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【参加型】六ツ美河高等学校2年生の恋愛事情

#6

三話

穂鳥side
6人で階段を上る最中、背の高い女の子を見かけた。

穂鳥(あ…斎藤理沙ちゃん…仲良くなりたいんだよなぁ…)

いつも一人で居るところをよく見かけたけど、「友達になりたい」とか暑苦しいって思うかなあ?

彼女は何組だったんだろ…?

風花「穂鳥は?」

穂鳥「ゑ?」

あ、こっちの話全然聞いてなかった。

龍雅「部活。何部?」

穂鳥「ああ、私は美術部!」

陽彩「奇行とか変な発言多いけど、悔しいことに絵はめちゃうまい」

穂鳥「『悔しいことに』要らなくない???」

***

B組のお二人とは別れて、A組の教室に入った。

と、そこではんなが押し殺した声で私に告げる。

はんな「ずっと思ってたんだけどさ、あの人格好良い」

はんなの目線の先にいるのは、…えっと?三森海琉、さん。だっけ。(←)

穂鳥「ああ、目の色、変わってるけど綺麗だよね」

はんな「うん。…あ、忘れて。ちょっと誰かに言いたかっただけなの」

穂鳥「?」

はんな、好きなのかな。

穂鳥「そういえば、今日入学式あるよね。二年生だけ出席は、キツい」

陽彩「だな。めんどい。そのあと始業式、委員決めだよな?」

りゆる「うん。生徒会入ろうかな」

はんな「私もー」

穂鳥「行動派…!?」

陽彩「謎発言多発注意」

穂鳥「先に忠告するのやめて?傷つく」

陽彩「ごめんって」

そう云いながら、名前順に並べられた机の自分の席を探した。

一列に5人が8列。

穂鳥「お?陽彩隣かい?」

陽彩「おお、これは又見事に。苦労することになるなあ」

穂鳥は、「どういう意味」と怪訝そうに陽彩をにらみつけた後、カバンから本を出した。

陽彩「あ、最近買ったって云ってたミステリー小説?」

穂鳥「うん。最近好きなミステリー作家さんの本。面白いよ?」

陽彩「どんなの?」

穂鳥「クラスに一人死者が混じってて、その死者によって災厄がもたらされて一月ごとに人一人以上が死んでいく話」

陽彩「へえ、またかして」

いいよ、と返事をしながら本の世界に入り浸った。

私は、朝教室に来てからのこの静かな時間が好きだ。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

穂鳥の読んでる小説は、実際に私が今読んでいる本です。
面白いですよ。
興味があったら調べてみてください。
著作権に関わるかもなので名前は出しにくいですが。

2024/08/05 19:34

翡翠 ID:≫4pMLygatNXo7c
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