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私の能力『案内人』〜それじゃ、世界救ってきますっ!〜

#6

6話『引き抜けっ!聖剣エクスカリバー』

『この目の前にあるみたいだよっ!』
「おぉ……!ってどこ?」
目の前にあるのは、光の差し込む場所に刺さる聖剣エクスカリバー───では無く、石壁だった。横にずーっと続いていて、前には進めなさそう。
『んー、呪文を唱えれば良いんじゃない?』
「呪文?私が[漢字]魔法師[/漢字][ふりがな]マジックユーザー[/ふりがな]に見える?」
『えっ、そうなんじゃないの?』
「え?」
どーゆー事?私は[漢字]魔法師[/漢字][ふりがな]マジックユーザー[/ふりがな]じゃないけど……
『ま、[漢字]ひらけごま[/漢字][ふりがな]オープン・セサメ・シードズ[/ふりがな]って言ってみて?』
「お、[漢字]ひらけごま[/漢字][ふりがな]オープン・セサメ・シードズ[/ふりがな]!」
[明朝体][斜体][中央寄せ]ガガガガガガ[/中央寄せ][/斜体][/明朝体]
え、動いた。なぜ?石壁の一部が動いて、通れるようになってるし!?
「呪文って凄いね!」
[漢字]魔法師[/漢字][ふりがな]マジックユーザー[/ふりがな]以外も呪文って使えるんだね。今、常識が崩れ落ちたよ。
「あ!なんかある!」
石壁の向こうには丘があって、上に岩がある。岩には何かが刺さっていた。
『あれがエクスカリバーだねっ!』
あれ剣なんだ。
『来てもらった所悪いんだけど、[漢字]勇者[/漢字][ふりがな]ブレイバー[/ふりがな]しか引き抜けないんだよね……エマちゃんは、違う……よね?』
「うん、違う」
私は当然ながら[漢字]勇者[/漢字][ふりがな]ブレイバー[/ふりがな]ではない。だから引き抜けないのかぁ。
取り敢えず記念に引っこ抜くふりしておこ!私は丘の上に登りエクスカリバーに手をかける。
「せーのっ!」
引き抜こうと力を込めると……
[明朝体][斜体][中央寄せ]スポッ![/中央寄せ][/斜体][/明朝体]
「え?」
『はにゃ?』
なんか抜けた……なんか抜けた!?
え、[漢字]勇者[/漢字][ふりがな]ブレイバー
[/ふりがな]しか抜けないんじゃなかったの!?[漢字]能力[/漢字][ふりがな]スキル[/ふりがな]判定式で[漢字]勇者[/漢字][ふりがな]ブレイバー
[/ふりがな]とは出なかったのに!?何で!?
『……抜けちゃったものはしょうがないっ!持って帰っちゃえ!』
「え、いいの?」
ま、まぁ勇者は悪い人(エマの考えです)だから、勇者に悪影響を与えられる……よね?
ってあれ?勇者って私の一家だけじゃないの?なのに何で勇者が別に居るの!?父に捨てられる!?
『勇者はここ───エメラル王国にはエマちゃん家しか居ないんだけど、他国には稀に生まれるみたい。今は[太字]ジョシュア[/太字]って人だよ。ま、やっぱマイロが一番だけどねっ!強いし優しいし流石だわ〜』
っていう女神様の父語りは置いといて。なるほどね、他にも居るわけか。
と、なると私は将来ジョシュアとやらに捨てられるのかぁ。や〜だ〜な〜。
『あ、そうだっ!魔王が今、復活してるみたいだよ。いや〜[漢字]魔王[/漢字][ふりがな]サタン[/ふりがな]は強いからね〜。多分少なからず関わりはするから……頑張ってね![小文字]まぁ娘だからいけるでしょ。2回も倒したし[/小文字]』
「は、はぁ───!?」
魔王が復活!?父や母とかが倒したっていう?
「わ、私は断じて仲間になんないっ!勇者の!」
勇者が倒すのを呑気に村とかで見守ってるから!私はぜ───ったいに!倒さないっ!協力しないっ!勇者に!
『いや、それは[漢字]運命[/漢字][ふりがな]シナリオ[/ふりがな]だからっ!勇者の仲間なのっ!』
「嫌だー!ぜーったいに、い、や、だっ!」
とりあえずエクスカリバーを片手に、再びエメラル王国城下町に向かって行った───

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2024/08/08 20:56

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