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私の能力『案内人』〜それじゃ、世界救ってきますっ!〜

#4

4話『別れを告げる』

「……本当は言いたくない。でも、これ以上ここで粘ってもしかたないし……
エマ、だったら───家を出る、しかない」
「い、え?」
「あぁ。エマの事を知る人のいない場所に行くんだ。そうすれば、誰もエマに何も言わないだろ……本音を言えば嫌だけど、お前の為、だから……」
涙が思わず、父の目から溢れる。だよね……行って、ほしくないもんね。愛娘が……また、母みたいな事になるかもしれないから……
「とりあえず、城下町に行けば良いから……近いし、時が経ったら迎えに行くし……」
「わかった。確かにアリッサさんとか、クリスさんやバジルさん(この国の王様、女王様。母達と旅をした仲間なんだ。)も居るしね」
安心させたい───その気持ちから、作り笑いを浮かべる。
きっとうまく笑えてない。けど、しょうがない、よね?
「強くなったんだな……話が広がる前に、行った方がいいな」
「うん。ありがとう。偽名で誤魔化そっかな」
「偽名なぁ……エミリーとか?」
「よく働くとか、そんな意味だよね」
できればまったりしたいなぁ、とか思いつつ。
「え、難っ。俺ネーミングセンスないんだよ」
「ところでエマってどんな意味なの?」
「ん?宇宙って意味。星とかが好きだったあいつの為にも」
そういえば昔、母と一緒に箒に乗って天体観測をしてたっけ。そこから私も好きになって……
「じゃあ、ソフィアとか?賢いって意味があるらしいし」
「良さそうだね!じゃ、そう名乗っていこっかな」
「オッケー。一応アリッサの方にも連絡入れたから、いざとなったらそこに行けよ?」
「いえっさー!」
その後、急いで荷物をまとめた。これで準備はバッチリかな。
[小文字]「お母さん、行ってきます。見守っててね」[/小文字]
空から見てくれている事を信じて、ね。
「じゃあ、行ってくるね。頑張るから」
「頑張れよ。だけど死なない範囲で」
「うん。気をつける」
不安は残るけど、大丈夫。
私には亡き母と父が付いてるから。
それに、これから起こるような事を知っているみたいな表情を父はしてるし。まぁ、やるしかないよね。
私は暗い夜道を照らしながら、城下町に向かっていった───

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2024/08/07 16:06

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