月桂冠にはなれなかったダフネ
この世の何物にも興味を持ってはいけない。
そう思って生きてきた。何か決定的なことがあったわけでもなく、唐突に悟った。何の前触れもなく、漫画のキャラクターに出会ってしまって、自分への戒めが狂ってしまったんだと思う。
あの「人形の人(とお母さん)目撃事件」から数年。
私は成長した。身長も、髪の毛も伸びて自分でも大きくなったんだなーって自覚はあった。
でも、全部が他人事だ。
私は転生者で、この世界は漫画で。それでも一丁前に祖母には育ててもらった恩を感じて、楽させたいなんて考えて16歳になった。
一線を引こうとしているのにバカだと思う。
だけど、一度沸いてしまった感情を止める方法は分からないまま、私はイーストン魔法学校の門前にいる。
なんでわざわざ原作の舞台に居るのかって聞かれたら消去法だ。
まず、大前提として私は祖母に安泰に暮らして欲しい。そに為には安定した職業に就いて、老後の祖母を養っていけるだけの経済力が必要……となると、この魔法界で一番妥当な職業は魔法局。
ローナ・インテレッセになってから避けてきた職業ではあるが、おばあちゃんの為なので仕方ない。
魔法局に入るには魔法界で名門と呼ばれるイーストン魔法学校、セント・アルズ聖魔学校、ヴァルキス魔学校の3校の内、どれかに入らなければならない。
我家はぶっちゃけると名門の魔法学校の学費を払えるほど裕福ではない。だが、イーストン魔法は特待生制度という一定以上の成績を収めれば学費を免除してくれる制度がある。
他の学校にはないので私はこれに賭けてイーストン魔法学校に入学する。
「おばあちゃんが安泰に過ごすためにも、何としても受からなくっちゃ……」
ドキドキと高鳴る心臓を抑えて、胸の内の決意をつぶやく。やるんだ私。
[中央寄せ]「お主はオルカ寮!」[/中央寄せ]
合格した。どこの名店の塩ラーメンですかというぐらいアッサリとした結果に一番驚いたのは私だ。
いや、だって…………決意した割には試験簡単だったんだもん。
私が3本線ってこともあるんだけどさぁ………なんというか、拍子抜け。
そんな感じで合格通知が届いてさぁ入学式だ!が、終わったら寮の組み分けになった。
なんか、ハリー・ポ⚫︎ター感あるよなぁと思いながら組み分けの説明を受ける。
えーっと、レアン寮は純血主義の貴族たちが多く入る。
アドラは………殆ど記憶が薄れて覚えてないけど、なんか主人公一行が入ってるところだったから嫌だなぁ。
じゃあ、残るはオルカだけか。なんか知性とか求める系ね。理解。
と、いう実に知性がなさそうな理由でオルカに入ろうと思った。なので組み分けユニコーンという思考を読み取る骨だけのユニコーンさんの角を握った時に、
「研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ」と願ったらオルカ寮になった。
ユニコーンさんは骨だけなのにかなり恐怖したのがわかった。ちょっとだけ罪悪感。
だがしかし、分かったことは一つある。このユニコーンさんが思考を読み取れると言っても表面部分しか読み取れないんだろう。人が無意識レベルで思っていることは読み取れない。
これが分かっただけでも面白い魔法に出来るぞ…………ゲヘヘヘ
おっといけないいけない。
私は品行方正の優等生としてイーストン魔法学校を卒業して、そのまま魔法局(理想は図書課)に就職。そしておばちゃんに安泰な生活をさせること。
そんな優等生が下劣な笑みを浮かべる訳にはいかない。耐えろ私の鋼の表情筋!
そう思って生きてきた。何か決定的なことがあったわけでもなく、唐突に悟った。何の前触れもなく、漫画のキャラクターに出会ってしまって、自分への戒めが狂ってしまったんだと思う。
あの「人形の人(とお母さん)目撃事件」から数年。
私は成長した。身長も、髪の毛も伸びて自分でも大きくなったんだなーって自覚はあった。
でも、全部が他人事だ。
私は転生者で、この世界は漫画で。それでも一丁前に祖母には育ててもらった恩を感じて、楽させたいなんて考えて16歳になった。
一線を引こうとしているのにバカだと思う。
だけど、一度沸いてしまった感情を止める方法は分からないまま、私はイーストン魔法学校の門前にいる。
なんでわざわざ原作の舞台に居るのかって聞かれたら消去法だ。
まず、大前提として私は祖母に安泰に暮らして欲しい。そに為には安定した職業に就いて、老後の祖母を養っていけるだけの経済力が必要……となると、この魔法界で一番妥当な職業は魔法局。
ローナ・インテレッセになってから避けてきた職業ではあるが、おばあちゃんの為なので仕方ない。
魔法局に入るには魔法界で名門と呼ばれるイーストン魔法学校、セント・アルズ聖魔学校、ヴァルキス魔学校の3校の内、どれかに入らなければならない。
我家はぶっちゃけると名門の魔法学校の学費を払えるほど裕福ではない。だが、イーストン魔法は特待生制度という一定以上の成績を収めれば学費を免除してくれる制度がある。
他の学校にはないので私はこれに賭けてイーストン魔法学校に入学する。
「おばあちゃんが安泰に過ごすためにも、何としても受からなくっちゃ……」
ドキドキと高鳴る心臓を抑えて、胸の内の決意をつぶやく。やるんだ私。
[中央寄せ]「お主はオルカ寮!」[/中央寄せ]
合格した。どこの名店の塩ラーメンですかというぐらいアッサリとした結果に一番驚いたのは私だ。
いや、だって…………決意した割には試験簡単だったんだもん。
私が3本線ってこともあるんだけどさぁ………なんというか、拍子抜け。
そんな感じで合格通知が届いてさぁ入学式だ!が、終わったら寮の組み分けになった。
なんか、ハリー・ポ⚫︎ター感あるよなぁと思いながら組み分けの説明を受ける。
えーっと、レアン寮は純血主義の貴族たちが多く入る。
アドラは………殆ど記憶が薄れて覚えてないけど、なんか主人公一行が入ってるところだったから嫌だなぁ。
じゃあ、残るはオルカだけか。なんか知性とか求める系ね。理解。
と、いう実に知性がなさそうな理由でオルカに入ろうと思った。なので組み分けユニコーンという思考を読み取る骨だけのユニコーンさんの角を握った時に、
「研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ研究の為に骨寄越せ」と願ったらオルカ寮になった。
ユニコーンさんは骨だけなのにかなり恐怖したのがわかった。ちょっとだけ罪悪感。
だがしかし、分かったことは一つある。このユニコーンさんが思考を読み取れると言っても表面部分しか読み取れないんだろう。人が無意識レベルで思っていることは読み取れない。
これが分かっただけでも面白い魔法に出来るぞ…………ゲヘヘヘ
おっといけないいけない。
私は品行方正の優等生としてイーストン魔法学校を卒業して、そのまま魔法局(理想は図書課)に就職。そしておばちゃんに安泰な生活をさせること。
そんな優等生が下劣な笑みを浮かべる訳にはいかない。耐えろ私の鋼の表情筋!
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