めろんぱーかーに愛されてます。【リメイクver.】
side のっき
「ゲホッゲホッ...」
体調がすぐれない。前のうちに病院に行っておくべきだったろうか。そうやって後悔していると、私の脇に挟んでいた体温計がぴぴぴっ!と大きな音を鳴らした。
「...38.9...。学校は、休みですね。」
昨日、美味しいからとついつい●●さんとたくさんのアイスを頬張ってしまったのが原因だろう。●●さんは風邪をひいているのだろうか、その考えがふと脳裏によぎる。それはきっと愚問というものだ。熱で頭が浮いているのもあると思うが、大して頭が回らない。ぽけーっと考え込んでいると、がちゃりと自室のドアが開いた。
「あの...。のっきさん。今7時なので起きた方がいいかと...」
丁度●●さんが来てくれた。タイミングがぴったりだ。私の風邪を予測してくれたのかもしれないが、この調子じゃあきっと気まぐれであろう。せっかく●●さんの目の前なんだから格好つけたいが、今の体調じゃ誤魔化しきれる気がしない。私はその気持ちを振り切って●●さんに風邪をひいているという事を打ち明けた。
「え、風邪!?すみません、気づきませんでした...」
「いいですよ。」
●●さんはやっぱり優しい。あまりに遠慮気味だけれど、少し恥ずかしいがそこが可愛いと言えるだろう。●●さんは急ぎ足で「おかゆ作ってきますね」と言って私の部屋から出ていった。ベットに寝転んで、天井をぼーっと見つめているとまた、がちゃりとおかゆを持って●●さんが部屋にやってきた。
「のっきさん!おかゆできました〜。」
「あ、ありがとうございます。」
「あの。もしお腹がたまらなかったら冷蔵庫にゼリーが入っているので、そっちも食べて大丈夫です。では。」
ぱっぱと会話を進める●●さんの会話のスピードに着いていけない。きっと、ここで●●さんを引き留めなければ私は後悔するだろう。後悔するぐらいなら、と私は腹を括る事にした。
「●●さん!あの風邪が感染ったら悪いんですけど..一緒にいてくれませんか。」
●●さんはにっこりと笑って、「いいですよ〜!あ、学校休みの連絡忘れてた...入れてきます!すぐ帰ってくるんで!」と言ってドアを開けて去っていった。少し心配になるぐらい警戒心が無い。●●さんの心を私が読めるわけでもないが、きっと愛されなかった分他人に尽くしてみようと想いがあってこその●●さんだ。自分が口を出す権利なんてないに等しいのだろう。
「ひ、きゃあっ!!」
「...!?」
今の悲鳴、●●さんだろう。何故なら彼女と私以外いない。頭が痛くてめまいで視界も歪むが、なんとか体を起こしてふらついた足でリビングは向かった。驚いて腰が抜けたのか、尻もちをついてその場に蹲っている●●さんと目が合う。
「ふぁ、の、のっきさん...!た、助けてっ...」
●●さんや私の周りを飛んでいる黒い点。あれはきっと蚊だ。そんな事か、と少しだけ口角が上がってしまうが、今は●●さんの心の平穏の為に虫退治を手伝う事にした。
「大丈夫ですか?●●さん。虫は...これ蚊ですよね。たたくか逃がすかすればいいじゃないですか。」
「たたく...。あ、その考えはなかったです。」
●●さんはその発想はなかったと言わんばかりにあんぐりと口を開ける。思いつかない方が逆に難しいのではないか、とも思いつつ、蚊がすばしっこかったり●●さんの方にまた蚊が飛んできて叫んだり、そうこうありつつ虫退治は終わった。
「ご、ごめんなさい、のっきさん!!風邪ってこと忘れてました...!」
熱に浮かされている感覚と、●●さんへの愛しいという感覚に踊らされていた。その結果、私の脳内は色々と限界を迎えさせられる。
「ん〜っ。大丈夫ですよ〜っ。」
「大丈夫じゃないでしょっ、部屋戻りましょっ。」
●●さんに連れられて、私はまたベッドに寝転んだ。喉の痛みが更に酷くなった気もするし、頭の痛みだってなんだって酷くなった気がするが、●●さんを助けられたのなら良しとしよう。
「ゲホッゲホゲホ」
「...ごめんなさい、私体調に害してしまいましたよねっ...。」
「いえ、そんな。」と笑う気力があっても、体調は回復するどころか悪化するだけ。虫退治で体力を消費したからか、確実に体調は悪化の一途を辿っているだろう。
「ほんとにごめんなさい。その...なにかできることがあったらやります...」
本当に?と疑いつつ、その言葉に大人しく甘えてみる事にした。
「じゃ...。しばらくこのままで。」
ぎゅ、と●●さんを抱きしめる。もしかしたら、●●さんだって風邪を引いてしまうかもしれないけれど、くらくらとした頭は到底その考えに到達出来なかった。
「...えっ。あの...何もでませんよ...?」
「いいんです、私へのお詫びだと思ってこのままいさせてください。」
「そ、そうでうすかっ//」
私は元々●●さんへの熱に浮かされていたのかもしれない。
後日、もちろん●●さんも風邪をひいた。
「ゲホッゲホッ...」
体調がすぐれない。前のうちに病院に行っておくべきだったろうか。そうやって後悔していると、私の脇に挟んでいた体温計がぴぴぴっ!と大きな音を鳴らした。
「...38.9...。学校は、休みですね。」
昨日、美味しいからとついつい●●さんとたくさんのアイスを頬張ってしまったのが原因だろう。●●さんは風邪をひいているのだろうか、その考えがふと脳裏によぎる。それはきっと愚問というものだ。熱で頭が浮いているのもあると思うが、大して頭が回らない。ぽけーっと考え込んでいると、がちゃりと自室のドアが開いた。
「あの...。のっきさん。今7時なので起きた方がいいかと...」
丁度●●さんが来てくれた。タイミングがぴったりだ。私の風邪を予測してくれたのかもしれないが、この調子じゃあきっと気まぐれであろう。せっかく●●さんの目の前なんだから格好つけたいが、今の体調じゃ誤魔化しきれる気がしない。私はその気持ちを振り切って●●さんに風邪をひいているという事を打ち明けた。
「え、風邪!?すみません、気づきませんでした...」
「いいですよ。」
●●さんはやっぱり優しい。あまりに遠慮気味だけれど、少し恥ずかしいがそこが可愛いと言えるだろう。●●さんは急ぎ足で「おかゆ作ってきますね」と言って私の部屋から出ていった。ベットに寝転んで、天井をぼーっと見つめているとまた、がちゃりとおかゆを持って●●さんが部屋にやってきた。
「のっきさん!おかゆできました〜。」
「あ、ありがとうございます。」
「あの。もしお腹がたまらなかったら冷蔵庫にゼリーが入っているので、そっちも食べて大丈夫です。では。」
ぱっぱと会話を進める●●さんの会話のスピードに着いていけない。きっと、ここで●●さんを引き留めなければ私は後悔するだろう。後悔するぐらいなら、と私は腹を括る事にした。
「●●さん!あの風邪が感染ったら悪いんですけど..一緒にいてくれませんか。」
●●さんはにっこりと笑って、「いいですよ〜!あ、学校休みの連絡忘れてた...入れてきます!すぐ帰ってくるんで!」と言ってドアを開けて去っていった。少し心配になるぐらい警戒心が無い。●●さんの心を私が読めるわけでもないが、きっと愛されなかった分他人に尽くしてみようと想いがあってこその●●さんだ。自分が口を出す権利なんてないに等しいのだろう。
「ひ、きゃあっ!!」
「...!?」
今の悲鳴、●●さんだろう。何故なら彼女と私以外いない。頭が痛くてめまいで視界も歪むが、なんとか体を起こしてふらついた足でリビングは向かった。驚いて腰が抜けたのか、尻もちをついてその場に蹲っている●●さんと目が合う。
「ふぁ、の、のっきさん...!た、助けてっ...」
●●さんや私の周りを飛んでいる黒い点。あれはきっと蚊だ。そんな事か、と少しだけ口角が上がってしまうが、今は●●さんの心の平穏の為に虫退治を手伝う事にした。
「大丈夫ですか?●●さん。虫は...これ蚊ですよね。たたくか逃がすかすればいいじゃないですか。」
「たたく...。あ、その考えはなかったです。」
●●さんはその発想はなかったと言わんばかりにあんぐりと口を開ける。思いつかない方が逆に難しいのではないか、とも思いつつ、蚊がすばしっこかったり●●さんの方にまた蚊が飛んできて叫んだり、そうこうありつつ虫退治は終わった。
「ご、ごめんなさい、のっきさん!!風邪ってこと忘れてました...!」
熱に浮かされている感覚と、●●さんへの愛しいという感覚に踊らされていた。その結果、私の脳内は色々と限界を迎えさせられる。
「ん〜っ。大丈夫ですよ〜っ。」
「大丈夫じゃないでしょっ、部屋戻りましょっ。」
●●さんに連れられて、私はまたベッドに寝転んだ。喉の痛みが更に酷くなった気もするし、頭の痛みだってなんだって酷くなった気がするが、●●さんを助けられたのなら良しとしよう。
「ゲホッゲホゲホ」
「...ごめんなさい、私体調に害してしまいましたよねっ...。」
「いえ、そんな。」と笑う気力があっても、体調は回復するどころか悪化するだけ。虫退治で体力を消費したからか、確実に体調は悪化の一途を辿っているだろう。
「ほんとにごめんなさい。その...なにかできることがあったらやります...」
本当に?と疑いつつ、その言葉に大人しく甘えてみる事にした。
「じゃ...。しばらくこのままで。」
ぎゅ、と●●さんを抱きしめる。もしかしたら、●●さんだって風邪を引いてしまうかもしれないけれど、くらくらとした頭は到底その考えに到達出来なかった。
「...えっ。あの...何もでませんよ...?」
「いいんです、私へのお詫びだと思ってこのままいさせてください。」
「そ、そうでうすかっ//」
私は元々●●さんへの熱に浮かされていたのかもしれない。
後日、もちろん●●さんも風邪をひいた。
このボタンは廃止予定です