[明朝体]マンガなどのヒロインは結構な確率でぶりっ子──…とまでは行かないものの、ぶりぶりしているキャラが多い印象だろう。
だが、雄英高校1-Aのヒロインは違う。
元気っ子という表現が一番しっくりくるのだが…。
「相澤センセ―？何してるんですか？」
それでも、ヒロインらしく媚びは欠かさないらしく、今も相澤先生にべっとりとくっついている。
馬鹿馬鹿しい....。
「──…莉犬、お前演技は？」
へぇ、相澤先生何する気なんだろう。
「まぁ、人なりには…？」
意外、出来るんだ。
「そうか、──…ついて来い」
え、
ちょっと、
相澤先生？
二人っきりにしないでもらっていいですか？

「やっと、二人っきりになったね。○○ちゃん」
「──…、珍しいね。名前で呼ぶなんてさ」
あ、睨まれた。
「そんな顔しちゃ、ヒロインらしくないよ」
ヒロインになるつもりなら最後までヒロイン貫けばいいのに。
「え、うそ。そんなひどい顔してた？」
「そりゃもう醜いほどに」
まっ、嘘だけど。
「鏡──…っ、ねぇ、鏡持ってない？○○ちゃん」
「持ってると思ってるの？」
鏡どころか[漢字]櫛[/漢字][ふりがな]くし[/ふりがな]すら持ってねぇわ。
悪かったね。
「最悪…うぅ、ミッドナイト先生に借りに行こうかな…」
「ああ、香山先生に？」
ミッドナイトって久々に聞いたかも。
最近、絡みなかったから…
「あっ、相澤センセ―だ！もー、どこ行ってたんですか？先生」
それは同感。
「どうせ、普通科のところでしょう？さっき、普通科うんぬんかんぬんって言いかけてたし」
どっかの誰かさんが邪魔してたけど。
「それより、[漢字]彼[/漢字][ふりがな]莉犬[/ふりがな]は？まさかですけど普通科とか言いませんよね？」
彼、多分個性持ちじゃ──…。
「アイツならB組だ」
「は？」
嘘だろこの教師大丈夫か？
「むー、お二人とも何の話してるんですか？私だけ仲間外れにしちゃって…」
しっかりわかってるじゃん。
仲間外れにされるような話ってことだよ。
ばーかばーか。
あーほ
「そうですか。そうですか。それじゃあ、私は先に教室に向かいますね」
B組か…。
絶対近づきたくないね。
だって、アイツがいるんだもん。[/明朝体]