地味でおとなしめのモブキャラの私が、大好きなゲームの悪役令嬢に転生して双子のイケメン王子に愛される
あの二人がいなくなってから、何ヶ月経っただろう。
行事やらイベントやらあったけど、あの二人がいないと何も面白くない。
もう忘れた。
朱莉「今日から高2…まだ高2…」
大人までの道のりは長い。
だが、運のいいことに、前のいじめっ子は別クラスのようだ。
私のクラスにまで来ていじめることはないだろう。
…登下校時や下駄箱ではいじめられそうだけど。
でも、どうでもいい。あいつらなんてただの群れる壁だと思えばいい。
先生「今日から2年生です。一層気を引き締めていきましょう!」
担任は同じだった。この先生の話長いんだよね…。
朱莉「はぁ……」
先生「あっ、こら望月!話が長いからってため息吐くんじゃない!」
朱莉「自覚あったんですか」
先生「あるけど…ほらあれだ!熱血教師ってことだ!」
なんか今年元気ね…?問題児が減ったから安心したんだろうか。
朱莉「はいはい、熱血教師様。申し訳ございませんでした」
先生「おぉ…礼儀正しいな。お前はいつも端っこにちょんだったから、心配してたんだ」
ちょんて何よちょんて。
朱莉「じゃあ私がいじめられてることも対処してくれればよかったんじゃないで
すか?もしかして気づいてもなかったとか?」
先生「そ、それは……」
朱莉「先生って本当に面倒くさいことは何もしないですよね。
呆れ以外のなんでもないですよ。気づいているなら…いや、先生には無理か」
煽るような言い方をしているのは承知している。
だが私のいじめに見向きもしなかったのは事実。
先生「…あぁ、そうだな。俺は生徒相手に怯えていた。本当、教師失格だ。
いくら恨んでくれても構わない。だが、あいつらより望月の方がよっぽど強い。
これからは、俺をいくらでも利用してくれていい。いや、使ってくれ」
朱莉「私が先生にそこまで求めると思います?確かに私は強いですよ。
この前まで無力だった先生なんて必要ありません。何も話すことなんてない」
先生「そうか……だがいつでも頼っ…」
朱莉「必要ないです。もう黙ってください」
先生「っ………本当にすまなかった…」
これも、私一人で生きていくための試練だと思えばいい。
いじめっ子だろうがなんだろうが、とことん利用してやる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
高校生活3年目。
いよいよ卒業式。
いじめっ子への対処はもちろん済ませた。
もう高校での私の障害物は何もない。乗り越えた。
そして私は大学に受験し、合格した。
これも大人になるための道の一つ。
…そう、“道の一つ“でしかない。
本命はまだ先…ゲームの中にある。
教頭「ではこれにてー…」
やっと終わった。あとは大学だけだな。
大学はゲーム関連の大学を選んだ。
少しでもゲームの知識を広げようと思ったからだ。
ー入学式ー
学長「新入生の皆さんー…」
朱莉「あー終わった。学長の話長かった〜」
随分と熱血に語っていたようだが、全部綺麗事にしか聞こえなかった。
ゲームの未来を〜とか世界中を笑顔に〜とかなんとか。
そもそもゲームを買うお金がない国もあるのに、本当周りが見えてない。
ま、どうでもいいか。
そしてそこから、何年か経った。
教授「望月さん」
朱莉「はい」
教授「今日で卒業ですね、寂しくなります」
朱莉「私は別に寂しくないですけど」
教授「おやおや、ハッハッハ。あなたらしい。
それでも、成績優秀な君を教えることができて嬉しかったですよ」
朱莉「教える…なんですかね、あれは」
教授「教えるですよぉ!少なくとも私の感覚はそうですからね!」
朱莉「そうですか。…では教授、お世話になりました」
教授「はい、さようなら。これからも望月さんらしく生きてくださいね」
朱莉「もちろん」
教授はいい人だった。私のことは特に気にしてくれて、色々とお世話になった。
今まで会った先生とは違った、“行動できる“人。
この人が学長になればよかったのにと思う。
学長「ご卒業おめでとうございます。皆さんはこれからー…」
朱莉「あ“ー、やっぱり学長の話長い〜」
大学の卒業も果たしたわけだけど、シヴァはいつ来るんだろう。
朱莉「あ、お母さん」
母「おめでとう、朱莉。もう立派な女性ね」
朱莉「そうかな…。…お母さん、私しばらく家を空けるよ」
母「どうして?」
朱莉「えっと…就職…?したくて。家を出るつもり」
母「あら、そこまで考えていたのね。何になりたいの?」
朱莉「ゲームクリエイターになりたいの」
嘘ではない。現実に戻れるかはわからないけど、私はゲームが好きだ。
母「そう。朱莉ならきっとなれるわ」
朱莉「ありがとう。じゃ、帰ろ!」
母「えぇ、そうね。…寂しくなるわね」
朱莉「あ、でも大丈夫。定期的に帰ってくるよ。
お母さんを一人にするわけにはいかないから」
母「ありがとうねぇ…」
〜家〜
母と少しばかりの将来の話を交わし、私は部屋に戻った。
そして就職について調べていると、突然シヴァが現れた。
シヴァ「やっほー久しぶり!うわ、大人っぽくなったねぇ!」
朱莉「びっっっっっくりした…!急に出てこないでよ…」
シヴァ「えー、でもいいタイミングじゃない?」
朱莉「それはそうだけど…。今日、行くの?」
シヴァ「うん。今日って言うか、今って言うか…。
朱莉「今ぁ!?無理よ、今から家出るなんて…!さすがに怪しまれる…」
シヴァ「だいじょーぶだいじょーぶ。今から仕事面接行ってくるって言っとけば♪」
朱莉「そういう問題じゃない…。ハァ…わかったわ、ちょっと待ってて」
シヴァ「いえーい!朱莉ありがと〜」
全く人使いが荒いなぁ…。そもそもシヴァが説明すれば何とかなるんじゃ…?
いや、もう考えるのやめよ。
朱莉「お母さん」
母「はいはい、どうしたの?」
朱莉「い、今から仕事面接行ってきます!多分しばらく帰ってこない!」
母「え!?もう面接までいってたの!?」
朱莉「実はそうなんだ!!」
母「そうなのね。行ってらっしゃい!笑顔は忘れないでね!」
話が早いな。いや騙されやすいのか。
朱莉「う、うん!行ってきます!…さようなら」
私は走って家を出た。その後を、2階の窓からシヴァが追う。
母「さようなら…。……?」
母の顔はしっかり見た。頑張って、お母さん。ちゃんと生きて。
私はそれだけで幸せだからー…。
朱莉「シヴァ、ゲームの“バグ“を倒したらどうなるの?」
シヴァ「それは僕が決めることじゃないなぁ。
ゲームに残るもよし、現実に戻るもよしだよ」
朱莉「もし現実に戻ったすれば、時間はどうなってる?」
シヴァ「止めることもできるよ?」
朱莉「はぁ!?え、じゃあさっきのいる!?」
シヴァ「ふふっ、別にいいんじゃない?」
朱莉「このいたずら天使め…。じゃあ時間止めといて!」
シヴァ「はいはーい。…覚悟はいい?」
朱莉「当たり前でしょ。誰だと思ってるの?」
シヴァ「そうだったね!君は悪役令嬢朱莉だった!」
朱莉「ほら、転生させるならさっさとしなさい」
シヴァ「はいはい。じゃあ朱莉、頑張ってね。武運を祈るよ」
朱莉「武運…ね。えぇ、シヴァもしっかり見てなさいよ!」
シュンッ
その瞬間、私の体の感覚が消えた。
行事やらイベントやらあったけど、あの二人がいないと何も面白くない。
もう忘れた。
朱莉「今日から高2…まだ高2…」
大人までの道のりは長い。
だが、運のいいことに、前のいじめっ子は別クラスのようだ。
私のクラスにまで来ていじめることはないだろう。
…登下校時や下駄箱ではいじめられそうだけど。
でも、どうでもいい。あいつらなんてただの群れる壁だと思えばいい。
先生「今日から2年生です。一層気を引き締めていきましょう!」
担任は同じだった。この先生の話長いんだよね…。
朱莉「はぁ……」
先生「あっ、こら望月!話が長いからってため息吐くんじゃない!」
朱莉「自覚あったんですか」
先生「あるけど…ほらあれだ!熱血教師ってことだ!」
なんか今年元気ね…?問題児が減ったから安心したんだろうか。
朱莉「はいはい、熱血教師様。申し訳ございませんでした」
先生「おぉ…礼儀正しいな。お前はいつも端っこにちょんだったから、心配してたんだ」
ちょんて何よちょんて。
朱莉「じゃあ私がいじめられてることも対処してくれればよかったんじゃないで
すか?もしかして気づいてもなかったとか?」
先生「そ、それは……」
朱莉「先生って本当に面倒くさいことは何もしないですよね。
呆れ以外のなんでもないですよ。気づいているなら…いや、先生には無理か」
煽るような言い方をしているのは承知している。
だが私のいじめに見向きもしなかったのは事実。
先生「…あぁ、そうだな。俺は生徒相手に怯えていた。本当、教師失格だ。
いくら恨んでくれても構わない。だが、あいつらより望月の方がよっぽど強い。
これからは、俺をいくらでも利用してくれていい。いや、使ってくれ」
朱莉「私が先生にそこまで求めると思います?確かに私は強いですよ。
この前まで無力だった先生なんて必要ありません。何も話すことなんてない」
先生「そうか……だがいつでも頼っ…」
朱莉「必要ないです。もう黙ってください」
先生「っ………本当にすまなかった…」
これも、私一人で生きていくための試練だと思えばいい。
いじめっ子だろうがなんだろうが、とことん利用してやる。
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高校生活3年目。
いよいよ卒業式。
いじめっ子への対処はもちろん済ませた。
もう高校での私の障害物は何もない。乗り越えた。
そして私は大学に受験し、合格した。
これも大人になるための道の一つ。
…そう、“道の一つ“でしかない。
本命はまだ先…ゲームの中にある。
教頭「ではこれにてー…」
やっと終わった。あとは大学だけだな。
大学はゲーム関連の大学を選んだ。
少しでもゲームの知識を広げようと思ったからだ。
ー入学式ー
学長「新入生の皆さんー…」
朱莉「あー終わった。学長の話長かった〜」
随分と熱血に語っていたようだが、全部綺麗事にしか聞こえなかった。
ゲームの未来を〜とか世界中を笑顔に〜とかなんとか。
そもそもゲームを買うお金がない国もあるのに、本当周りが見えてない。
ま、どうでもいいか。
そしてそこから、何年か経った。
教授「望月さん」
朱莉「はい」
教授「今日で卒業ですね、寂しくなります」
朱莉「私は別に寂しくないですけど」
教授「おやおや、ハッハッハ。あなたらしい。
それでも、成績優秀な君を教えることができて嬉しかったですよ」
朱莉「教える…なんですかね、あれは」
教授「教えるですよぉ!少なくとも私の感覚はそうですからね!」
朱莉「そうですか。…では教授、お世話になりました」
教授「はい、さようなら。これからも望月さんらしく生きてくださいね」
朱莉「もちろん」
教授はいい人だった。私のことは特に気にしてくれて、色々とお世話になった。
今まで会った先生とは違った、“行動できる“人。
この人が学長になればよかったのにと思う。
学長「ご卒業おめでとうございます。皆さんはこれからー…」
朱莉「あ“ー、やっぱり学長の話長い〜」
大学の卒業も果たしたわけだけど、シヴァはいつ来るんだろう。
朱莉「あ、お母さん」
母「おめでとう、朱莉。もう立派な女性ね」
朱莉「そうかな…。…お母さん、私しばらく家を空けるよ」
母「どうして?」
朱莉「えっと…就職…?したくて。家を出るつもり」
母「あら、そこまで考えていたのね。何になりたいの?」
朱莉「ゲームクリエイターになりたいの」
嘘ではない。現実に戻れるかはわからないけど、私はゲームが好きだ。
母「そう。朱莉ならきっとなれるわ」
朱莉「ありがとう。じゃ、帰ろ!」
母「えぇ、そうね。…寂しくなるわね」
朱莉「あ、でも大丈夫。定期的に帰ってくるよ。
お母さんを一人にするわけにはいかないから」
母「ありがとうねぇ…」
〜家〜
母と少しばかりの将来の話を交わし、私は部屋に戻った。
そして就職について調べていると、突然シヴァが現れた。
シヴァ「やっほー久しぶり!うわ、大人っぽくなったねぇ!」
朱莉「びっっっっっくりした…!急に出てこないでよ…」
シヴァ「えー、でもいいタイミングじゃない?」
朱莉「それはそうだけど…。今日、行くの?」
シヴァ「うん。今日って言うか、今って言うか…。
朱莉「今ぁ!?無理よ、今から家出るなんて…!さすがに怪しまれる…」
シヴァ「だいじょーぶだいじょーぶ。今から仕事面接行ってくるって言っとけば♪」
朱莉「そういう問題じゃない…。ハァ…わかったわ、ちょっと待ってて」
シヴァ「いえーい!朱莉ありがと〜」
全く人使いが荒いなぁ…。そもそもシヴァが説明すれば何とかなるんじゃ…?
いや、もう考えるのやめよ。
朱莉「お母さん」
母「はいはい、どうしたの?」
朱莉「い、今から仕事面接行ってきます!多分しばらく帰ってこない!」
母「え!?もう面接までいってたの!?」
朱莉「実はそうなんだ!!」
母「そうなのね。行ってらっしゃい!笑顔は忘れないでね!」
話が早いな。いや騙されやすいのか。
朱莉「う、うん!行ってきます!…さようなら」
私は走って家を出た。その後を、2階の窓からシヴァが追う。
母「さようなら…。……?」
母の顔はしっかり見た。頑張って、お母さん。ちゃんと生きて。
私はそれだけで幸せだからー…。
朱莉「シヴァ、ゲームの“バグ“を倒したらどうなるの?」
シヴァ「それは僕が決めることじゃないなぁ。
ゲームに残るもよし、現実に戻るもよしだよ」
朱莉「もし現実に戻ったすれば、時間はどうなってる?」
シヴァ「止めることもできるよ?」
朱莉「はぁ!?え、じゃあさっきのいる!?」
シヴァ「ふふっ、別にいいんじゃない?」
朱莉「このいたずら天使め…。じゃあ時間止めといて!」
シヴァ「はいはーい。…覚悟はいい?」
朱莉「当たり前でしょ。誰だと思ってるの?」
シヴァ「そうだったね!君は悪役令嬢朱莉だった!」
朱莉「ほら、転生させるならさっさとしなさい」
シヴァ「はいはい。じゃあ朱莉、頑張ってね。武運を祈るよ」
朱莉「武運…ね。えぇ、シヴァもしっかり見てなさいよ!」
シュンッ
その瞬間、私の体の感覚が消えた。