少女レイ(novelcake版)
#1
あの記憶と青の記憶。
キーーーーーーーッ!
…嫌だ…なんで。
嘘だ。嘘だよね...?
何で〝レイ〟が...
「何でっ!!」
でも、その発した言葉には返事が来ない。
「っ...」
「っ!」
ガバッ
「もう...朝か。」
時計を見ると、午前の7時半だ。
「やばっ!急がなきゃ!」
彼女はカリン。
一人暮らしをしている高校2年生だ。
「行ってきまーす!」
そういい、彼女が家の扉を閉めた。
--------------------
学校にて。
「おはよーん!」
レイが話しかけてくる。
レイは私の大親友。いつも仲良しだ。
「おはよう。」
「てかさー、聞いて!大ニュース!」
「えっ?な、何?」
「あの3年の藤島君が、付き合ったんだって!」
「えっ!!!????」
私は驚いた。普段モテ散らかしてるあの藤島君が、何とプロポーズしてきた女の子をokしたらしい。
あの藤島君が、okした子って、どんな女の子なんだろう。
「で、しかもしかもっ!」
まだあるのか...と私は思った。
「この前クラスの男子が、休日にその女の子と藤島君がデートしてるとこ見たんだって!」
レイはキャーキャー言いながら話している。
「へぇー!そうなんだ!」
その時、私は思いついた。
「ねぇ、レイ。その女の子とやらに、今度会いに行ってみない?」
「えっ、、、」
何故かレイの顔が曇った。
「あっ。い、いいよ!」
...無理に言わせてしまっただろうか。
「いや、別に私は...」
そう言おうとしたところで、
キーンコーンカーンコーン…
「んじゃ!また休み時間に!」
あっ、、、言いたかったのに。
まぁ、休み時間に言おうかな。
--------------------
そしてお昼休み。
レイと話でもしながらお弁当を食べようかと思うと。
「あのぅ、カリンさぁん」
甘いような声が聞こえてきた。
「何か用?」
振り向くと、とてもかわいい女の子が立っていた。
...身長的には3年の子かな。
「今ぁ、レイさんはいますかぁ?」
と言ってきた。
何でレイを?と思っていると、
「すこぉーしだけ、お話がしたいのですがぁ。」
「...あ、レ、レイは今教室にいるはずだから、呼んでくるね。」
「はぁーい!ありがとうございますぅ!」
相変わらず甘い声だ。
まぁ、そんなことはどうでもいいけど。
「レイー!3年が呼んでるよ!」
「?はぁい!今行くね!」
そういい、3年の女の子の前に来ると、
「あっ、お昼、先、食べてて。」
「えっ、何で?」
「いいからっ!」
えー、、、
「わ、分かったよ」
今日はぼっち弁かぁ、
そう思いながらも、私は教室を後にした。
--------------------
キーンコーンカーンコーン…
お昼休みももう終わり。
お弁当を食べて、少し眠く待ってきたなぁ、、
でもあと3時間。
頑張らないとっ
--------------------
キーンコーンカーンコーン…
5時間目が終わり。
私はレイのいる席に歩み寄った。
「レイっ!さっきはあの3年と何話してたの?」
そう言うと、
「...カリン。気にしなくていいよ。世間話だったから。」
って言った。
「ほんとに?」
世間話もおかしいだろっと思っていると、
「うん。本当だよ。」
「…そう、レイ、何かあったらすぐに私に相談してね。」
「分かった。ありがとう、カリン。」
そういい、レイは席を離れていった。
--------------------
帰りのホームルームが終わり、
私は家に帰ろうとしたところで、見てしまった。
え、、、あそこにいるのは、、、
レイッ?!!!!!!!!!?
なんでっ
「ごめんなさいぃ!!!」
あれは、、さっきの先輩っ?!
せ、先輩は何でレイの事、、、
ベチンッ!
鈍い音が放課後の学校に響き渡る。
だがそこには私とあとレイと先輩しかいないので、先生にさえも聞こえていない。
「先輩...!何してっ!!はっ...」
一瞬息が止まった。
つい口が動いてしまった。
当然、それはレイの耳にも、先輩の耳にも入っていた。
「あっ、、、」
「......カリンさん?何でそこにいるの?」
「いやっ、、そのっ」
「カ、カリン......」
先輩とレイが言った。
「カっカリンさんっ!こ、これは違うくて、、、」
何が違うのよ。と、私は突っ込んだ。
まぁいい。問題はレイ。
「まぁいい、なんで、先輩はレイに何でそんなことしたの?」
「っ............!!」
「ゆ、許せなかったからよっ!」
「?」
「私はッ!あの人のために一生懸命アプローチして!そのためにバレンタインデーもっ!一から手作りでっ!作ったのにっ!しかもっ!ずっと入学の時から!一生懸命!やってきたのに!レイは、わたしの彼氏。。藤島君に色仕掛けをして、さらにはデートしてたっって目撃情報もあるの!」
...知らなかった。
レイが、藤島君のこと、好きだなんて。
そして、入学した時から、ずっと追いかけてたって。
ずっと、幼稚園から一緒だった私でさえ、気が付かなかった。
そして、私はショックだった。
先輩にそんなことする人だった。って、それもあるけど。
ずっと、ずっと一緒だったのに、気が付かなかった。
いや、気づけなかった。
もし、気づいていたら。
応援できたかもしれない。
一緒に悲しめたかもしれない。
恋バナだって、聞けたかもしれない。
はっ、、気が付くと、目の前に立っていたレイから、頬を伝って流れる雫の存在に気付いた。
「...レイ、それに先輩、ごめんなさい。」
私は静かに言った。
その声が、もうすぐ夕日を向かい入れようとする放課後に響いた。
「なんでカリンが謝って...」
そのあと、急にレイがはっとした顔で、言った。
「...ごめんなさい。先輩。藤島君があなたと付き合ったこと、とても、悔しくて。
つい、魔が差してやってしまいました。」
「っ............。」
「ごめんなさい。最低で。」
「っ。レイ、、さん。正直言って、悲しかったです。私が、一生懸命、この3年間をつないで藤島君にアプローチしたのに。それなのに、あなたが、藤島君を奪うだなんて。」
エ…?
「奪う?」
「そうですよカリンさん。」
先輩が、眼が笑っていない表情で言った。
「あの後、藤島君、私の事フったんですよ?」
「は?」
「『もうあんたとは付き合いたくない。俺にはレイという彼女がいるんだ。』ってね。」
--------------------
学校にて。
「おはよう!」
珍しく、私が最初に挨拶をした。
いつもは話しかけてくれるのに。
「おはよ!」
いつもどうりの笑顔。
...なーんだ。
「カリン。昨日はごめんなさい。」
「え、何で?」
「ずっと、一緒にいたのに。言えなくてごめんなさい。」
「私、本当は怖かったの。カリンに言ったら、もしかしたら、カリンも藤島君のこと好きになっちゃうかもって。ごめんなさい。カリンの事信じられなくて。」
「ううん。こちらこそ、気づいてあげられなくてごめんね。」
「謝らないで。あなたは悪くない。」
「ありがとう、、、」
その時、授業の合図のベルが鳴った。
--------------------
その事件があった4か月後。
私たちは平凡に暮らしている。
だが、安全ではなかった。
私とレイの絆は。
「おはよ。」
「おはよ。」
こうなったのも先日のせいだ。
その日、私は心に決めた人がいた。
「よ、吉川君。」
私はその人ー吉川君にそう告げていた。
「つ、付き合ってください!」
ど、どうかな。。。
フられるかな。
「ぼくたち、気が合うね。」
「えっ」
「ぼくもカリンちゃんのこと好きだったんだ。」
「ありがとうございます!これからよろしくお願いします!」
私は泣きながら吉川さんに抱き着いた。
(誰かの気配を感じるな。。。)
そう思いつつ、私は感動に陥っていた。
そのあと、靴箱にて。
「ねーカリン。」
「な、なに?」
そこに立っていたのはレイだった。
「レ、レイ、、、どうかしたの?」
「あんた、さっき吉川君に告白してたわよね?」
「う、うん。
よ、吉川君、付き合ってくれるって!私とっても嬉しかった。」
「アンタ。。。
あんたが良くてもッ!
あたしが良くないっ!」
「...は?」
…嫌だ…なんで。
嘘だ。嘘だよね...?
何で〝レイ〟が...
「何でっ!!」
でも、その発した言葉には返事が来ない。
「っ...」
「っ!」
ガバッ
「もう...朝か。」
時計を見ると、午前の7時半だ。
「やばっ!急がなきゃ!」
彼女はカリン。
一人暮らしをしている高校2年生だ。
「行ってきまーす!」
そういい、彼女が家の扉を閉めた。
--------------------
学校にて。
「おはよーん!」
レイが話しかけてくる。
レイは私の大親友。いつも仲良しだ。
「おはよう。」
「てかさー、聞いて!大ニュース!」
「えっ?な、何?」
「あの3年の藤島君が、付き合ったんだって!」
「えっ!!!????」
私は驚いた。普段モテ散らかしてるあの藤島君が、何とプロポーズしてきた女の子をokしたらしい。
あの藤島君が、okした子って、どんな女の子なんだろう。
「で、しかもしかもっ!」
まだあるのか...と私は思った。
「この前クラスの男子が、休日にその女の子と藤島君がデートしてるとこ見たんだって!」
レイはキャーキャー言いながら話している。
「へぇー!そうなんだ!」
その時、私は思いついた。
「ねぇ、レイ。その女の子とやらに、今度会いに行ってみない?」
「えっ、、、」
何故かレイの顔が曇った。
「あっ。い、いいよ!」
...無理に言わせてしまっただろうか。
「いや、別に私は...」
そう言おうとしたところで、
キーンコーンカーンコーン…
「んじゃ!また休み時間に!」
あっ、、、言いたかったのに。
まぁ、休み時間に言おうかな。
--------------------
そしてお昼休み。
レイと話でもしながらお弁当を食べようかと思うと。
「あのぅ、カリンさぁん」
甘いような声が聞こえてきた。
「何か用?」
振り向くと、とてもかわいい女の子が立っていた。
...身長的には3年の子かな。
「今ぁ、レイさんはいますかぁ?」
と言ってきた。
何でレイを?と思っていると、
「すこぉーしだけ、お話がしたいのですがぁ。」
「...あ、レ、レイは今教室にいるはずだから、呼んでくるね。」
「はぁーい!ありがとうございますぅ!」
相変わらず甘い声だ。
まぁ、そんなことはどうでもいいけど。
「レイー!3年が呼んでるよ!」
「?はぁい!今行くね!」
そういい、3年の女の子の前に来ると、
「あっ、お昼、先、食べてて。」
「えっ、何で?」
「いいからっ!」
えー、、、
「わ、分かったよ」
今日はぼっち弁かぁ、
そう思いながらも、私は教室を後にした。
--------------------
キーンコーンカーンコーン…
お昼休みももう終わり。
お弁当を食べて、少し眠く待ってきたなぁ、、
でもあと3時間。
頑張らないとっ
--------------------
キーンコーンカーンコーン…
5時間目が終わり。
私はレイのいる席に歩み寄った。
「レイっ!さっきはあの3年と何話してたの?」
そう言うと、
「...カリン。気にしなくていいよ。世間話だったから。」
って言った。
「ほんとに?」
世間話もおかしいだろっと思っていると、
「うん。本当だよ。」
「…そう、レイ、何かあったらすぐに私に相談してね。」
「分かった。ありがとう、カリン。」
そういい、レイは席を離れていった。
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帰りのホームルームが終わり、
私は家に帰ろうとしたところで、見てしまった。
え、、、あそこにいるのは、、、
レイッ?!!!!!!!!!?
なんでっ
「ごめんなさいぃ!!!」
あれは、、さっきの先輩っ?!
せ、先輩は何でレイの事、、、
ベチンッ!
鈍い音が放課後の学校に響き渡る。
だがそこには私とあとレイと先輩しかいないので、先生にさえも聞こえていない。
「先輩...!何してっ!!はっ...」
一瞬息が止まった。
つい口が動いてしまった。
当然、それはレイの耳にも、先輩の耳にも入っていた。
「あっ、、、」
「......カリンさん?何でそこにいるの?」
「いやっ、、そのっ」
「カ、カリン......」
先輩とレイが言った。
「カっカリンさんっ!こ、これは違うくて、、、」
何が違うのよ。と、私は突っ込んだ。
まぁいい。問題はレイ。
「まぁいい、なんで、先輩はレイに何でそんなことしたの?」
「っ............!!」
「ゆ、許せなかったからよっ!」
「?」
「私はッ!あの人のために一生懸命アプローチして!そのためにバレンタインデーもっ!一から手作りでっ!作ったのにっ!しかもっ!ずっと入学の時から!一生懸命!やってきたのに!レイは、わたしの彼氏。。藤島君に色仕掛けをして、さらにはデートしてたっって目撃情報もあるの!」
...知らなかった。
レイが、藤島君のこと、好きだなんて。
そして、入学した時から、ずっと追いかけてたって。
ずっと、幼稚園から一緒だった私でさえ、気が付かなかった。
そして、私はショックだった。
先輩にそんなことする人だった。って、それもあるけど。
ずっと、ずっと一緒だったのに、気が付かなかった。
いや、気づけなかった。
もし、気づいていたら。
応援できたかもしれない。
一緒に悲しめたかもしれない。
恋バナだって、聞けたかもしれない。
はっ、、気が付くと、目の前に立っていたレイから、頬を伝って流れる雫の存在に気付いた。
「...レイ、それに先輩、ごめんなさい。」
私は静かに言った。
その声が、もうすぐ夕日を向かい入れようとする放課後に響いた。
「なんでカリンが謝って...」
そのあと、急にレイがはっとした顔で、言った。
「...ごめんなさい。先輩。藤島君があなたと付き合ったこと、とても、悔しくて。
つい、魔が差してやってしまいました。」
「っ............。」
「ごめんなさい。最低で。」
「っ。レイ、、さん。正直言って、悲しかったです。私が、一生懸命、この3年間をつないで藤島君にアプローチしたのに。それなのに、あなたが、藤島君を奪うだなんて。」
エ…?
「奪う?」
「そうですよカリンさん。」
先輩が、眼が笑っていない表情で言った。
「あの後、藤島君、私の事フったんですよ?」
「は?」
「『もうあんたとは付き合いたくない。俺にはレイという彼女がいるんだ。』ってね。」
--------------------
学校にて。
「おはよう!」
珍しく、私が最初に挨拶をした。
いつもは話しかけてくれるのに。
「おはよ!」
いつもどうりの笑顔。
...なーんだ。
「カリン。昨日はごめんなさい。」
「え、何で?」
「ずっと、一緒にいたのに。言えなくてごめんなさい。」
「私、本当は怖かったの。カリンに言ったら、もしかしたら、カリンも藤島君のこと好きになっちゃうかもって。ごめんなさい。カリンの事信じられなくて。」
「ううん。こちらこそ、気づいてあげられなくてごめんね。」
「謝らないで。あなたは悪くない。」
「ありがとう、、、」
その時、授業の合図のベルが鳴った。
--------------------
その事件があった4か月後。
私たちは平凡に暮らしている。
だが、安全ではなかった。
私とレイの絆は。
「おはよ。」
「おはよ。」
こうなったのも先日のせいだ。
その日、私は心に決めた人がいた。
「よ、吉川君。」
私はその人ー吉川君にそう告げていた。
「つ、付き合ってください!」
ど、どうかな。。。
フられるかな。
「ぼくたち、気が合うね。」
「えっ」
「ぼくもカリンちゃんのこと好きだったんだ。」
「ありがとうございます!これからよろしくお願いします!」
私は泣きながら吉川さんに抱き着いた。
(誰かの気配を感じるな。。。)
そう思いつつ、私は感動に陥っていた。
そのあと、靴箱にて。
「ねーカリン。」
「な、なに?」
そこに立っていたのはレイだった。
「レ、レイ、、、どうかしたの?」
「あんた、さっき吉川君に告白してたわよね?」
「う、うん。
よ、吉川君、付き合ってくれるって!私とっても嬉しかった。」
「アンタ。。。
あんたが良くてもッ!
あたしが良くないっ!」
「...は?」
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