前回、半ば強制的に試験に参加し、ナイノさんという女性に会い試験前に息抜きができた主人公であった。

「[漢字]脚瞬圧[/漢字][ふりがな]キャクシュンアツ[/ふりがな]！くらえええ！」
突然ナイノさんが僕に切りかかってきた。
[大文字]「俺を忘れんなよ、」[/大文字]

多重人格が、帰ってきたのであった。

「なんだと、どうやって？女神に封印されたのではなかったのか？」
「封印はされてねぇよ、でも他の先代共は全員女神の天誅で消えちまったけどな」
多重人格がいることですこし安堵した。ずっと共に過ごした日々を忘れられないからだ。

「俺が、街を滅ぼしかけたのはまだ怒っているのか？」

起こっていないと言えば、嘘になる。でもこうして会えた事がすごく嬉しかった。

「まぁ、まだ答えれねぇよな。少し体借せよ。」

「君を信じるよ。」

そして、地面を強く踏みつけ、ナイノさんを弾き返した。
剣に炎、雷、水、風を同時に発動し相手に斬りかかろうとしたその時、
先生らしき人が剣を触った。

「お前、殺す気なのか？」
冷静にそう告げると僕の腹を強く殴られた。

その瞬間、世界が歪んだように感じた。

「俺が直々に手を出してしまった、こいつは合格でいいよ。」

「一体何をしたんです？」
聞いてみた、いやあれだけの火力をどこにやったのかもわからなかった。

「時空を切ってその中に魔法の火力をぶつけただけさ。あれで合格者を殺された困るのでね。」

そう、もう試験は終わっていたのだ。

しかし、そう休む暇もなく最悪のものを見た。ドメロスである。

「どうして彼が！？」

笑えないな、と多重人格が呟いた。