負け主人公の俺は勝つことが出来るのか⁉︎
第二話
ここで一度この国の話をしておこうか。
この国、ジフレジアは100年ほど昔魔王によって支配された国だった。
現在ではジフレジアという国名で至極平和であるが魔王によって支配されていた魔王国家カリウスと呼ばれていた頃。周りの国から勇者と呼ばれるその国最強の人間が何人も魔王を倒しにいったが誰1人として帰ってきたのものはいなかった。そんな時代が50年以上続いた。
だが、突然魔王は消えた。魔王の手下やカリウスに巣食う魔物も同時にだ。
そして数年後魔王国家カリウスは跡形もなく消え去り、人が10万人ほど平和に住めるジフレジアとして国を作れるほどになった。
そして現在は王を中心にこの国は大きな力を持っている。聖騎士団を中心とした力を持った集団の存在である。この広大な土地を他の国が侵略に来ないのはひとえに聖騎士団の存在あってしてだろう。圧倒的武力。そう、この国ジフレジアは武力国家として魔王国家カリウスの影を潜めたまま存在している。この国の歴史はこれくらいにしておこうか。
それじゃあ次に、姫のことだ。
聖騎士団のなかでも彼女の秘密を知るものは数少ない。国民に親しまれ、自身も国民を愛している彼女は生まれ持って大きな魔力を持っていた。そして、その魔力は魔王を彷彿とさせた。
そう、大きすぎたのだ。だから姫は普通には生きられない。普通に生きようものなら周りの人間をその魔力で無自覚に傷つけてしまうからだ。普通の人間は大きすぎる魔力には耐えられない。
例えるなら重力のようなものだ。大きすぎる重力には体は耐えられず、潰れてしまう。
魔力も同じだ。自分の体に入りきらない魔力は自分の体を潰してしまう。
彼女の体から溢れ出す魔力は無自覚に周りにいる人間を潰してしまうほどなのだ。
そんな姫だが彼女の護衛隊としてすぐ近くにいる俺たちがなぜ潰れないか。
簡単な話だ。だが残酷だ。
彼女の魔力はこの国の動力になっているのだ。街の灯り、この広大な国を守る結界。
そして結界内にいる全ての人間の強化。この結界内にいる人間の魔力、様々な能力は全て姫の魔力を使い強化されている。姫は演説などの職務以外のほとんどを地下室に閉じ込められ、その魔力を国中に行き渡すことを強制されている。王によってだ。
姫が生まれた時、まだこの国に侵略しようとする周りの国は多数いた。だから王は姫の魔力を利用することをすぐに思いつき、実行した。とんでもない話だが全て事実だ。
そして、この事をあいつ、エルス・テリウスは許さなかった。
こんな非人道的なこと。知れば誰も許さないだろう。俺でさえ、この事を聞いた時酷いと感じたのだから。だが、俺たちは逆らえない。聖騎士団の宣誓によってだ。聖騎士団の宣誓とは聖騎士団になる時必ず誓わなくてはならない文言だ。俺もあいつも聖騎士団に所属するものは皆言っている。
「我ら聖騎士団たる者。自分の命、そして関わる者の命。全てを捧げ、王の命令に忠実であることを王の名に誓う。」
一見するとただの宣誓であろうが、この世界のルールなのだ。一度誓ってしまうと逆らえない。
不条理であろうが、これがこの世界の全てなのだから。例え、あの正義感の塊であるエルスであろうとも逆らえない絶対的ルールなのだ。
ここで一度この国の話をしておこうか。
この国、ジフレジアは100年ほど昔魔王によって支配された国だった。
現在ではジフレジアという国名で至極平和であるが魔王によって支配されていた魔王国家カリウスと呼ばれていた頃。周りの国から勇者と呼ばれるその国最強の人間が何人も魔王を倒しにいったが誰1人として帰ってきたのものはいなかった。そんな時代が50年以上続いた。
だが、突然魔王は消えた。魔王の手下やカリウスに巣食う魔物も同時にだ。
そして数年後魔王国家カリウスは跡形もなく消え去り、人が10万人ほど平和に住めるジフレジアとして国を作れるほどになった。
そして現在は王を中心にこの国は大きな力を持っている。聖騎士団を中心とした力を持った集団の存在である。この広大な土地を他の国が侵略に来ないのはひとえに聖騎士団の存在あってしてだろう。圧倒的武力。そう、この国ジフレジアは武力国家として魔王国家カリウスの影を潜めたまま存在している。この国の歴史はこれくらいにしておこうか。
それじゃあ次に、姫のことだ。
聖騎士団のなかでも彼女の秘密を知るものは数少ない。国民に親しまれ、自身も国民を愛している彼女は生まれ持って大きな魔力を持っていた。そして、その魔力は魔王を彷彿とさせた。
そう、大きすぎたのだ。だから姫は普通には生きられない。普通に生きようものなら周りの人間をその魔力で無自覚に傷つけてしまうからだ。普通の人間は大きすぎる魔力には耐えられない。
例えるなら重力のようなものだ。大きすぎる重力には体は耐えられず、潰れてしまう。
魔力も同じだ。自分の体に入りきらない魔力は自分の体を潰してしまう。
彼女の体から溢れ出す魔力は無自覚に周りにいる人間を潰してしまうほどなのだ。
そんな姫だが彼女の護衛隊としてすぐ近くにいる俺たちがなぜ潰れないか。
簡単な話だ。だが残酷だ。
彼女の魔力はこの国の動力になっているのだ。街の灯り、この広大な国を守る結界。
そして結界内にいる全ての人間の強化。この結界内にいる人間の魔力、様々な能力は全て姫の魔力を使い強化されている。姫は演説などの職務以外のほとんどを地下室に閉じ込められ、その魔力を国中に行き渡すことを強制されている。王によってだ。
姫が生まれた時、まだこの国に侵略しようとする周りの国は多数いた。だから王は姫の魔力を利用することをすぐに思いつき、実行した。とんでもない話だが全て事実だ。
そして、この事をあいつ、エルス・テリウスは許さなかった。
こんな非人道的なこと。知れば誰も許さないだろう。俺でさえ、この事を聞いた時酷いと感じたのだから。だが、俺たちは逆らえない。聖騎士団の宣誓によってだ。聖騎士団の宣誓とは聖騎士団になる時必ず誓わなくてはならない文言だ。俺もあいつも聖騎士団に所属するものは皆言っている。
「我ら聖騎士団たる者。自分の命、そして関わる者の命。全てを捧げ、王の命令に忠実であることを王の名に誓う。」
一見するとただの宣誓であろうが、この世界のルールなのだ。一度誓ってしまうと逆らえない。
不条理であろうが、これがこの世界の全てなのだから。例え、あの正義感の塊であるエルスであろうとも逆らえない絶対的ルールなのだ。
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