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迷ヰ犬の僕達は

#5


人通りが少ない通りの袋小路
その奥からは何やら
物騒な音が響いている
そこではなんと、先程の美人…
…もとい、ポートマフィア
構成員、樋口一葉と要注意人物
だとされているポートマフィア
構成員、芥川龍之介にはめられた
敦、谷崎、ナオミの3名
うち、谷崎とナオミは重症の
怪我で倒れ、虎と化した敦と
芥川の異能力、羅生門が
ぶつかり合おうとしていた…
…が

太宰「はぁい、そこまでー」
[太字][大文字][大文字]太宰《人間失格》[/大文字][/大文字][/太字]

芥川と敦の間を青白い光が
照らしている、これは太宰の
異能力、人間失格だ
触れた人間の異能力を
無効化することができる
異能力者の誰もが
対峙したくない異能力だ
そして芥川の羅生門、叢の
拳のような形状は消え
完全に虎化した敦は
気を失いそのまま
床に横たわっていた

●●『ちぇっ、僕の出番は
       ありませんってか』

遅れて現れた●●が
そう言うと谷崎兄妹の元に歩み寄る

●●『ナオミちゃんは結構
      重症だね、完全に
          瀕死状態だ』
●●『谷崎はナオミちゃん
       より全然元気そう!!』

好奇心を抑えられない子供の
ような笑みをしながら
そう言って谷崎の頬を
つんつんと指で突っつく
そして苦しそうなうめき声に
近い声を上げる谷崎
全く元気そうには見えない

樋口「あなた達は探偵社の…
       …何故ここに…」
太宰「美人さんの行動は気に
    なっちゃうタチでね
     こっそり聞かせてもらった」
●●『ほーんと、趣味の悪い曲を  
      聴いていて、太宰という
      人間の人間性を疑ったよ』
太宰「中々に良い趣味だと
     言ってくれたまえよ」
樋口「まさか!!」

樋口がポケットを漁ると
なにかが入っていることに
気付き取り出す

樋口「あの時に…」

それは小型の盗聴器だった

樋口「では最初から私の
      計画を見抜いて!!」
太宰「ほらほら起きなさいよ~
    敦君~3人もおぶって
      帰るのいやだよ私~」
●●『ついでにこの可愛い
      可愛い幼女もおぶって
        帰るのはどうかな?』
太宰「え、絶対やだ。」
太宰「なにより私の守備範囲に
    ●●のような幼女は
     含まれてない、私は
         美人専門さ」
●●『僕は美人じゃない
       って言いたいのかい』
太宰「だって幼女だし、君は
    少々男勝りで、容姿も中性的だ」
●●『んんんん…否めないっ!!』
樋口「生きて帰すと思っているのか!!」
芥川「ふふふ…やめろ樋口
       お前では勝てぬ」
樋口「芥川先輩でも…」

でもという樋口の言葉を遮る芥川

芥川「太宰さん、●●さん
      今回は引きましょう」
芥川「しかし人虎の身柄は必ず
   [漢字]僕[/漢字][ふりがな]やつがれ[/ふりがな]らポートマフィアが頂く」
●●『太宰はともかく、僕は
      君と久しぶりの対面なのに
      そりゃまぁ唐突な意思表示
      食らっちゃったわけ
      だけどさぁ龍之介
        つまりそれってー…』
●●『…どういう意味』

異様なまでの威圧感を放つ
●●、樋口が息を呑み
冷や汗を垂らす、そして芥川が続けた

芥川「簡単な事…その人虎には
    闇市で懸賞金がかかっている
      賞金の額は70億」
太宰「それはずいぶんと
      景気のいい話だね」
芥川「探偵社にはいずれまた
    伺います、ポートマフィアは
     必ずその70憶を奪う」
●●『70億くらい、天下の
      ポートマフィア様なら
      すぐ稼げるんじゃなーい?
       それに伺わなくて結構』
太宰「天下のポートマフィア様…
    …ははっ、丁度の皮肉だね」
太宰「ではその天下のポート
    マフィア様は、武装探偵社と
        戦争をご所望かい?」
太宰「やってみたまえよ
     やれるものなら」
樋口「零細企業ごときが!!我々は
    この街の暗部そのもの!!
    この街の政治・経済こと
    如くに根を張る!!たかが
    十数人の探偵社如き
    3日と待たず事務所ごと
    灰と消える!!!我々に
    逆らって生き残った者など
         居ないのだぞ!!!」 

樋口がポートマフィアに逆らった
者の末路、探偵社の行く末など
去勢を張り言う

太宰「知ってるよ、そのくらい」
●●『葬式中のお経くらい
      って言うべきかなー
      まぁ、それくらい
      聞き飽きたし
       脳に叩き込まれ飽きた』
●●『面白みの変哲もない脅し
      そして真実の言葉だ』
芥川「然り、他の誰より
    あなた達はそれを
        承知している」

芥川が一呼吸置き、そして言う

芥川「元ポートマフィアの太宰さん
      そして●●さん」

太宰は怪しげな笑みを浮かべ
●●は先程の笑顔が
嘘みたいに消えていた



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作者メッセージ

やつがれって良いよねー
あと、最近新札になったから
社長と樋口が消えてキレそう。

2024/08/03 13:04

のん ID:≫upqC3on0qH/LU
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