転生したら好きなゲームの主人公になったんだけど?!
「いい匂いがするでしょう?サプラーイズ!バタースコッチシナモンパイを焼いたの!」
ここは、トリエルの家の中。やっばいリアルで見るとめっちゃ良い✨てかホンマにいい香りがめっちゃする!!
「それともう一つ見せたいものがあるの。こっちよ」
トリエルが右方向へスタスタ歩いていく。ふと、カレンダーが目に入った。
(…あれ、このカレンダー…日付がだいぶ前だなぁ)
さらに、とある日に赤い丸印が書かれている。…なんだろう?
「あら、どうしたの?」
「あっママ!ちょっと家の中が気になっちゃって…」
「そうなの?…でも、今日は疲れたでしょう?こっちにいらっしゃい!」
今度はちゃあんとついて行ったよ!そしたら…広い廊下とたくさんのお部屋!!びっくりしちゃったよ…モンスターってすごいなぁ()
「ここがあなたのお部屋よ!…気に入ってくれたかしら?」
「…うん、すっごいよママ!!」
壁は赤、カーペットも赤、ベッドの掛け布団も赤…どんだけ赤が好きなんだ?!
「…あら?焦げ臭いわね…大変!ゆっくりしていってね」
と言い残すと、慌てて走り去ってしまった。確かに焦げ臭い…?
「…ふぅ、疲れたなぁ…ベッドで休むか」
ゴロンとふかふかのベッドに横になる。あれ、まぶたがおもくなってきた よ う な…
「…ん」
暗くなった部屋。どこからか漂ういい香り。ぼんやりする頭。どうやら寝てしまったみたいだ。というか、電気つけっぱなしだったと思うんだけど…マッマが消してくれたのかな?
「とりあえず電気をつけますか」
よっと気合を入れて起き上がり、ベッドから飛び降りる。すると、足元になにか置いてあるのがわかった。
「[大文字]こ、これは…バタスコパイ!!![/大文字]」
…いけないいけない、思わず声が大きくなってしまった。美味しい匂いの正体はこれかぁ!
「い、今すぐ食べたい…でもこれは最強の回復アイテム…こらえるんだ●●…」
落ち着くためにも電気をつけよう、うん。…パチッ!
「…そう言えば部屋をゆっくり見てなかったなぁ」
クローゼット、ランプ、お花の絵、そして…家族写真。
(この写真、ホコリを被っていてよく見えないな…ん?なにか書いてある…)
[中央寄せ]"My Best Friend,○○"[/中央寄せ]
「…え」
自分そっくりの、少女か少年かもわからない子供。その子の名前の上に、そう書いてあった。どうやら○○というみたいだ。
「…そっか、プレイヤーは…"○○"と[漢字]名付けた[/漢字][ふりがな]・・・・[/ふりがな]んだね」
それが、"あの子"の名前…だったら自分は?
「…ま、いっか!マッマのとこに行こ〜っと」
電気を消し、部屋をあとにする。…写真はホコリを被ったままだった。
「あら、起きたの?」
「うん、パイありがとう」
「うふふ、良いのよ。家族が増えて嬉しいわ!」
家族…か。マッマ一緒に住むのも悪くないけど…というか、むしろ住みたいけど…
「ねぇ、ママ…」
「なぁに?」
口の中がカラカラに乾く。言わないと、進まないと…じゃないと、"みんなの夢は叶えられない"
「帰りたい」
「…私はちょっとやることがあるわ。ここで待っていなさい」
スッとトリエルが真顔になり、立ち上がる。そして、足早に去っていった。
(まずい…!)
慌てて追いかける。行き先は…地下への階段。急いで階段を降りる。その先は、長い長い廊下だった。
「ママ…!」
少し遠くにトリエルの影が見える。近づくと、立ち止まっているのがわかった。
「…この先に、遺跡の出口があります。私はそれを…壊します」
「っ…!待って、ママ…!!」
「…止めても無駄よ」
また、彼女が歩き出す。出口を壊されたら、ここを出れない…そしたら、みんなを"解放"してあげられない…それに…!
([大文字]まだ推しに会ってないんじゃあぁぁぁ!!![/大文字])
この先にもまだまだ会いたいモンスターがいる!だから待ってトリエルゥゥゥ!!!
…なんて、シリアスな場面に合わない理由で全力疾走する。良かった、また止まっている…!
「…あなたも他のニンゲンと同じなのね。ここへ来て、ここを出ていって…そして、死んでしまう。ここを出たら、あいつらに…"アズゴア"に殺される。…お願いだからお部屋に戻って」
「ママ…」
(それでも進まないと。みんなのために、自分のために…!)
またトリエルは先に進んでいく。なんとしても止めないと!!
「はぁ、はぁ…追いついた…お願い、ママ…話を…」
「…これが最後の警告です。部屋に戻りなさい」
こちらを振り返らず、トリエルは歩いていく。その後ろ姿は、どこか寂しげだった。それでも…
「…行くしか、ない」
*ケツイが みなぎった。
「ママ…帰りたいの、お願い…道を開けて」
「…どうしても出ていくと言うのね。それならやることは一つ…私を納得させてごらんなさい。…"力を証明"するのよ」
「っ!!」
暗くなる部屋。赤く光るソウル。浮き出る4つの選択肢。…"バトル"の始まりだ。
続く…
ここは、トリエルの家の中。やっばいリアルで見るとめっちゃ良い✨てかホンマにいい香りがめっちゃする!!
「それともう一つ見せたいものがあるの。こっちよ」
トリエルが右方向へスタスタ歩いていく。ふと、カレンダーが目に入った。
(…あれ、このカレンダー…日付がだいぶ前だなぁ)
さらに、とある日に赤い丸印が書かれている。…なんだろう?
「あら、どうしたの?」
「あっママ!ちょっと家の中が気になっちゃって…」
「そうなの?…でも、今日は疲れたでしょう?こっちにいらっしゃい!」
今度はちゃあんとついて行ったよ!そしたら…広い廊下とたくさんのお部屋!!びっくりしちゃったよ…モンスターってすごいなぁ()
「ここがあなたのお部屋よ!…気に入ってくれたかしら?」
「…うん、すっごいよママ!!」
壁は赤、カーペットも赤、ベッドの掛け布団も赤…どんだけ赤が好きなんだ?!
「…あら?焦げ臭いわね…大変!ゆっくりしていってね」
と言い残すと、慌てて走り去ってしまった。確かに焦げ臭い…?
「…ふぅ、疲れたなぁ…ベッドで休むか」
ゴロンとふかふかのベッドに横になる。あれ、まぶたがおもくなってきた よ う な…
「…ん」
暗くなった部屋。どこからか漂ういい香り。ぼんやりする頭。どうやら寝てしまったみたいだ。というか、電気つけっぱなしだったと思うんだけど…マッマが消してくれたのかな?
「とりあえず電気をつけますか」
よっと気合を入れて起き上がり、ベッドから飛び降りる。すると、足元になにか置いてあるのがわかった。
「[大文字]こ、これは…バタスコパイ!!![/大文字]」
…いけないいけない、思わず声が大きくなってしまった。美味しい匂いの正体はこれかぁ!
「い、今すぐ食べたい…でもこれは最強の回復アイテム…こらえるんだ●●…」
落ち着くためにも電気をつけよう、うん。…パチッ!
「…そう言えば部屋をゆっくり見てなかったなぁ」
クローゼット、ランプ、お花の絵、そして…家族写真。
(この写真、ホコリを被っていてよく見えないな…ん?なにか書いてある…)
[中央寄せ]"My Best Friend,○○"[/中央寄せ]
「…え」
自分そっくりの、少女か少年かもわからない子供。その子の名前の上に、そう書いてあった。どうやら○○というみたいだ。
「…そっか、プレイヤーは…"○○"と[漢字]名付けた[/漢字][ふりがな]・・・・[/ふりがな]んだね」
それが、"あの子"の名前…だったら自分は?
「…ま、いっか!マッマのとこに行こ〜っと」
電気を消し、部屋をあとにする。…写真はホコリを被ったままだった。
「あら、起きたの?」
「うん、パイありがとう」
「うふふ、良いのよ。家族が増えて嬉しいわ!」
家族…か。マッマ一緒に住むのも悪くないけど…というか、むしろ住みたいけど…
「ねぇ、ママ…」
「なぁに?」
口の中がカラカラに乾く。言わないと、進まないと…じゃないと、"みんなの夢は叶えられない"
「帰りたい」
「…私はちょっとやることがあるわ。ここで待っていなさい」
スッとトリエルが真顔になり、立ち上がる。そして、足早に去っていった。
(まずい…!)
慌てて追いかける。行き先は…地下への階段。急いで階段を降りる。その先は、長い長い廊下だった。
「ママ…!」
少し遠くにトリエルの影が見える。近づくと、立ち止まっているのがわかった。
「…この先に、遺跡の出口があります。私はそれを…壊します」
「っ…!待って、ママ…!!」
「…止めても無駄よ」
また、彼女が歩き出す。出口を壊されたら、ここを出れない…そしたら、みんなを"解放"してあげられない…それに…!
([大文字]まだ推しに会ってないんじゃあぁぁぁ!!![/大文字])
この先にもまだまだ会いたいモンスターがいる!だから待ってトリエルゥゥゥ!!!
…なんて、シリアスな場面に合わない理由で全力疾走する。良かった、また止まっている…!
「…あなたも他のニンゲンと同じなのね。ここへ来て、ここを出ていって…そして、死んでしまう。ここを出たら、あいつらに…"アズゴア"に殺される。…お願いだからお部屋に戻って」
「ママ…」
(それでも進まないと。みんなのために、自分のために…!)
またトリエルは先に進んでいく。なんとしても止めないと!!
「はぁ、はぁ…追いついた…お願い、ママ…話を…」
「…これが最後の警告です。部屋に戻りなさい」
こちらを振り返らず、トリエルは歩いていく。その後ろ姿は、どこか寂しげだった。それでも…
「…行くしか、ない」
*ケツイが みなぎった。
「ママ…帰りたいの、お願い…道を開けて」
「…どうしても出ていくと言うのね。それならやることは一つ…私を納得させてごらんなさい。…"力を証明"するのよ」
「っ!!」
暗くなる部屋。赤く光るソウル。浮き出る4つの選択肢。…"バトル"の始まりだ。
続く…
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