【参加終了】転生水
桐生「・・・なぁ」
ぎこちなく、切り出してみる。
??「なんでしょう?」
桐生「俺、今日死にかけたんだ。」
??「!!」
桐生「今まで会った中で一番強い奴だ。」
??「なら・・・走馬灯・・・?」
桐生「いや、そこまでは行かなかったな。」
淡々と喋り続ける。
桐生「俺は死に対してあまり恐怖心を抱いてない。」
??「なるほど・・・」
桐生「で、お前は死にかけて帰ってきたら・・・」
??「走馬灯は見てないんですよね?」
桐生「あ?ああ・・・」
??「ならまだ言わないです。」
桐生「はぁ!?」
??「あなたはこの世界に来て前の世界の記憶を失っている。」
桐生「前の世界だと・・・?現実世界か。」
??「あら、多少は覚えてるのですか?」
桐生「いや、むしろ忘れてることの方が無いというか・・・」
??「なら何故私を覚えてないのですか?」
桐生「!?」
どういうことだ・・・?
俺の記憶は、夏蓮がいて、俺がいて・・・
あと1人、誰かが居た。
3人はいつも一緒だった。はずだ。
小学生に上がって、夏蓮は居なくて、あいつは居て・・・
あいつ?誰だ?そして、小学生の記憶が・・・
桐生「無い・・・」
??「何が無いんですか?」
桐生「小学生の時の記憶が諸共無いんだ。」
中学生以降はあるんだ。なんでだ、なんでなんだ・・・
??「私はあなたが小学生時代の時の知り合いです。」
桐生「だから覚えていないのか・・・」
??「名前を言えば、思い出すかも知れませんね。」
桐生「じゃあ、教えてくれるか・・・?」
??「・・・」
一つ呼吸を置いて、名前を言う。
結木「私の名前は[大文字][漢字]結木愛菜[/漢字][ふりがな]むすびきまな[/ふりがな][/大文字]です。」
桐生「・・・!!」
その瞬間、懐かしい時代の記憶が少し蘇った。
結木「桐生君!!」
桐生「ん?どうした?」
結木「私、桐生君の為に千羽鶴折ってきたの!」
ここは病院。この幼い時点で癌が発見した。
だが、発見したのがかなり早かった。
手術をしたら後遺症も残らないらしい。成功すればの話だが。
桐生「おお、1人で・・・?」
結木「うん。これが私の応援の証だよ!」
桐生「証・・・あ、合唱!」
結木「そうだよ、間に合うんだよね?」
桐生「ああ、大丈夫。小学生最後だもんな。」
結木「そうだよ。手術、頑張ってね!」
そう言い残し、少女は病室から出ていった。
桐生「愛菜・・・夏蓮・・・」
俺はまだ夏蓮が好きなままだ。でも、
愛菜・・・くっそ、決めれない。最低だ。
??「おい、大丈夫か?」
桐生「え、お前ぇ!」
??「なにビックリしてんだよ。」
桐生「いや、??が来ると思ってなかったんだ。」
そんな他愛無い雑談が続く。
??「あ、さっき愛菜とすれ違ったぞ。」
桐生「ああ、千羽鶴持ってきてくれたんだ。」
??「えぇ!めっちゃ好きじゃん!」
桐生「やめろ恥ずかしい!」
??「早く付き合えよぉ。」
桐生「いや、それは・・・」
??「・・・夏蓮か?」
桐生「!?」
バレていた。まあ、幼馴染だしな。
桐生「・・・俺には決められない。」
??「はぁ、モテ男は辛いね。」
桐生「は?」
??「お前のクラスにお前が好きな奴4人いるからな?」
桐生「ガチかよ・・・」
??「俺だって夏蓮を忘れてない。」
桐生「そりゃそうだ。」
??「だが俺が、無理にでも忘れようとしてる。」
桐生「え?」
??「もう二度と会えない人だからな。」
桐生「・・・」
??「お前、愛菜に告られたらOKするつもりだろ。」
桐生「うっ・・・」
??「そんな奴は、誰からも愛されないぞ。」
桐生「お前小6か?」
??「俺は精神年齢30だからな。」
桐生「ははっ・・・」
沈黙が続いた。
桐生「・・・ありがとう、[大文字][太字]義人[/太字][/大文字]。」
義人「いいよ、合唱コン頑張ろうぜ。」
桐生「・・・思い出した。」
結木「やっとですか・・・」
桐生「全部じゃないけど、はっきりと。」
結木「良かったです・・・」
桐生「愛菜・・・」
結木「その感じ、卒業式は思い出してないですね?」
桐生「卒業式・・・?」
結木「早く、そこを思い出して欲しいところですね。」
桐生「・・・すまんな。」
そうして、桐生が立ち上がる。
結木「どこへ?」
桐生「夏蓮を見て来る。」
結木「じゃあ、私は風呂の準備を・・・」
そうして、桐生は三階へ向かった。
ぎこちなく、切り出してみる。
??「なんでしょう?」
桐生「俺、今日死にかけたんだ。」
??「!!」
桐生「今まで会った中で一番強い奴だ。」
??「なら・・・走馬灯・・・?」
桐生「いや、そこまでは行かなかったな。」
淡々と喋り続ける。
桐生「俺は死に対してあまり恐怖心を抱いてない。」
??「なるほど・・・」
桐生「で、お前は死にかけて帰ってきたら・・・」
??「走馬灯は見てないんですよね?」
桐生「あ?ああ・・・」
??「ならまだ言わないです。」
桐生「はぁ!?」
??「あなたはこの世界に来て前の世界の記憶を失っている。」
桐生「前の世界だと・・・?現実世界か。」
??「あら、多少は覚えてるのですか?」
桐生「いや、むしろ忘れてることの方が無いというか・・・」
??「なら何故私を覚えてないのですか?」
桐生「!?」
どういうことだ・・・?
俺の記憶は、夏蓮がいて、俺がいて・・・
あと1人、誰かが居た。
3人はいつも一緒だった。はずだ。
小学生に上がって、夏蓮は居なくて、あいつは居て・・・
あいつ?誰だ?そして、小学生の記憶が・・・
桐生「無い・・・」
??「何が無いんですか?」
桐生「小学生の時の記憶が諸共無いんだ。」
中学生以降はあるんだ。なんでだ、なんでなんだ・・・
??「私はあなたが小学生時代の時の知り合いです。」
桐生「だから覚えていないのか・・・」
??「名前を言えば、思い出すかも知れませんね。」
桐生「じゃあ、教えてくれるか・・・?」
??「・・・」
一つ呼吸を置いて、名前を言う。
結木「私の名前は[大文字][漢字]結木愛菜[/漢字][ふりがな]むすびきまな[/ふりがな][/大文字]です。」
桐生「・・・!!」
その瞬間、懐かしい時代の記憶が少し蘇った。
結木「桐生君!!」
桐生「ん?どうした?」
結木「私、桐生君の為に千羽鶴折ってきたの!」
ここは病院。この幼い時点で癌が発見した。
だが、発見したのがかなり早かった。
手術をしたら後遺症も残らないらしい。成功すればの話だが。
桐生「おお、1人で・・・?」
結木「うん。これが私の応援の証だよ!」
桐生「証・・・あ、合唱!」
結木「そうだよ、間に合うんだよね?」
桐生「ああ、大丈夫。小学生最後だもんな。」
結木「そうだよ。手術、頑張ってね!」
そう言い残し、少女は病室から出ていった。
桐生「愛菜・・・夏蓮・・・」
俺はまだ夏蓮が好きなままだ。でも、
愛菜・・・くっそ、決めれない。最低だ。
??「おい、大丈夫か?」
桐生「え、お前ぇ!」
??「なにビックリしてんだよ。」
桐生「いや、??が来ると思ってなかったんだ。」
そんな他愛無い雑談が続く。
??「あ、さっき愛菜とすれ違ったぞ。」
桐生「ああ、千羽鶴持ってきてくれたんだ。」
??「えぇ!めっちゃ好きじゃん!」
桐生「やめろ恥ずかしい!」
??「早く付き合えよぉ。」
桐生「いや、それは・・・」
??「・・・夏蓮か?」
桐生「!?」
バレていた。まあ、幼馴染だしな。
桐生「・・・俺には決められない。」
??「はぁ、モテ男は辛いね。」
桐生「は?」
??「お前のクラスにお前が好きな奴4人いるからな?」
桐生「ガチかよ・・・」
??「俺だって夏蓮を忘れてない。」
桐生「そりゃそうだ。」
??「だが俺が、無理にでも忘れようとしてる。」
桐生「え?」
??「もう二度と会えない人だからな。」
桐生「・・・」
??「お前、愛菜に告られたらOKするつもりだろ。」
桐生「うっ・・・」
??「そんな奴は、誰からも愛されないぞ。」
桐生「お前小6か?」
??「俺は精神年齢30だからな。」
桐生「ははっ・・・」
沈黙が続いた。
桐生「・・・ありがとう、[大文字][太字]義人[/太字][/大文字]。」
義人「いいよ、合唱コン頑張ろうぜ。」
桐生「・・・思い出した。」
結木「やっとですか・・・」
桐生「全部じゃないけど、はっきりと。」
結木「良かったです・・・」
桐生「愛菜・・・」
結木「その感じ、卒業式は思い出してないですね?」
桐生「卒業式・・・?」
結木「早く、そこを思い出して欲しいところですね。」
桐生「・・・すまんな。」
そうして、桐生が立ち上がる。
結木「どこへ?」
桐生「夏蓮を見て来る。」
結木「じゃあ、私は風呂の準備を・・・」
そうして、桐生は三階へ向かった。