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迷ヰ犬の僕達は

#2


武装探偵社員
谷崎潤一郎の謝罪

―――「す、す…」




谷崎「す…すんませんでした!!!」
谷崎「試験の為とはいえ随分と
    失礼な事を…僕の名前は
     谷崎潤一郎、探偵社で助手の
     ような仕事をしています…」
敦「いやいや…お気になさらず…」

谷崎はホントは良い人なのである。
と思えば時と場を考えないとは
まさにこの事、ナオミが再び
兄である谷崎にくっつき良からぬ
雰囲気をかもし出している

国木田「ともかくだ小僧、貴様も
     今日から武装探偵社が一隅
     故に周りに迷惑を振りまき
     社の看板を汚す真似はするな
      俺も他の皆もその事
         だけは徹底している」
国木田「なあ、太宰」
太宰「か弱く華奢なこの指で
    私の首を絞めてくれないか…」

武装探偵社の建物の一階にある
喫茶“うずまき”の女給の手をなぞり
そう言ってみせる太宰

国木田「言ってるそばから
      社の看板を汚すな!!」
国木田「俺のゴツい指でお前の
        首を絞めてやる!!!」

社の看板を汚している2人の先輩社員の図だ

●●『なんで国木田もそこで
      太宰の同意を求めちゃうかな
       100%人選ミスだろ』
敦「そう言えば君は…」
●●『●●だよ、○○●●』
敦「えっと、誰かの妹さんなの?」
●●『んーん、ちがーう』
敦「…まさか…娘さんとか…?」
●●『んなことあってたまるか。』
敦「え、そこまで?」
●●『だって変な人しか
          基本いないし』
敦「あはは…じゃあ探偵社とは
        どんな関係で…」
●●『普通に社員』
敦「…え???」
●●『だーかーらー
      普通に正社員だってば』
敦「えー…とー…ちなみに年齢ってー…」
●●『大体25ー…かな』
敦「…はい!?!?!?!?」
●●『大体25』
敦「え?で、でも子ど、も…
        え、え、えぇ…?」
太宰「おっ、探偵社名物●●の
       実年齢にテンパるだね?」
国木田「残念ながら●●の
      言うことは事実なのだ」
●●『残念ながら要らなくない?』

●●の少女のような見た目に
反し、実年齢は太宰より3歳も
年上だったのだ、実際見た目年齢は
そのまんま幼い少女以外の
何者でもない

敦「でも、じゃあ、なんで
     そんな体がおさな…」
●●『それはね…』
敦「!!…ゴクリッ…」







●●『…いつか教えるー』
敦「えっ!!でもっ…!!」
●●『ほらほらー僕のことは
      置いといて、そうだねー…
      …あ、他の先輩達の
      前職当てゲームでもやるか!!』
敦「それは……少し気になる…」
太宰「当ててごらん?定番のゲーム
    なのだよ、新入りは先輩の
    前の職業を当てるのさ
    ま、探偵修行の一環でもある」

ゲームが始まり、敦はまず谷崎兄妹の
前職…というべきかはさて置き
現役学生と元学生というのを当てた
そして太宰が尋ねる

太宰「じゃあ、国木田くんは?」
国木田「俺の前職などどうでもいい!!」
●●『まぁまぁ、良いじゃん      
      ただのゲームだし
         付き合ったげなよ』
敦「んー公務員?お役所勤めとか?」
●●『あ、おし』
太宰「彼は元々教師だよ
       数学の先生だ」
敦〔国木田「ここはxの累乗を使うに
         決まってるだろう!!」〕
敦「なんか、ものすごく納得…」
●●『ここxの累乗を使うに
       決まってるだろう!!
       ってやってそーだよねー』
敦「エスパー!?!?」
敦〔…はっ…もしや、●●さんの
     異能力って人の心を
         読む能力なのか…〕
●●『僕の異能力は人の
      心を読む能力じゃないよー』
敦「ええええ!!!?」
太宰「なんだって!!!?」

黙り込んていた太宰が
敦の声の後、大声をあげた

敦〔やっぱり!!太宰も異能力を
     これだと思っていたの…〕
太宰「●●がこんなにも
      国木田くんの声真似
        上手いだなんて!!!」
国木田「あ゙あ゙!!?そんな
      変な声しとらんわ!!!」
●●『なにが変な声だよ
      聞き捨てならんな
      こっちは先輩やぞー』
国木田「変な声は変な声だ!!!」
●●『太宰が似てるって言った
        から似てんのーっ』
国木田「この唐変木の言う事を
     信じるのか!!!信用性に
         欠けるだろう!!!」
太宰「国木田くん?」
●●『…確かに、太宰だもんな
       僕がおかしかったのか
          ありがと国木田』
国木田「かまわん」
太宰「●●???」

あぁ、なんて薄情な同僚を
持ってしまったのか、そう太宰は
大袈裟にふらふらガッカリする
フリをして再び椅子に腰掛ける
そして今度は敦にこう尋ねた

太宰「じゃ、私は?」
敦「太宰さんは……
   …太宰さんは…太宰さんは…」 
国木田「無駄だ小僧、武装探偵社
     七不思議なのだ
        コイツの前職は」
谷崎「たしか、最初に当てた人に
     賞金が出るんですよね?」
敦「賞金!?!?」

その二文字が谷崎の口から
発せられた瞬間、敦の目には
分かりやすく¥が浮かんだ

太宰「そうなのだよ、誰も当てられ
    なくて賞金が膨れ上がってる」
敦「ち…ちなみにその膨れ上がった
   賞金というのはいかほどですか…?」
太宰「総額70万」
[大文字][太字][大文字]敦「70万!!!!!!」[/大文字][/太字][/大文字]

敦の頭にピシャーンと70万の
文字が叩き込まれる

敦「あ…当たったら貰えるんですね!?
       本当に本当ですね!!?」
太宰「自殺主義者に二言はないよ」

現在一文無しの男、中島敦は燃え
太宰は顎の下で親指と人指し指を
立て、キリッとした顔立ちで
二言は無いと言った


敦「作家!!」太宰「ハズレ」
敦「サラリーマン!!」太宰「ハズレ」
敦「研究職」太宰「違う」
敦「弁護士?」太宰「NO」
敦「新聞記者とか」太宰「ブー」
敦「大工さんだ」太宰「違います」
敦「占い師」太宰「違ーう」
敦「パイロット!!」太宰「ハズレ」
敦「通訳」太宰「ノンノン」
敦「板前さん」太宰「ブー」
敦「神主」太宰「ハズレー」
敦「役者」太宰「違ーう」

敦の必死さ、それと
太宰の前職の当たらなさに
驚きを隠せない谷崎兄妹

太宰「でも…役者は照れるね〜」

両頬を押さえ乙女のような顔をし
照れるという太宰
腕を組みまだまだなにかないかと
頭を抱える敦
そして先程にもまして苦い顔を
する谷崎兄妹
そう、まさにカオスだ

谷崎「…あ、そういえば●●さんは
    太宰さんの前職知ってるって
    噂ですけど、ホントなんですか?」
●●『うん、知ってる』
敦「ええ!!?じゃあなんで賞金が
   膨れ上がってるんですか!!?」
●●『単純に、僕が答えないから』
敦「賞金が貰えるのになんで?」
●●『だってフェアじゃないもん』 
●●『僕は太宰がここにくる
      前からの付き合いだし』
敦「じゃ、じゃあ!!僕の為になると
         思って助言を!!!」
太宰「あ、敦くんせこーい」
●●『そだねー、それなら賞金の
      金額を100倍したときの
      10割を僕にくれるっていう
       なら教えていーよー』
敦「…な…700万…」
●●『無理でしょ?だから
        自力で頑張れー』
敦「そんなぁー…」
国木田「どうせ何もせずフラフラ
     していただけなのだろう?」
太宰治「違うよ、この件で私は
      嘘はつかない
       降参かな、敦くん?」
太宰「じゃ、ここの払いは
        よろしくね〜」
谷崎「…はい、谷崎です
    はい、わかりました」
国木田「依頼か?」
谷崎「はい」
太宰「さあ、仕事の時間だ」
●●『だり』
国木田「だりとはなんだ●●!!!」
●●『愚痴ぐらい言わせてよ
      子供の体っつーのは
      大人なんかより
      よっぽど繊細なんだから』
敦〔判定は子供なんだ…〕

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作者メッセージ

もはや長過ぎて読みづらいな。 
短くするつもりだったんだけど…
…まぁ、いっか〜
読みづらいかったらすみません

2024/07/26 22:34

のん ID:≫upqC3on0qH/LU
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