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迷ヰ犬の僕達は

#4


敦、谷崎、ナオミの3名が依頼人と
共に目的地に向かう為
事務所をでて数分、残された
太宰、国木田、●●の3名は
思い思いの行動をしていた
といっても太宰、●●の
この2人とくれば太宰は長ソファに
足を伸ばし、寝転げながら
音楽を聴いている様子
その向かいの1人用ソファに
ガラケーの如く折りたたまれている
体勢でノートパソコンを
いじる●●
どちらも働いているようには見えない

太宰「心中は♪1人ではできない〜♪」
●●『人様を♪巻き込むな
         勝手に死ね〜♪』
太宰「全く、君って人も酷い
      こと言ってくれるね!!」
●●『普通に考えてみろ
      別に自殺願望無いのに
       心中してくれって
       口説かれる
       女給ちゃんの気持ち』
●●『最悪だろ』
太宰「良いじゃないか心中…単語の
    端々から気高さが溢れて
    出ているだろう?
    まさに美しさの権化だよ!!」
●●『じゃあ質問を変えよう』
●●『太宰、お前は自分には
      デメリットしかないのに
      これから生き続け私の
      命令に従いなさい
      って誰かに言われるの
      嫌だろ?』
太宰「あぁ…凄く不快だよ…」
●●『そういうことなの』
太宰「…よし、次はもっとあの
    美しき人の心を不快にせず
    ただ幸せが満ち溢れた
    心中を提案することにしよう」
太宰「ありがとう、感謝するよ●●」
●●『ごめん女給ちゃん。その時が
      来たら死ぬ気でというか
      コイツ殺す気で頑張るけど
      それ以前の話は僕には
      どうにもできないらしいよ。』
国木田「おい太宰、●●
        仕事はどうした」

そう会話を交わしていた
2人の間に国木田が
割って入る
そして太宰がつけていた
ヘッドホンを国木田は
取り上げた

●●『…ねぇ太宰、良いこと
         思いついちゃった』
太宰、国木田「?」
●●『国木田と心中すれば?』
国木田「…なにふざけたことを
     抜かしている…ゴゴゴゴゴ…」
●●『こっっわ。それが上司?
      いや先輩?なんでも良いけど
       僕に見せる態度かい』
太宰「国木田くんの言う通りだ
    私だってこんなゴツい
    堅物メガネと心中だなんて
       ちっとも嬉しくない」
国木田「誰が堅物メガネだ!!!」
●●『ゴツいは否定しないのね』
●●『でも国木田って案外
      メガネ外したら
      かっこいいんじゃなーい?』
国木田「誰が外すか!!!」
●●『でー?仕事の話だっけかー』
●●『見りゃわかんでしょーよー
      今は必要情報の収集とか
      依頼整理とかやってるし』
●●『全く、世話が焼けr』
国木田「太宰、お前はやったのか」
●●『人の話を最後まで聞く
      っていうのは大事だぞ
      くにきぃーだくぅーん』
国木田「きりがないだろう」
●●『…正直ね、うん。
      自分で言うけど正直ね。』
太宰「でも●●なら誰でも
    世話を焼きそうだけれどね」
●●『それも正直そうだね
           太宰クン。』
国木田「で、太宰は!!」
太宰「私?私はねー…」


太宰「…天の啓示待ち」

太宰は子供のような微笑みで
国木田にそう告げると
取り上げられたヘッドホンを
再び取り返し、頭を反対側に
向けて「2人なら出来る〜♫」と
物騒な心中の歌の続きを
歌い出した、そして去る国木田
2人はまたそれぞれの世界に
潜ろうとするところで
太宰に●●が声をかけた

●●『…だざーい』
太宰「…なんだい?」
●●『ヨコハマ市内の交番で
       警務にあたっていた
       職員複数名を惨殺
        及び建物爆破』
●●『怪我人や遺体の中には
      一般人の姿もあり
       多数の被害が
         見られた模様…』
●●『…この意味、分かる?』
太宰「…ポートマフィアの
        仕業だろうね」
●●『大正解、全く、手配中
      だってのによくやるよ
      ポートマフィアも、芥川も』
太宰「忠告で話に出てきたそばからねぇ」
太宰「それ、いつの話?」
●●『僕の無数の情報網からの
      新情報だから、つい
       さっきの話だろうね』
太宰「…いつも気になっていたけど
     その情報網とやらはどこまで
      張り巡らされているんだい?」
●●『ないしょー』
太宰「まぁ良いさ、ホントに
    知りたくなった時には
     最善を尽くして
      聞き出すことにするよ」
●●『ねぇ、それ太宰が言うと
      洒落にならないから。』


太宰「じゃあ、私一眠り
     することにするよ」

ひとしきり会話を続けた
太宰が●●にそう告げる

●●『あっそー、おやすみ』
太宰「あぁ、おやすみ」

太宰は手元にあった
完全自殺読本を自分の胸元に
開いたまま置き、目をつむる
その沈黙に響くのは
●●の小さな手から
鳴るカタカタという小さな
タイピング音だけだった…
…のだが3分ほど経ち
太宰が大きく目を見開き
驚いたよう顔をする

●●『随分と早いお目覚めだね
      自殺願望の白雪姫様?』
太宰「自殺願望の白雪姫か…
        …悪くないね」
●●『そーかいそーかい』
●●『…で?頃合いにでもなった?』
太宰「そうだね、なった」

そして立ち上がりそれぞれ
持っていた物を机の上に
ごとりと音を立て置き
立ち上がる、太宰は
デスクに向かい、愛用の
コートをばさりと勢いよく
宙を舞うように手に取り
袖を通す、そして2人は
事務所を後にした


このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

すいません、今更なんですけど文ストの
「言った」が「云った」とか
「いや」が「否」とか
「馬鹿」が「莫迦」とか
そういう言い回し(?)は
多分使わないと思います
ちょっとややこしくなって
きちゃって私が混乱するので…
…あとは谷崎が「ボク」なのに
「僕」とか…ホントに申し訳ありません…
…どうかこの愚かな私を
許してください…頭悪いんです…

2024/08/02 02:19

のん ID:≫upqC3on0qH/LU
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