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青色の夕方に躑躅

#1

日常

目が覚めると、どうしようもない安心感と不安とで、心が飽和する。
それは、生きる喜びを見失ってしまった所為か、生きる術が無いことを、既に心の何処かで気付いているからなんだろうか。

だが、今日を生きているというのは変わらない事実だ。

身体中に響く心音が五月蝿いのは、カゾクが減っていないか確かめる為だ。

隣で穏やかに寝息を立てる弟達を見て安堵する。
硝子障子越しに、まだ闇が混じった空を見つめる。

台所へ向かう足と、包丁を手に取る手に違和感を覚える事は無くなった。
自分は、今日も誰なのかすら分からない家族から、幸せを奪わないといけない。



縁側から足を踏み入れ、大人の首に刃を入れる。
声を上げる前に彼らは、事切れた。

幼児の口に布切れを当てて、その場を後にした。

こんな事に慣れてしまった自分が、怖い。
罪を重ねた手で、弟達を撫でるのは苦しかった。

それでも、必死になっていたのは、目を覚まさない弟の代わりを見付ける為何だろうな。





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作者メッセージ

あとがきとは何ぞやと思いながら。
少し読んでって下さると大変嬉しかったり。
さて、この小説は戦争時の生活について、想像で書いていきます。
詰まる所、作者の完全なる主観になりますので、実際の正誤について生暖かい目で御覧頂きたい。

音沙汰が無くなる事がしょっちゅうですが、暇潰しに是非。

2024/08/02 23:14

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