいと思います。
我は、お主ほど、心強き者を知らぬ。
「希望の灯火」は、まだ消えてはいないわ。あなたがいるかぎり、何度でも、灯すことができる!
さあ……そろそろ終わりだぜ。
「……本当に、ここでおしまい。私たちの籠っている「[漢字]残骸[/漢字][ふりがな]レムナント[/ふりがな]」に続く道はないわ。」
「言ったでしょう?ここに渦巻く想いたちは、命を肯定していない……と。」
「みんな、頑張って生きてきたけど、最後にはそれを呪ったのよ。」
「願いは叶わなかった……祈りは届かなかった……ひとつたりとも、報われなかった……。」
「そんな想いが集っているのだもの、「至るべき場所へ辿りつける」なんて可能性、存在する余地もない。」
「最初から……届くようになっていないのよ。」
「……だからアーテリスで待っていてほしかったのに。」
「そうよ、立ち尽くしていても虚しいだけ。あなたが足掻いていては、仲間たちの魂も安らぎを得られない。」
「終わりにしましょう、苦しみを。それ以外に、何を望むというの……?」
●●は、アゼムのクリスタルを取り出し、想う。
魂さえ残っていれば それで私たちを呼び戻せるかもしれない でも駄目___
この星はまだ 終わるには早すぎるんだよ
必ず 勝って__
それで 全員無事に戻っておいで__
自分が 待っていたのは__ 望んでいたのは どんな答えだ?
私たちは 何もできなくなったわけではありません
だったら__いつか還ったときに思いだすのかな? この 失われた時間のことをさ
私に託されたものを 投げ出すなよ__
●●「……!自分は必ず、辿り着く……!」
アゼムのクリスタルが、想いに反応し光りだし召喚した。
「まったく……。「覚えていろ」と言った方が忘れていただと?とんだ道化を演じさせてくれたな、ヘルメスめ……!」
「おかげでおちおち眠れず、こいつの旅を見続けるハメになった。」
「いいじゃない、とても見ごたえがあったよ。みんなして、あんなメチャクチャな進み方するなんてさ!」
「……だからこそ、だ。ワタシたちだけこのまま消え失せるのは、ちょっと、ねぇ?」
「本当、喚んでもらえてよかったよ!」
「あなたたち……何……?」
「何って、単なる消えかけの死人だよ。」
「心配せずとも、お前を斃すような力はない。こいつに負けた時点で、主役は譲っているしな。」
「……だが、お前に一矢報いる、このときを待っていた。」
「ヴェーネス、あの負けず嫌いめ。私をこの時代まで残しておいたのは、歴史を繋ぐためか、終末の真相を忘れていたことへの当てつけか……。」
「至極好意的に解釈するのならば、こんなオチが生じる可能性を残したのだろうが。」
「何にせよ、その程度で拳を返すほど、私の人生は軽くなかった、礼などくれてやるものか。」
「……しかし、人をここに至らせたこと。この結末は、確かに私たちのやり方では掴み得なかったものだ、」
「ならば賛辞と、最後の旧き人への手向けとして、口上のひとつくらいは垂れてやろう……!」
「終焉を謳うものよ、私たちはお前によって終わらない!」
「それが、あの星の過去に生き、今を生きる者からの答えだ……!」
「さて、せっかくお招きいただいたんだ。ワタシたちで、ひとつ、創造魔法を披露しよう。」
「この場に満ちる、キミの仲間たちの想い……それらを縒り合わせ、新たな道を紡ぎ出すのさ。」
「とるべき形はお前が決めろ。辿り着くことなどないと宣った、奴に示すにふさわしい形を!」
●●「わかった……」
「其は叡智……黎明の星を綾なす技……」
「我らの御手は創世を成す……!」
エメトセルクをフィンガースナップを鳴らした後、辺り一面には、エルピスの花が咲き誇った。
__メーティオン
自分は君に翔び方を教えたが 歩き方は__
生命としての生き方は 到底教えられなかった
しかし 永い永い旅の果てに
君はきっと それを知る誰かに出会うだろう
__花を
いつかこの旅をやり遂げた君に 心から花を贈ろう
「その[漢字]希望[/漢字][ふりがな]エルピス[/ふりがな]の花が在るかぎり、元となった想いもまた「ここに在る」と証明される。もはや、絶望だけの宙域には戻れまい。」
●●「それって……!」
「お前の仲間たちの魂が、いつまでも戦っている必要はなくなったと言ったんだ。」
「……喚び戻してやれ、お前とともに進む者たちを。」
導きが あらんことを
「……元通りすぎて、いっそ恰好がつかないな。」
「つける必要があるのか?」
「まったくだわ。こんな満点以上の結果をもたらしてくれたんですもの。ありがたく受け取らないと。」
「皆で帰りましょう……アーテリスで待っていてくれる方々のもとへ。」
「もちろん終末も止めて、な!」
「ただいま。……私たち、バッチリだったでしょ?」
「進もう、辿り着くべき結末へ。今度こそ、みんなで!」
●●「一緒に帰ろう、メーティオン。」
「聞こえ……ますか……」
「わたしに、溶けた、みんな……苦しくて、悲しくて、うずまいてる……。」
「お願い……。終わりを、終わらせてあげて……!」
「……ああ、流れができた。これで彼らは先に進めそうだね。」
「そうだな……。」
「あなたたち、星界に還るつもり……!?」
「当然だ。ハイデリンの術に生かされるなど、願い下げだからな。」
「……何より、お前たちが進む未来は、私の愛した過去じゃない。だからこそお前たちと本気で、命を懸けて戦ったんだ。」
「その結果ならば、敗北であれ、覆すものか。私が今の私であるかぎり、この想いは砕けない。」
「間違っても哀れんでくれるなよ。お前たちに望むことがあるとすれば、あの忌々しい終末を打ち払うことだけだ。」
「そして勝鬨を喝采に代え、万感の想いとともに、幕を下ろせ。」
「それでこそ、次の公演が始められるものだからな。新たな舞台と新たな役で……お前たちも、私たちも。」
●●「………。」
「……お前、豊穣海に沈む海底遺跡に行ったことがあるか?」
「オサード小大陸の北、流氷に覆われたブラインフロストを超えた者のみが辿り着く、秘宝の島を見たことは?」
「新大陸の、眩き黄金郷はどうだ?南洋諸島に、忘れられた人々が遺した、神子像の祭祀場は?」
「アラグの時代に蹂躙された南方大陸メラシディア、その今を知っているか?」
「エオルゼアにも、まだ知られざる真実がある。お前たちが奉る「十二神」の正体なんぞがいい例だ。」
「あるいはもっと視野を広げてみろ。鏡像世界のいくつかには、驚くべき文明が興っているからな。」
「アゼムのクリスタルを持つ者だろう?それくらいは当然見ておけ。」
「……私は、見たぞ。」
「それじゃあ、またいつか会えることを願っているよ。お互い、違う形になってたとしてもさ。」
「そのときは、何度でも、一緒に楽しくやろう。」
「勝手に巻き込むな……私は厭だ。」
そして彼らは、消えていった。
「●●……君も、準備はいいかい?」
●●「うん、大丈夫。」
「……わかった。ならば、幕を下ろすために、最後の決戦へ参じるとしよう。」
「ここに至って、皆の意思を問う必要はないだろう……。」
「[漢字]残骸[/漢字][ふりがな]レムナント[/ふりがな]の中では、メーティオンに蓄積された想いが……完璧な幸福を目指し、しかし至れなかった生命の思念が、渦を巻いていることだろう。」
「ウルティマ・トゥーレでの旅路が、そうであったように……私たちがすべきことは、彼らの挫折をなじることではない。」
「こちらの生き方のほうが優れていると、優劣をつけて、打ち負かすことでもない……。」
「彼らの出した結論、拭い去れない絶望を受け止め、それでも何かを……進んでいくことを、望むことだ。」
「それができなくなりそうなときには、手を貸すし、背中を押すよ。君たちが、いつも私にしてくれたように。」
●●「必ず、勝とう!」
「ああ!」
__入ってきたのね 死と生の狭間 明けることなき命の淀みへ
私の軌跡を辿って 深く深く 底まで沈んでいらっしゃい
その星は、病に侵されていた……。
美しかった水の星は、今や腐汁の沼となり果てた。
生きたいと願いもがくほどに、苦しみは深まっていく。
人はやがて、病ではなく、同胞を呪い始めた……。
命はただ、腫れ、爛れ、腐れ落ちていく……。
そして、最後のひとりは言った。
生まれてくるんじゃなかった、と……。
技術を磨き、病を払った星もあった……。
けれど、繁栄したはずの命は、戦火に焼かれていった。
争いを抑止するための力さえ、戦場で荒れ狂っていた。
自由を求め幸せを願うほどに、他者を妬み傷つける。
そして、最後のひとりは言った。
なぜこの力を得てしまったのか、と……。
知恵を磨き、争いを絶やした星もあった……。
けれど、凪いだ心は命の価値を見失い、終わりの機構を生み出した。
悲しみや苦しみを切り捨てた世界には、生きる歓びもなかったの……。
眠りにいざなう香のように、優しい終わりをもたらす獣……。
踊るようにそれが跳ねる……美しき死を舞い上げながら……。
その星で、死は貴き黄金色。
覆われすべてが終わりゆく……。
「まだ立っているなんて。あなたたち、馬鹿みたいに心が強いのね。」
「その行進を見ていると、胸がざわざわするの。私に溶けた先行く星々が、不快に思っているみたい。」
「ねえ、どうしたら絶望して、諦めてくれる?何を見せたら、私たちと一緒になってくれるの?」
「私にだって、みんなにだって痛いところはある。ただ、それが人それぞれで違ってるの。」
「だから誰かが立ち止まっても、ほかの人が手を引けるのよ。終末を止めるまで……何度だってね!」
「……そう。」
「だが、絶望はいつだって、希望よりもひとつ多く用意されているものだ。」
「幾たび命は今日を悔み、明日を憂うぞ。」
「生ある時間の、果ての果てまで。」
「これは……!」
「来るぞッ!構えろ!」
「ああ……疼く……怒りが……!」
『やめて……!』
『お願い、鎮まって……!』
「何故、お前たちばかり、のうのうと生きている?私たちは苦しんで絶えたのに……!」
「おふたりとも、今……!」
「ウリエンジェ、上だッ!」
「アルフィノ様!」
「私たちが、こんなにも打ちひしがれているのに……希望を語るというのか……!」
『その人たちを傷つけちゃダメ!あなたも、もっと苦しくなる……!』
「どうにか一撃……!」
『止まって……お願い……ッ!』
「私たちばかり、惨めにはさせない……」
「すべてを……彼方へ……!」
「させるか……ッ!」
●●「ラハッ!!!!!……!!」
「何もかも……永劫まで凍てつき、平らかな無となれ!」
「……!!待ってッ!」
●●「たまには、英雄を頼ってよ…!」
「ダメ……ッ!」
ポチッ
「仲間たちを逃がしたか……。」
「しかし、これで今度こそお前独りだ。」
「手を取り合うのがお前たちの強さだというなら、今のお前はまさしく無力。また死人にでも頼ってみるか?」
「フフ、最後の抵抗か!いいぞ、もう間もなく、お前もこちら側に沈もうな……。」
「打たれ、裂かれ、無様に地を這う。嘆きながら果てるのだ、己の無力を……世のすべてを……。」
「私たちもそうだった、ああ、そうだったとも!」
「悲しかった、苦しかった、惨めだった、憎かった……必死に生きて、でも駄目だった……。」
「一緒に終わることだけが、「みんな等しく幸せになれる方法」だったんだ……!」
「さあ、お前も絶望に沈むがいい……!」
「これは……私の巣に、何が起きている……?」
●●「ゼノス!?」
「ついに見つけたぞ、我が友よ……。」
「俺は解を得た、この魂がお前に求めたこと……そして、お前が俺に求めたことを探しあてたのだ。」
「ゆえに再戦を挑みに北洋へと出向き……そこであの異能の小娘と、取引をした。」
「「暁」が窮地にあれば、一度だけ手を貸すこと。それを条件に、お前のいる天の果てへ向かうすべを得たのだ。
」
「俺はマザークリスタルの残りを喰らい、再び龍となって、星を渡った。お前との戦いを想えば、光すら追い抜くのは造作もなかったぞ。」
「さて……あれがお前の獲物か。」
「しかし、分からぬな。なぜまだ倒せていない?」
「邪悪も、絶望も、お前をその気にすらさせられないと、俺に示していただろう。あれは、偽りだったのか……?」
●●「お前の力を借りてたまるか」
「ああ……。俺も、お前とは仕合いたいのだ。肩を並べるなど、興醒めにもほどがある。」
「ゆえにこそ……この狩りにくれてやる刻はないッ!」
●●「はぁ……今回だけッ!ねッ!」
「何が来ようが、挫くだけだ。私は、すべての終焉を謳い続ける……!」
お前たちは至らない 求めた結末になど 決して__
この狩りを済ませると決めたのだ。いかに遠退こうが、届くことはない……!
輝く星も、やがて消える……。
これもまた絶望のカタチ……
苦しむ必要はないの……
これは、私たちが送る優しさ……。
姉妹たちのすべてが、絶望を知った……。
私たちは、終わりを記録した……。
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