元お嬢様は黒魔導士の専属メイド
「ユビワさん。いらしてたんですね」
沈黙を破ったのはー…。
「シャルー、さん…。」
私の婚約者、ジル・シャルーさんだ。
「ユビワさん。こんにちは。それと…。キミは誰かな」
「…ガラン・スッキャタラレーラだ。」
「ガランくんか。黒魔導士だったね」
シャルーさんは笑顔のまま。でも、目が笑ってない。
「ユビワさん。こんな奴のメイドなんて、笑わせないでくれ。
今すぐ戻るべきだ」
「ですが、私は、魔法が使えません。」
「ユビワ」
ずっと黙っていた、母上が口を開いた。
「あの時は、ごめんなさいね。魔法が使えないなんて、世間がどう思うか…と考えると…。」
「そうだ。練習すれば、できるかもしれない。さぁ、そいつの手を離すんだ」
(…っ!母上、どういうつもり?あの時、私に言うだけいって…)
私は、ガランの手を、強く握った。
「っ…」
ガランは、驚いていた。
(私は、ガランのメイドだもん)
「お父様。少し3人だけで話をさせてください。」
シャルーさんがそう言って、私達は無理やり別の部屋に。
この人がどういう人なのか、分からない。
怖い。何されるの?もしかしたら、ガランに何かするのかもしれない。
(やっぱり、一人でくればよかったのかな…。)
「なぁ、キミたちはどこで出会ったんだ?」
さっきの低い声がうそかのような、元気な声。
「…へっ?」
「あぁ、ごめんよ。ユビワさん。それと、ガランくん。」
「…?」
ガランも私も戸惑う。
「さっきは失礼な態度をとってしまったな。失敬、失敬。ただ、キミの親の前でこの態度も失礼だろうと思ってな。」
「???」
(じゃあ…。)
さっきの態度は、演技…?
「ごめんなさい。あなた、そんな人だったのね」
「つくらないと、この社会生きていけないと思ってな」
なんだか、力が一気に抜けた。
「アンタ、俺に対しては?何か思ってることはないのか」
「ないない!むしろ興味があるよ。」
はっはっは、と笑うシャルーさん。
二重人格のよう。
「それと、キミたちは恋人なんだろう?」
「「 !? 」」
私達は手をバッと離す。
「違うっ…コイツは、そう!メイドだ。」
「は、はいっ、そうです!メイド、ですっ」
「…そうなんだ。じゃあ、ユビワさん。婚約の話は、どうする?」
「私と結婚したって、シャルーさんには、メリットもないし、私も離縁を考えています。でも、父上が納得しないでしょう。」
「なら、キミたち恋人という設定にしたらいいじゃないか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
沈黙を破ったのはー…。
「シャルー、さん…。」
私の婚約者、ジル・シャルーさんだ。
「ユビワさん。こんにちは。それと…。キミは誰かな」
「…ガラン・スッキャタラレーラだ。」
「ガランくんか。黒魔導士だったね」
シャルーさんは笑顔のまま。でも、目が笑ってない。
「ユビワさん。こんな奴のメイドなんて、笑わせないでくれ。
今すぐ戻るべきだ」
「ですが、私は、魔法が使えません。」
「ユビワ」
ずっと黙っていた、母上が口を開いた。
「あの時は、ごめんなさいね。魔法が使えないなんて、世間がどう思うか…と考えると…。」
「そうだ。練習すれば、できるかもしれない。さぁ、そいつの手を離すんだ」
(…っ!母上、どういうつもり?あの時、私に言うだけいって…)
私は、ガランの手を、強く握った。
「っ…」
ガランは、驚いていた。
(私は、ガランのメイドだもん)
「お父様。少し3人だけで話をさせてください。」
シャルーさんがそう言って、私達は無理やり別の部屋に。
この人がどういう人なのか、分からない。
怖い。何されるの?もしかしたら、ガランに何かするのかもしれない。
(やっぱり、一人でくればよかったのかな…。)
「なぁ、キミたちはどこで出会ったんだ?」
さっきの低い声がうそかのような、元気な声。
「…へっ?」
「あぁ、ごめんよ。ユビワさん。それと、ガランくん。」
「…?」
ガランも私も戸惑う。
「さっきは失礼な態度をとってしまったな。失敬、失敬。ただ、キミの親の前でこの態度も失礼だろうと思ってな。」
「???」
(じゃあ…。)
さっきの態度は、演技…?
「ごめんなさい。あなた、そんな人だったのね」
「つくらないと、この社会生きていけないと思ってな」
なんだか、力が一気に抜けた。
「アンタ、俺に対しては?何か思ってることはないのか」
「ないない!むしろ興味があるよ。」
はっはっは、と笑うシャルーさん。
二重人格のよう。
「それと、キミたちは恋人なんだろう?」
「「 !? 」」
私達は手をバッと離す。
「違うっ…コイツは、そう!メイドだ。」
「は、はいっ、そうです!メイド、ですっ」
「…そうなんだ。じゃあ、ユビワさん。婚約の話は、どうする?」
「私と結婚したって、シャルーさんには、メリットもないし、私も離縁を考えています。でも、父上が納得しないでしょう。」
「なら、キミたち恋人という設定にしたらいいじゃないか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このボタンは廃止予定です