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地味でおとなしめのモブキャラの私が、大好きなゲームの悪役令嬢に転生して双子のイケメン王子に愛される

#27

完璧な悪役令嬢になるために!

高校一年生、秋。

急な転生をしてこの世界に戻ってから、随分な月日が経った。

…相変わらず、友達はできず。

その代わり威阿、留久との親密度は日に日に上がり、留久には「朱莉ちゃん」か
ら「朱莉」と呼ばれるようになった。

そして喜ばしいことに、シヴァ、威阿、留久の協力のおかげで、母の死を防ぐこともできた。

今は私の成長を温かく見守ってくれている。

私は今日も平穏に…そして孤独に高校生活を送っている。

留久「あーかりっ!こんなところで何してるのー?」

朱莉「別に。平和だなぁって思っていただけ」

留久「…朱莉、僕ら、明後日に元の世界に戻るんだ」

朱莉「え!?そんな急に!?」

留久「うん。だから、あっちでは記憶がなくなるけど、最後にここでの思い出が欲しくてさ。
ねぇ朱莉…明日、僕と二人でデートしようよ」

朱莉「でっ!?でっ、でででっ…!」

ダメダメ、悪役令嬢として、ここは冷静に…。

って無理だわ!!

留久「ねぇ、いいでしょ?」

朱莉「でっ…はしないけど…出かけるくらいなら…」

ん?これ言い方変えただけじゃない??

留久「やったぁ!約束だからね!明日9時に〇〇駅の前集合!」

朱莉「う、うん…」

何かまずいことを言ってしまったのでは…。

男の人と二人で出かけるなんて初めてだし…。

何をどうしたらいいの…?

とにかく、考えるのは明日にしよう。

今は頭がパンクしそうだわ。

いや、でもここは悪役令嬢としてこういうことには慣れておくべき…。

それに、あっちの世界では普通にガイアやルークと二人でいられたじゃん!

何も恐れることはないのだから!(?)

ー夜ー

朱莉「ううー…うぅぅー…どうしよ…明日どうしよぉぉ…」

結局考えすぎて8時に布団に入ったのに寝たのが11時だった。

寝るのは遅かったけど、明日は早起きしないとね!

ー朝ー

朱莉「はぁ…早起きしすぎちゃったな…」

午前5時48分。

少し明るくなり始めた頃だ。

…が、色々と不安なので早速準備に取り掛かろう。

朱莉「お母さん、起きて」

母「…んん…?朱莉…?まだ起きる時間では…ないけど…」

朱莉「こんな早い時間にごめんね。
今日、男友達と二人で出かけるんだけど、何を着たらいいかわからなくて…」

うつろな表情だった母が、いきなり目を見開いた。

母「お、お、おお…っ男友達ぃぃ!?!?」

朱莉「お母さん、今5時…!」

母「はっ、ごめんなさい!!!」

朱莉「だから5時!」

これ昨日誰かに言われた気が…?

母「一体、どういうこと…!?」

朱莉「実は…威阿と留久が明日でいなくなっちゃうんだ」

母「威阿くんと留久くんが…?」

母には、威阿と留久がゲームの世界から来たとは言っていない。

だから、うまく誤魔化さないといけないのだ。

朱莉「うん。…引っ越すんだって」

母「それは寂しいわね…」

朱莉「それで留久が最後に思い出が欲しいって…。
それで二人で出かけようってなっちゃって。
でも私、服とか髪とかメイクとか、全然わからなくて」

母「ふふっ、わかったわ。全部私に任せなさい!」

朱莉「ありがとう!」

しゃっとクローゼットを開き、まじまじと服を見つめる母。

気に入った服を上下2枚ずつ取り出し、私に選ばせた。

母「こっちとこっち、どっちがいい?」

朱莉「えっと…こっち…?」

母「了解よ!早速着てみて!」

朱莉「うん」

選んだ服に着替えて見せる。

母は子犬でも見るかのような顔をしていた。

母「あーんもう可愛すぎ!さすがは私の娘ね!」

朱莉「遠回しに自分のこと褒めてない…?」

母「まさか!自慢の娘だもの♡朱莉、性格はおとなしめだけど
とっても可愛いんだから!きっと似合うと思ったわ!」

母からこんなにベタ褒めされたのはいつぶりだろうか。

キラキラとした笑顔に微笑んでしまう。

母「さっ、次は髪ね!朱莉、今日は三つ編みに挑戦してみましょ!
ついでに前髪も上げちゃおっか!とりあえず顔洗って来なさい!」

朱莉「み、三つ編み!?それって陽キャがやる髪型なんじゃ…」

母「何言ってるの!髪型に陰キャも陽キャもないわよ!ほら、さっさと顔洗う!」

朱莉「はい…」

お母さんってたまに名言っぽいこと言うんだよな…。

顔洗お…。

朱莉「お母さん、顔洗ったよ」

母「そう。じゃあこっちきて後ろ向いて」

言われた通りにすると、母がくしで私の髪をとかす。

母「やっぱり朱莉の髪、綺麗ね。ちゃんと手入れをしておけばもっと可愛いわ」

朱莉「変なこと言わないでよ…」

本当よ、と言いながら、母はヘアゴムを片手に私の髪を丁寧に編んでいく。

こういうのって髪が引っ張られて痛いのかと思っていたが、母は優しい手つきで
全然痛くない。

もはやプロだ。

母「そういえば朱莉、目は見えてるの?ゲームばっかりで視力悪いんじゃない?」

あれ、そういえば…普通に裸眼で見えてる…。

今日までいつもの癖でメガネだったけど、目に合わなかったのはこれが理由か。

朱莉「大丈夫だよ。見えてる」

母「本当!?じゃあ今日はメガネなしね!」

メガネなし!?もはやメガネが私のアイデンティティなんですけど!?

でもこうなったお母さんは神であれ止められない…。

特に今日は男と二人で出かけるということなので、いつもより張り切っている。

朱莉「…はい…」

渋々と返事をする。本当に大丈夫なんだろうか…。

私みたいな地味子が…。

母「ほら、髪は終わったわ。鏡見てみなさい」

朱莉「え?いいよ。別に見なくても」

母「そう?じゃあメイクしちゃうわよ。これは鏡見ないといけないでしょ」

朱莉「いいって。どうせお母さんが言うほどの姿じゃないんだから。全部任せるよ」

母「自己肯定感低いわねぇ。いいわ、それだけ言うならそうしてあげる」

顔に当てられた化粧道具がくすぐったい。

慣れていないからなおさら。

どうしよう、すごく笑いたい。

母「笑わないでね」

超能力…??

母「さぁ、終わったわよ!荷物は大丈夫?」

朱莉「あ、今から」

母「それじゃあ、私のお気に入りのバッグ貸してあげるわ!
財布もこんな古いのじゃなくてこっちね!それからー…」

…私は生き生きとした母が好きだ。

帰ったら三つ編みのやり方教えてもらお。

母「行ってらっしゃい。気をつけるのよ」

朱莉「うん!お母さん色々ありがとね!」

母「いつでも私に頼みなさい!楽しんでね!」

朱莉「行ってきます!」

母の笑顔をしっかりと見てから、扉を開ける。

なぜか、いつもより空が明るく感じる。

これもお母さんのおかげかな。

軽い足取りで歩き出し、空を見上げる。

完璧になるための悪役令嬢試験!絶対こなしてみせるわ!

自分を外からも中からも変えるのよ!

作者メッセージ

私が目指すのは、完璧で最強の悪役令嬢…!
変えるなら内側からも外側からも!この世界ではメイクが魔法なのだ!

2026/04/26 19:15

夢楽 ID:≫ 6sK3RUjRIWMA2
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