結真は人気者だったが、全員に好かれているというわけではない。
一部の者は嫉妬しているのだ。
容姿淡麗、文武両道。誰にも差別せずに平等に接する”完璧”を体現させたような少女。
そんな人間に嫉妬しない人間がいないわけがない。
[漢字]篠川胡桃[/漢字][ふりがな]しのかわくるみ[/ふりがな]もその一人だった。
最初は純粋に憧れていただけだが、徐々に嫉妬と憎悪に変わっていった。
胡桃は結真が大嫌いだった。