(自称)悪女、莉犬くんを拾いました
[明朝体]私の通う雄英高校には所謂“ヒロイン”なる人がいる。
そのヒロインちゃんは私を虐めているつもりのようだけれど、私には全く響かない。
なぜって、?
それは、私が“悪女”だから。
悪女は如何なる時でも冷静でよく、周りが見えているの。
そんな悪女に私は憧れた。
それに、幼い時から両親や周りの子に蝶よ花よと、いえ、それ以上に愛されてきた自覚はある。もう、愛されることはうんざりなのだ。
だって、失ってから気づくのはもう遅いでしょう?
いつも通り、雄英高校から帰宅していると通学路にオロオロしている男の子を見つけた。
まぁ、私よりも年上なのだろうけれど。
「え、これってもしかして転生ってやつ…?」
──…彼は、何を言っているのだろうか。
転生?
そんなの物語でしか見たことがない。
それでも声をかけてしまったのは悪女として失格だろうか、
「…………あなた、どうしたの?」
「え?」
少しだけ驚いたようにこちらを振り向く彼は吸い込まれるほど美しいオッドアイだった。
「[小文字]綺麗…[/小文字]」
「うぇ、そう?ありがとう!」
なんと、声も可愛いのか。
ぴょこぴょこと嬉しそうに動く耳としっぽ。
彼自身は少し照れているだけであまり変化はないものの、ぶんぶんと動くしっぽと耳。
「──…嬉しそう」
「!!?、あ、いや、その…」
ぶわっと頬までも赤く染まる。
「お名前、訊いてもいいですか?」
「──…!、莉犬です」
言ってなかったっけ、見たいにみられても。
言ってなかったです。
「莉犬さん…。よろしくお願いします。私の名前は」
「●●○○さん。ですよね?」
──…え、
「──…どうして知ってるんですか?場合によっては──殺しますよ?」
「わぁぁぁっ、ごめんなさい!違くて、その、えっと、神様に言われてぇぇ」
神様?
「莉犬さんって、そういう…?」
病院、連れてくべきなのだろうか。[/明朝体]
そのヒロインちゃんは私を虐めているつもりのようだけれど、私には全く響かない。
なぜって、?
それは、私が“悪女”だから。
悪女は如何なる時でも冷静でよく、周りが見えているの。
そんな悪女に私は憧れた。
それに、幼い時から両親や周りの子に蝶よ花よと、いえ、それ以上に愛されてきた自覚はある。もう、愛されることはうんざりなのだ。
だって、失ってから気づくのはもう遅いでしょう?
いつも通り、雄英高校から帰宅していると通学路にオロオロしている男の子を見つけた。
まぁ、私よりも年上なのだろうけれど。
「え、これってもしかして転生ってやつ…?」
──…彼は、何を言っているのだろうか。
転生?
そんなの物語でしか見たことがない。
それでも声をかけてしまったのは悪女として失格だろうか、
「…………あなた、どうしたの?」
「え?」
少しだけ驚いたようにこちらを振り向く彼は吸い込まれるほど美しいオッドアイだった。
「[小文字]綺麗…[/小文字]」
「うぇ、そう?ありがとう!」
なんと、声も可愛いのか。
ぴょこぴょこと嬉しそうに動く耳としっぽ。
彼自身は少し照れているだけであまり変化はないものの、ぶんぶんと動くしっぽと耳。
「──…嬉しそう」
「!!?、あ、いや、その…」
ぶわっと頬までも赤く染まる。
「お名前、訊いてもいいですか?」
「──…!、莉犬です」
言ってなかったっけ、見たいにみられても。
言ってなかったです。
「莉犬さん…。よろしくお願いします。私の名前は」
「●●○○さん。ですよね?」
──…え、
「──…どうして知ってるんですか?場合によっては──殺しますよ?」
「わぁぁぁっ、ごめんなさい!違くて、その、えっと、神様に言われてぇぇ」
神様?
「莉犬さんって、そういう…?」
病院、連れてくべきなのだろうか。[/明朝体]
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