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声の届かぬ世界で

#7


学校に向かう途中、何度も考えた。
後一つの数字。そして、廻君のあの[漢字]台詞[/漢字][ふりがな]せりふ[/ふりがな]・・・
伊藤(逝かないで・・・[大文字]消えないで?[/大文字]消えないでって・・・おかしくないか?)
伊藤は考える。
伊藤(死なないでとかなら、まだ台詞として正しいだろう。でも、)
  (消えないで・・・誘拐か何かか?なんなんだ・・・・?)
秋の風が体を包む。
季節を感じる暇もなく、伊藤は頭を回す。
伊藤(母、、、、道子、、、道子ってだれだ?)
  (妹?姉?いや、年上の人を呼び捨ては・・・ないか。なら、妹だな。)
  (そして、[大文字]何故父という言葉が出てこない?[/大文字])
  (家族に何かがあったと仮定して、父は何処にいた?)
  (旅行?買い物?そういえば、廻君の服装・・・・)
廻君の服装を思い出す。
上下色は土混じりの灰色。昔の体操服のようだ。
まるで戦時中の学生・・・・!
[大文字]戦時中の学生[/大文字]
つまり、あの廻君の台詞・・・
戦争の空襲で、もしかして死んだんじゃ・・・・
じゃあ、廻君は?どうなんだろう・・・
てか、そんな事わかっても意味ないじゃん!!
一文字の部活とか考えないと・・・・
いやないやん!!どうすんねんッテ!!
そうこう考えていたら、学校に着いた。
伊藤(さて・・・数字は何処にあるかな。)




剣道部「めえええん!!!!」
体育館に野太い声が響く。
今日は剣道部と卓球部が体育館を使っている。
別に聞こえるわけではないが、雰囲気で分かる。でかい声出てんだろうなぁ。
伊藤(竹刀か卓球ラケットに数字書いてないかなぁ)
その時、体育館に顧問らしき人が入ってきた。
伊藤(おぉ、ゴッツ。)
顧問が生徒に何か話している。
伊藤(流石に体育館にあると思うんだけどなぁ・・・・)
体育館全体を見回す。床、壁、斜め上の窓・・・
確認しても、数字らしきものはなかった。
声にならないため息を吐き、上を見上げる。
その時、伊藤は満面の笑みを浮かべた。
体育館の屋根の模様。
ライトなどを付けるために装飾された骨組み。その模様・・・
先端が、少し折れていて、[大文字]1に見える[/大文字]。

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作者メッセージ

どうも戸部夏実です!
カラオケ行きテェーーー!!!

2024/10/01 20:34

戸部夏実 ID:≫.psyZPMB6Zfrw
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