[斜体]―学校[/斜体]
[大文字]「ねぇねぇ!和華は、知ってた!?」[/大文字]
不意に声を掛けられる。
「何?今、転生モノのラノベ見て大興奮してるところなの!!」
私は、[漢字][太字]奏蒼空　和華[/太字][/漢字][ふりがな]かなそら　わか[/ふりがな]って言う。知能は、平均。運動もそこそこ出来るくらい。これ以上無いかって位に普通、普通に溢れているの。
そんな私が大好きなのは、異世界転生モノ!今ドハマリ中で見るだけで大興奮!夢はもちろん異世界転生して最強になること!だって皆異世界転生したら最強になるってこと多々聞くよね?平凡は、最強に憧れるんだよ。
「もう、和華は、ブレないなぁ。ちゃんと聞いてよ！！
きっと和華も気になると思うよ?」
再び聞こえた声で思考が戻される。
「仕方ない。聞くよ。」
「実はね………………。」


[斜体]―夜の学校[/斜体]
「お、お邪魔します………。」
そう、学校で聞いた話だと最近七不思議の１つとして新しく、異世界転生出来る踊り場の鏡が出来た。
[明朝体]―そう、異世界転生だ。[/明朝体]
まず、踊り場の鏡の前に立つ。そして、呪文を唱える。
次に鏡に指で魔法陣を描く。
最後に……………大切なものを置く。
これで良いはずだ。
―不意に眩い光が溢れ、気づけば何処かに倒れていた。

―???
「あれ?ここは………?」
そっか!成功したんだ。異世界転生が！！！
これで私も最強に!長年の夢がやっと叶う。
「あれ?やけに目線が低くない?」
私は、何故かいつもより低い目線に違和感を覚える。
……………何かおかしいぞ?
フンスッ♪　力をいれてみた。ポムンッ♪何か大きくなった。
自分の姿は、人間そのものだった。
でも………種族など自分の詳細が書かれている手帳を見る。
[太字]種族…スライム[/太字]
[大文字]「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」[/大文字]
[明朝体]―そう、私は、夢の最強な勇者や、魔法使いではなく、最弱代表とも言えるスライムに転生してしまったみたいなのである。[/明朝体]