【参加終了】転生水
義人「・・・どこだぁ?」
糸井「おいおい、無さすぎるだろ。」
寝室にあった本棚を漁り始めて30分。
ほとんどの本の内容を見たが、ハズレばかりだった。
理沙「本当にあるのかな・・・?」
真霊「ないとまずいし、死ぬ気で探すよ!」
茜「喉乾きましたぁ・・・」
そうしてさらに10分ほど探し続けて、斎が声を上げる。
斎「あった!これだ!」
義人「本当か!?」
全員が斎の元へ集まる。
糸井「どれどれ・・・」
書いてある内容は、以下のとおりだ。
1、技の名称は「渾身の一撃」
2、攻撃力、防御力の底上げ。
3、一撃一撃を集中する。
4、ゾーンに入る手前で攻撃を挟む。
5、そうすれば、赤黄色の火花が散る。
真霊「なる・・・ほど・・・?」
義人「ゾーンじゃダメなのか。」
糸井「なんか、今一度確認するとむずそうだな。」
理沙「集中力・・・無いんですケド・・」
茜「まあ、慣れるしかないよね。」
斎「よし、外で練習するか!」
そうして、渾身の一撃会得の練習が始まる。
柏木「うっ・・・!?」
目が覚めると、見知らぬ部屋の中。
腕を動かそうとしても、動かない。
縄で括られてる様だ。
能力を使えるか試そうとする。だが、
なぜか、自分のエネルギーが感じられない。
桐生「起きたか。」
左を向くと、知らない男がいる。
柏木「あんたは・・・?」
桐生「俺は桐生。無能力者だ。」
柏木「無能力・・・能力無しってことか?」
桐生「いや、マイナスエネルギーの使い手だ。」
柏木「マイナスエネルギー・・・強そうだな。」
結木「私よりは強いですわ。」
右側に座っていた結木が起きる。
桐生「もう少し寝てていいんだぞ。」
結木「いえ、一応。」
柏木「で、要件はなんだ?」
桐生「ああ、端的に説明させてもらう。」
柏木の前に立つ。
桐生「[大文字][太字]アンタの能力を奪わせてもらう[/太字][/大文字]。」
柏木「なっ!?」
背筋が凍る。言動に驚いたのもあるが、
瞳の奥に、真っ黒な炎が立ち上がっている。
そう、思ってしまった。
柏木「へ、へぇ、嘘が上手いんだな。」
桐生「動揺してるのがバレバレだぞ。」
柏木に近付く。
桐生「俺の能力は、さっきも言ったがマイナスエネルギー。」
「要は、モノを引く力だ。」
柏木「モノを引く・・・?」
桐生「だから、こういう事もできる。」
目の前に、リンゴを置く。
そして、力を込める。
桐生「はっ!」
その瞬間、信じられない光景が起こる。
柏木「なっ・・・種が・・・?」
リンゴが無傷のまま、桐生の手の中には、
[大文字][太字]リンゴの種があった。[/太字][/大文字]
桐生「こういう事だ。」
柏木「つまり、俺から能力だけ奪うって事も・・・」
桐生「できるわけだ・・・!」
柏木「その為に、このメイドに俺を・・・!」
桐生「当たり前だ。俺が行っても確実性は無い。」
結木の方を見る。
桐生「氷の能力を使う愛菜の方が、応用が効くからな。」
結木「いえいえ、これぐらい、どうって事ないです。」
柏木「くそ・・・じゃあ、俺は一般人になるのか。」
桐生「その代わり、俺が格段に強くなる。」
柏木「・・・・・」
桐生「はは、ビビって黙ったか。」
柏木は焦っていた。
渾身の一撃の事を知られてしまう事を。
多分、勘が正しければ2人とも知らない筈だ。
能力を盗られたら、記憶を見られる・・・
なら、自分の記憶を操作させるしか無い。
柏木「5分だけ、1人にさせてくれ。」
桐生「なぜ?」
柏木「心の準備だよ。」
桐生「・・・分かった。」
後ろに歩き、ドアを開ける。
桐生「愛菜、フレンチトーストを作ってくれ。」
結木「承知いたしました。」
そうして、2人は部屋を出て行った。
柏木(今だ・・・今しかない!)
自分の記憶改善を始める。
3分ほど経った後、桐生が戻ってくる。
柏木「なんだ?もう5分経ったか?」
桐生「いや、お前に[太字]嘘をついたこと[/太字]を謝りたい。」
柏木「嘘?」
桐生「お前を連れてこさせた目的は、もう1つある。」
柏木「もう1つ・・・!?」
桐生「それは・・・・・」
それを聞いた瞬間、絶句する。
柏木「・・・!?」
桐生「これが大本命さ。」
柏木「お前、なんて奴だ・・・!」
桐生「ああ、あとそうだ、あれだ・・・」
手で自分の口元を隠して、口を開く。
桐生「[大文字][太字]既に能力は奪ってるよ[/太字][/大文字]。」
柏木「は・・・?」
可笑しい、そんな筈ない。
俺は、さっき記憶を操作して・・・
桐生「お前が起きた時点で、俺は記憶を書き換えている。」
柏木「な・・・まさか!?」
まだ能力は奪われていないと、
嘘の記憶に変えられていた。
柏木「てことは・・・!」
桐生「渾身の一撃・・・へぇ、覚えておこう。」
柏木「そんなっ・・・!」
桐生「俺は案外頭が冴えるんだ。」
そうして、再度柏木の目の前に立つ。
桐生「もう、生かしておく理由もないな。」
右手を前に出す。
炎の能力を使うつもりだ。
柏木「・・・はは、なんでこうなっちまった・・・」
俺は、ただ、居酒屋で働いてただけなのによぉ・・・
桐生「さらば、元記憶操作の能力者よ。」
そして、柏木は焼死体となった。
糸井「おいおい、無さすぎるだろ。」
寝室にあった本棚を漁り始めて30分。
ほとんどの本の内容を見たが、ハズレばかりだった。
理沙「本当にあるのかな・・・?」
真霊「ないとまずいし、死ぬ気で探すよ!」
茜「喉乾きましたぁ・・・」
そうしてさらに10分ほど探し続けて、斎が声を上げる。
斎「あった!これだ!」
義人「本当か!?」
全員が斎の元へ集まる。
糸井「どれどれ・・・」
書いてある内容は、以下のとおりだ。
1、技の名称は「渾身の一撃」
2、攻撃力、防御力の底上げ。
3、一撃一撃を集中する。
4、ゾーンに入る手前で攻撃を挟む。
5、そうすれば、赤黄色の火花が散る。
真霊「なる・・・ほど・・・?」
義人「ゾーンじゃダメなのか。」
糸井「なんか、今一度確認するとむずそうだな。」
理沙「集中力・・・無いんですケド・・」
茜「まあ、慣れるしかないよね。」
斎「よし、外で練習するか!」
そうして、渾身の一撃会得の練習が始まる。
柏木「うっ・・・!?」
目が覚めると、見知らぬ部屋の中。
腕を動かそうとしても、動かない。
縄で括られてる様だ。
能力を使えるか試そうとする。だが、
なぜか、自分のエネルギーが感じられない。
桐生「起きたか。」
左を向くと、知らない男がいる。
柏木「あんたは・・・?」
桐生「俺は桐生。無能力者だ。」
柏木「無能力・・・能力無しってことか?」
桐生「いや、マイナスエネルギーの使い手だ。」
柏木「マイナスエネルギー・・・強そうだな。」
結木「私よりは強いですわ。」
右側に座っていた結木が起きる。
桐生「もう少し寝てていいんだぞ。」
結木「いえ、一応。」
柏木「で、要件はなんだ?」
桐生「ああ、端的に説明させてもらう。」
柏木の前に立つ。
桐生「[大文字][太字]アンタの能力を奪わせてもらう[/太字][/大文字]。」
柏木「なっ!?」
背筋が凍る。言動に驚いたのもあるが、
瞳の奥に、真っ黒な炎が立ち上がっている。
そう、思ってしまった。
柏木「へ、へぇ、嘘が上手いんだな。」
桐生「動揺してるのがバレバレだぞ。」
柏木に近付く。
桐生「俺の能力は、さっきも言ったがマイナスエネルギー。」
「要は、モノを引く力だ。」
柏木「モノを引く・・・?」
桐生「だから、こういう事もできる。」
目の前に、リンゴを置く。
そして、力を込める。
桐生「はっ!」
その瞬間、信じられない光景が起こる。
柏木「なっ・・・種が・・・?」
リンゴが無傷のまま、桐生の手の中には、
[大文字][太字]リンゴの種があった。[/太字][/大文字]
桐生「こういう事だ。」
柏木「つまり、俺から能力だけ奪うって事も・・・」
桐生「できるわけだ・・・!」
柏木「その為に、このメイドに俺を・・・!」
桐生「当たり前だ。俺が行っても確実性は無い。」
結木の方を見る。
桐生「氷の能力を使う愛菜の方が、応用が効くからな。」
結木「いえいえ、これぐらい、どうって事ないです。」
柏木「くそ・・・じゃあ、俺は一般人になるのか。」
桐生「その代わり、俺が格段に強くなる。」
柏木「・・・・・」
桐生「はは、ビビって黙ったか。」
柏木は焦っていた。
渾身の一撃の事を知られてしまう事を。
多分、勘が正しければ2人とも知らない筈だ。
能力を盗られたら、記憶を見られる・・・
なら、自分の記憶を操作させるしか無い。
柏木「5分だけ、1人にさせてくれ。」
桐生「なぜ?」
柏木「心の準備だよ。」
桐生「・・・分かった。」
後ろに歩き、ドアを開ける。
桐生「愛菜、フレンチトーストを作ってくれ。」
結木「承知いたしました。」
そうして、2人は部屋を出て行った。
柏木(今だ・・・今しかない!)
自分の記憶改善を始める。
3分ほど経った後、桐生が戻ってくる。
柏木「なんだ?もう5分経ったか?」
桐生「いや、お前に[太字]嘘をついたこと[/太字]を謝りたい。」
柏木「嘘?」
桐生「お前を連れてこさせた目的は、もう1つある。」
柏木「もう1つ・・・!?」
桐生「それは・・・・・」
それを聞いた瞬間、絶句する。
柏木「・・・!?」
桐生「これが大本命さ。」
柏木「お前、なんて奴だ・・・!」
桐生「ああ、あとそうだ、あれだ・・・」
手で自分の口元を隠して、口を開く。
桐生「[大文字][太字]既に能力は奪ってるよ[/太字][/大文字]。」
柏木「は・・・?」
可笑しい、そんな筈ない。
俺は、さっき記憶を操作して・・・
桐生「お前が起きた時点で、俺は記憶を書き換えている。」
柏木「な・・・まさか!?」
まだ能力は奪われていないと、
嘘の記憶に変えられていた。
柏木「てことは・・・!」
桐生「渾身の一撃・・・へぇ、覚えておこう。」
柏木「そんなっ・・・!」
桐生「俺は案外頭が冴えるんだ。」
そうして、再度柏木の目の前に立つ。
桐生「もう、生かしておく理由もないな。」
右手を前に出す。
炎の能力を使うつもりだ。
柏木「・・・はは、なんでこうなっちまった・・・」
俺は、ただ、居酒屋で働いてただけなのによぉ・・・
桐生「さらば、元記憶操作の能力者よ。」
そして、柏木は焼死体となった。