青色の夕方に躑躅
#1
日常
目が覚めると、どうしようもない安心感と不安とで、心が飽和する。
それは、生きる喜びを見失ってしまった所為か、生きる術が無いことを、既に心の何処かで気付いているからなんだろうか。
だが、今日を生きているというのは変わらない事実だ。
身体中に響く心音が五月蝿いのは、カゾクが減っていないか確かめる為だ。
隣で穏やかに寝息を立てる弟達を見て安堵する。
硝子障子越しに、まだ闇が混じった空を見つめる。
台所へ向かう足と、包丁を手に取る手に違和感を覚える事は無くなった。
自分は、今日も誰なのかすら分からない家族から、幸せを奪わないといけない。
縁側から足を踏み入れ、大人の首に刃を入れる。
声を上げる前に彼らは、事切れた。
幼児の口に布切れを当てて、その場を後にした。
こんな事に慣れてしまった自分が、怖い。
罪を重ねた手で、弟達を撫でるのは苦しかった。
それでも、必死になっていたのは、目を覚まさない弟の代わりを見付ける為何だろうな。
それは、生きる喜びを見失ってしまった所為か、生きる術が無いことを、既に心の何処かで気付いているからなんだろうか。
だが、今日を生きているというのは変わらない事実だ。
身体中に響く心音が五月蝿いのは、カゾクが減っていないか確かめる為だ。
隣で穏やかに寝息を立てる弟達を見て安堵する。
硝子障子越しに、まだ闇が混じった空を見つめる。
台所へ向かう足と、包丁を手に取る手に違和感を覚える事は無くなった。
自分は、今日も誰なのかすら分からない家族から、幸せを奪わないといけない。
縁側から足を踏み入れ、大人の首に刃を入れる。
声を上げる前に彼らは、事切れた。
幼児の口に布切れを当てて、その場を後にした。
こんな事に慣れてしまった自分が、怖い。
罪を重ねた手で、弟達を撫でるのは苦しかった。
それでも、必死になっていたのは、目を覚まさない弟の代わりを見付ける為何だろうな。
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