鬼神様はゆったり暮らしたい
_____薫に言われてついたところは何も無い空き地だった。
『おい、愚兄。本当にここで合ってんのか?』
《合ってる、呼び出さねェといけないんだよ》
『呼び出す?』
薫の言葉に結真が眉を潜める。薫は思い出しながら、
《まず鎌と赤色のコートを用意しろ、それで待っとけば勝手に来る》
『いや、ちょっと待て。口裂け女って本当にいんの?』
結真の問いに薫は呆れたように、
《普通の人間には見えないけどな。あ、あと”[漢字]陰影[/漢字][ふりがな]いんえい[/ふりがな]”忘れんなよ》
”陰影”とは影の結界のようなもの。結界を開いた者からの許可がなければ外から入ることも中から出ることもできず、外から中の様子が分からないという便利なものだ。
結真は薫との通信を切って、太腿のハーネスベルトからナイフを取った。
そのナイフで自分の手のひらを切り、血を地面に垂らす。
『”[漢字]穢[/漢字][ふりがな]けがれ[/ふりがな]を閉じ込める影よ、我が血により影の力を内に満たせ”』
血が付着した地面から黒のモヤが広がる。モヤは結真を囲むように広がり、結真を中心とした半円になった。
『あとは鎌とコートだね』
『おい、愚兄。本当にここで合ってんのか?』
《合ってる、呼び出さねェといけないんだよ》
『呼び出す?』
薫の言葉に結真が眉を潜める。薫は思い出しながら、
《まず鎌と赤色のコートを用意しろ、それで待っとけば勝手に来る》
『いや、ちょっと待て。口裂け女って本当にいんの?』
結真の問いに薫は呆れたように、
《普通の人間には見えないけどな。あ、あと”[漢字]陰影[/漢字][ふりがな]いんえい[/ふりがな]”忘れんなよ》
”陰影”とは影の結界のようなもの。結界を開いた者からの許可がなければ外から入ることも中から出ることもできず、外から中の様子が分からないという便利なものだ。
結真は薫との通信を切って、太腿のハーネスベルトからナイフを取った。
そのナイフで自分の手のひらを切り、血を地面に垂らす。
『”[漢字]穢[/漢字][ふりがな]けがれ[/ふりがな]を閉じ込める影よ、我が血により影の力を内に満たせ”』
血が付着した地面から黒のモヤが広がる。モヤは結真を囲むように広がり、結真を中心とした半円になった。
『あとは鎌とコートだね』
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