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元お嬢様は黒魔導士の専属メイド

#9

手紙の相手~ユビワ探偵団(ひとり)~

最近、ガランの様子がどうもおかしい。
毎日誰かから手紙が来るし、ガランも毎日誰かに送っている。
「誰から」「誰に」って聞いても、濁して答えてくれない。
と、いうわけで…
「ユビワ探偵団!始動っ!」
探偵団とか言ったって、ひとりだけどね…。
ガランが買い物に出かけた。
あのおつかい事件以来、主にガランが買い物に行ってくれている。
「今がチャンス!!」
(多分女ね!)
ガランの部屋に忍び込む。
(なんか悪いことしてるみたいでわくわくするわね!)
机の上に散らばっているたくさんの手紙と、書きかけの便箋(びんせん)。
「お、あった~」
《ジルへ この前はユビワの誕生日だったからエプロンとネックレスやった。喜んでたし、メンタルは大丈夫だと思う。》
書きかけの便箋には、そんなことが書かれていた。
ジルって…シャル―さんのことだよね…。
あと私のこと書いてある!
(ガラン、私のメンタル気にしてたのね…!いいところあるじゃない!)
でも、申し訳ない。メンタル気にしてもらってるのに、私自作の探偵服であなたの手紙勝手に読んでるんだもの。
シャル―さんからの手紙も読もうとしてるときに…!
「なにしてんだ、ユビワ…」
地獄から這い上がってきたような、そんな声。
「あ、ガラン…おかえり~…あははぁ…」
「なにしてんだって聞いてる」
リビングに移動し、私は…
「え、なんで膝の上?」
なぜかガランの膝の上に置かれている。
「お前嘘つくと目が泳ぐからな」
癖見抜かれてる…。
「で?」
「えっと…」
もうここまできたら言うしかない…!
「ガランが最近コソコソ誰かに手紙送ってるから、気になって…」
「そんなことだろうと思ったわ…」
「で、どれ見た?」
ガランが私を持ち上げる。
「書きかけの、ガランのやつ…」
「…あれかよ」
ガランは少し照れている。
「ガラン、ありがとうっ」
「お礼言ってる場合か!!あとその服なんだよ」
「探偵するために作りました。ガランもいる?」
「いらねぇよ…」
「それで、毎日シャル―さんとどんな話してるの?」
「あぁ…」
聞くと、どうやらあれから私の様子とか、精神的な問題などについてを話していたそうだ。
(それで、あの数…?)
机の上には、天井につきそうなくらいの高さの手紙が。1枚2㎝ほどの厚さで。
「そういえば、シャル―さん精神科医だったわね」
「そうそう 最初にあいつから送ってきたんだよ」
「なんで言わなかったのよ!!あなたに好きな人ができたのかと思って赤飯買いかけたんだから!」
[小文字]「…まぁ間違ってねぇか」[/小文字]
「え?」
「まぁ、いいや。シャル―んとこ行くぞ」
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このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

書いてて楽しかったです!ガランとユビワ、我ながらてぇてぇです…!

2024/09/23 16:10

みこと ID:≫kpJo3MY4lNspo
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