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Prologue&短編集!!【現在は短編集のみ】

#83

「 アンタさえ、いなければ 」

[明朝体]

[水平線]

 ❥ 雪月華 ●●

 ↺ トガヒミコの幼なじみ

 ↺ 雄英生



[水平線]



[太字]「 アンタさえ、いなければ 」[/太字]

#百合#ヒロアカ#トガヒミコ#麗日お茶子

トガ「私の血、全部あげる」

そう言いながら、麗日さんに輸血する彼女は






──ずっっと探していた、私の大切な幼なじみだった。



トガ「ごめん。ごめんねぇ、●●ちゃん」

あの日は、ヒミコちゃんの卒業式だった。

トガ「バイバイ ッ [小文字](泣)[/小文字]」

私に背を向けて、泣きながら走り去ろうとするその姿は

──泣きたくなるほど痛々しく、世界から逃げているように思えた。

『ヒ、ミコちゃん...?』

そして、それは当時中学2年生だった私にとって、

とても受け入れがたい現実だった。



『ヒミコちゃん...!!ヒミコちゃんっ!!!』

『待って、ねぇ!!私も一緒に行くから!!!』

『一緒にいる!!どんな貴方だって受け入れる!!!』

『だからっ...!置いてかないで...!!待って...!!!』

「●●さんダメ!!」[小文字][小文字](教師)[/小文字][/小文字]

「抑えろ!!早く!!!」[小文字][小文字](教師)[/小文字][/小文字]

『ヒミコちゃん...!!ヒミコちゃん!!!』

「●●さん!落ち着いて!」[小文字][小文字](教師)[/小文字][/小文字]

『ヒミコちゃぁぁぁぁぁんっ!!!!』

彼女は卒業式が終わった後、

連続失血事件の容疑者としてヒーローたちに追われることになった。




「斉藤くん...皆から人気があって」

「■■さんはいつもニコニコしてて、人当たりも良くて」

「今でも信じられないです」

「私...見ちゃって...」

「■■さん、斉藤くんの血を...傷口にストローを差して...」

「ほら、あそこにいる可愛い子は、■■さんの幼なじみなんです」

「あの子も、卒業式の日にここに居ました」

「ボロ泣きで絶望していて...とても見ていられなかったです」

学校の奴らが、私がヒミコちゃんの幼なじみだとバラしたせいで

私は記者たちにとって、格好のカモとなってしまった。


記者「すみません。■■さんの幼なじみだとお聞きしたんですが...」

記者「■■さんは昔、どんな少女だったんですか?」

記者「■■さんのことについてお話しを伺いたいです!!!」


家も特定されて、学校も特定されて。

家に押しかけようとする記者もいた。

記者「少しお話しをさせて下さい!!」

『うるさい!!帰って!!!』

警察に通報してはまた取材に来ての繰り返し。

父と母は、それがきっかけで鬱病を患わせ、精神病院で自殺してしまった。

『嘘...、』

【両親の自殺】【幼なじみの逃亡】【永遠に来る記者たち】

『なんで...なんでっ...!!!』ポロポロ

両親の死を何処からか知った記者たちは私のことを

[大文字][太字]【全てを奪われた悲劇の少女】[/太字][/大文字]

として、世間に公表した。

『私にはもう...ヒミコちゃんしかいない...』

そう思い、私は彼女だけを想って生きてきた。

そう思い、私は彼女を探し続けて生きてきた。

そう思って、私は彼女に会うためにたくさん犯罪を犯し、人を殺した。


──それなのに。


[小文字][小文字]トガヒミコ[/小文字][/小文字]
「ありがとう...ありがとう、お茶子ちゃん」

『………、』

世界で一番幸せになってほしかった。

私が幸せにしたい人だった。

私が彼女に愛されたかった。

でも彼女が最後に愛したのは...










────────────麗日お茶子だった。





[/明朝体]

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

〻雪月華はんな

思いつきで書いたけど、短編書くのって難しいね...。

あと、感想お願いします!モチベ上がるんで!

-----------<追記>---------------

今まで公開した小説で、これの続きが見たいという方は、
そのタイトルをコメントしてください!!
できる限り、要望に応えたいと思います!!

2024/11/04 11:23

雪月華双子 ID:≫93Mvld0Raw8pg
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