めろんぱーかーに愛されてます。【リメイクver.】
side ●●
卒業してからもう数ヶ月の時を経た。なろ屋さんたちと別れてから、もう数ヶ月。何回あの時に戻りたいと願っただろうか。何回あの家に帰ってしまいたいと思っただろうか。私は、あの家から離れて一般人として生きている。この髪色のせいで、静かに生きれるとは思っていないが。みなさん、優しく送り出してくれた。あの時は、離れてしまう事が怖かったというのに今になってはもう慣れてしまっている。だけど、強がったとて私が人肌を求めているのは事実だった。
「...なろ屋さん、出てくれるかな。」
とぅるるるるるるる...とぅるるるるるるる...と電子音だけが私の部屋に響く。あの生活に慣れてしまっていた私は人肌が暫く無いのが不安で、みなさん忙しいだろうから、とまともに連絡を取り合っていなかったというのが原因だ。通話終了ボタンを押そうとした瞬間、スピーカーにしていたスマートフォンから聴き慣れた、可愛らしい声が響く。
『もしもし〜?○○?』
「っ!なろ屋さん!」
私の声が自分でもわかるほど明るくなった。なろ屋さんは少し驚きつつも、昔のように優しく私を受け入れてくれる。
『どうしたの?もしかして、何かあった...とか?』
なろ屋さんの声が心配に満ちた。そして、私は少し恥ずかしいながらも重い口を開く。
「...いえ、そんなことはないんです...ただ、久しぶりに、会えるかなって。」
ここ最近はあまり甘える、ということをしていなかった私は少しぎこちないながらもなろ屋さんに訊いた。
「...ビデオ通話に...していいですか?」
『…!いいよ!僕も久しぶりに○○の顔が見たい!』
ビデオ通話に切り替えるボタンを押した瞬間、なろ屋さんはいつものパーカーを着ていて顔を見せてくれる。高校2年生の頃と少しだって変わっていない顔が愛らしく懐かしい。
『相変わらず可愛いね♡○○♡』
「...ありがとう、ございます。」
久しぶりに可愛いとなろ屋さんが言ってくれたからか、照れて目を逸らす私を見てなろ屋さんは『昔と可愛さが変わってなくて安心したよ。』と笑っている。
『いつ会う?僕はいつでも大丈夫だよっ。』
「...今すぐ、とか大丈夫ですか?」
『うん!全然大丈夫!どこ集合にする?』
「...じゃあ...私が今住んでいる、家とか...。」
『初めて○○の家に行くなぁ...』
「...あっ...そっか...じゃあ、迎えに行きますね。〇〇駅...で大丈夫ですか?」
『いけるいける!』
意外に話はとんとん拍子で進んでいき、あのなろ屋さんと今すぐにでも会える。その嬉しさが込み上げてきた。先ほどから、ずっと上の空でぽけーっとした返答しか返さなかったというのに、なろ屋さんはずっと明るく話のキャッチボールをしてくれる。そして、決めるべきことが決まり、私は電話を切った。
「...今すぐ、行かないと。」
どきどきと高鳴る胸を押さえながら、髪を整え可愛いと思われるようにおめかしだってする。服だっね可愛らしく着飾り、いつもの私とは一味違う姿だ家を出た。そして、どんな話をしようかと妄想しているうちに、私はふと足を止めてしまう。
「...あれ?なんで...こんなに、可愛くなろうとしてるんだろ。」
昔はこんなに可愛く見てほしいだなんて思っていなかった。昔もずっと可愛いと言ってくれていたのだから、可愛く自分を着飾る必要だなんてない。今日だって私の顔を見てひとつ、可愛いと言ってくれていたはず。これ以上、可愛いと言ってもらう必要はないはず。
「...きっと違う。この好きは...友達に向ける好き...恋の好きじゃない...。」
自分に催眠をかけるようぶつぶつ呟き続ける。駅前でずっとなろ屋さんのことを考え待ち続けた。暇になればなろ屋さんと他愛も無い会話をチャットで繰り広げている。なろ屋さんが来るまでそんなチャットで話し合っていた。
「...おーい!○○!」
電話越しで聞こえた彼の可愛らしい声がまた聞こえる。声が聞こえた方向へと顔を向けると、数ヶ月ぶりになろ屋さんの顔を生で、この瞳に映せた。
[大文字]「なろ屋さんっ!!」[/大文字]
ついつい嬉しくて、なろ屋さんに駆け寄ってしまう。なろ屋さんは優しく笑った。
「いつにも増して可愛いね!○○っ!」
可愛い、そう言われるたびに胸が甘く疼く。そして、私はなろ屋さんとたくさん話をした。みなさんの今だとか、いつもこんな感じだとか、そんな適当にしている話。だけどこの時が最も楽しい。みなさんの今を知れているだけでこんなにも楽しいのだ。私もその分、いろんな話をする。そんな話をするたびに2人でたくさん笑えた。そして、一緒にお菓子を食べたり買い物をしていると、あっという間に時は過ぎている。時刻を見るともう昔なら夕食を摂っている頃だろうか。
「...駅まで送って行きます。」
「いいの!?ありがとう!」
私はなろ屋さんと最後までいたいという単純な感情で、すぐそこの駅まで着いていく。私が住んでいる場所は閑静な住宅街で決して賑やかだと言えないが、美しく静かに暮らせるような場所。
「じゃあ、これでさようならだね...また、会おう。」
寂しそうになろ屋さんは眉を下げ、私に手を振る。面と向かって言葉を聞くと、なろ屋さんとは別れてしまわないといけない時。そう思うと、胸がどきどきと疼いてしまう。やっと自覚できたこの想い、なろ屋さんに伝えず埋めてしまうのは勿体無い。なろ屋さんの腕を掴んで、後ろに振り向いたなろ屋さんとしっかりと目を合わせる。
「........................付き合って、ください。」
なんとか振り絞ってその言葉が出た。私の言葉を聞いた瞬間、なろ屋さんの顔が真っ赤に染まる。なろ屋さんがこの世に引き留めてくれた、[太字]あの時[/太字]と同じような、からりと晴れた青空が輝き、私たちを包み込むような旋風が起こっていた。
「いいの...?本当に、僕でいいの...?○○なら、もっと、素敵な人見つけられるはずじゃ...。」
謙遜するなろ屋さんの手を、私はしっかり握りなろ屋さんを真剣な瞳で見つめる。
「あなたじゃないとダメなんです。なろ屋さん。」
なろ屋さんは少し口をもごもごさせてから、からっと私に向かって笑った。
「...僕も、○○の事好き。ずーっと...この好き...友達とかに向ける、好きだと思ってたけど...そっちの好きじゃないみたい。」
なろ屋さんは私の手をぎゅうっ、と握り返してくれる。彼の好きだという言葉に不覚にもきゅんと胸が高鳴った。
「ありがとうございます...なろ屋さん...!」
「...最後に一つだけ。」
「大丈夫だよ。○○。」
嬉しさとは裏腹に流れてくる涙を拭いながらなろ屋さんの綺麗な灰色で可愛らしい瞳を見つめる。
「...一緒に、いてくれるんですか?」
「うん!」
すぐに返答してくれたなろ屋さんは私の唇をそっと優しく啄んだ。この記憶は今だって残っている。あの時の私を救ってくれたなろ屋さんが私の中で一番身近で、最も愛してくれる。そのなろ屋さんと、私は今でも一緒にいれて幸せだ________________
卒業してからもう数ヶ月の時を経た。なろ屋さんたちと別れてから、もう数ヶ月。何回あの時に戻りたいと願っただろうか。何回あの家に帰ってしまいたいと思っただろうか。私は、あの家から離れて一般人として生きている。この髪色のせいで、静かに生きれるとは思っていないが。みなさん、優しく送り出してくれた。あの時は、離れてしまう事が怖かったというのに今になってはもう慣れてしまっている。だけど、強がったとて私が人肌を求めているのは事実だった。
「...なろ屋さん、出てくれるかな。」
とぅるるるるるるる...とぅるるるるるるる...と電子音だけが私の部屋に響く。あの生活に慣れてしまっていた私は人肌が暫く無いのが不安で、みなさん忙しいだろうから、とまともに連絡を取り合っていなかったというのが原因だ。通話終了ボタンを押そうとした瞬間、スピーカーにしていたスマートフォンから聴き慣れた、可愛らしい声が響く。
『もしもし〜?○○?』
「っ!なろ屋さん!」
私の声が自分でもわかるほど明るくなった。なろ屋さんは少し驚きつつも、昔のように優しく私を受け入れてくれる。
『どうしたの?もしかして、何かあった...とか?』
なろ屋さんの声が心配に満ちた。そして、私は少し恥ずかしいながらも重い口を開く。
「...いえ、そんなことはないんです...ただ、久しぶりに、会えるかなって。」
ここ最近はあまり甘える、ということをしていなかった私は少しぎこちないながらもなろ屋さんに訊いた。
「...ビデオ通話に...していいですか?」
『…!いいよ!僕も久しぶりに○○の顔が見たい!』
ビデオ通話に切り替えるボタンを押した瞬間、なろ屋さんはいつものパーカーを着ていて顔を見せてくれる。高校2年生の頃と少しだって変わっていない顔が愛らしく懐かしい。
『相変わらず可愛いね♡○○♡』
「...ありがとう、ございます。」
久しぶりに可愛いとなろ屋さんが言ってくれたからか、照れて目を逸らす私を見てなろ屋さんは『昔と可愛さが変わってなくて安心したよ。』と笑っている。
『いつ会う?僕はいつでも大丈夫だよっ。』
「...今すぐ、とか大丈夫ですか?」
『うん!全然大丈夫!どこ集合にする?』
「...じゃあ...私が今住んでいる、家とか...。」
『初めて○○の家に行くなぁ...』
「...あっ...そっか...じゃあ、迎えに行きますね。〇〇駅...で大丈夫ですか?」
『いけるいける!』
意外に話はとんとん拍子で進んでいき、あのなろ屋さんと今すぐにでも会える。その嬉しさが込み上げてきた。先ほどから、ずっと上の空でぽけーっとした返答しか返さなかったというのに、なろ屋さんはずっと明るく話のキャッチボールをしてくれる。そして、決めるべきことが決まり、私は電話を切った。
「...今すぐ、行かないと。」
どきどきと高鳴る胸を押さえながら、髪を整え可愛いと思われるようにおめかしだってする。服だっね可愛らしく着飾り、いつもの私とは一味違う姿だ家を出た。そして、どんな話をしようかと妄想しているうちに、私はふと足を止めてしまう。
「...あれ?なんで...こんなに、可愛くなろうとしてるんだろ。」
昔はこんなに可愛く見てほしいだなんて思っていなかった。昔もずっと可愛いと言ってくれていたのだから、可愛く自分を着飾る必要だなんてない。今日だって私の顔を見てひとつ、可愛いと言ってくれていたはず。これ以上、可愛いと言ってもらう必要はないはず。
「...きっと違う。この好きは...友達に向ける好き...恋の好きじゃない...。」
自分に催眠をかけるようぶつぶつ呟き続ける。駅前でずっとなろ屋さんのことを考え待ち続けた。暇になればなろ屋さんと他愛も無い会話をチャットで繰り広げている。なろ屋さんが来るまでそんなチャットで話し合っていた。
「...おーい!○○!」
電話越しで聞こえた彼の可愛らしい声がまた聞こえる。声が聞こえた方向へと顔を向けると、数ヶ月ぶりになろ屋さんの顔を生で、この瞳に映せた。
[大文字]「なろ屋さんっ!!」[/大文字]
ついつい嬉しくて、なろ屋さんに駆け寄ってしまう。なろ屋さんは優しく笑った。
「いつにも増して可愛いね!○○っ!」
可愛い、そう言われるたびに胸が甘く疼く。そして、私はなろ屋さんとたくさん話をした。みなさんの今だとか、いつもこんな感じだとか、そんな適当にしている話。だけどこの時が最も楽しい。みなさんの今を知れているだけでこんなにも楽しいのだ。私もその分、いろんな話をする。そんな話をするたびに2人でたくさん笑えた。そして、一緒にお菓子を食べたり買い物をしていると、あっという間に時は過ぎている。時刻を見るともう昔なら夕食を摂っている頃だろうか。
「...駅まで送って行きます。」
「いいの!?ありがとう!」
私はなろ屋さんと最後までいたいという単純な感情で、すぐそこの駅まで着いていく。私が住んでいる場所は閑静な住宅街で決して賑やかだと言えないが、美しく静かに暮らせるような場所。
「じゃあ、これでさようならだね...また、会おう。」
寂しそうになろ屋さんは眉を下げ、私に手を振る。面と向かって言葉を聞くと、なろ屋さんとは別れてしまわないといけない時。そう思うと、胸がどきどきと疼いてしまう。やっと自覚できたこの想い、なろ屋さんに伝えず埋めてしまうのは勿体無い。なろ屋さんの腕を掴んで、後ろに振り向いたなろ屋さんとしっかりと目を合わせる。
「........................付き合って、ください。」
なんとか振り絞ってその言葉が出た。私の言葉を聞いた瞬間、なろ屋さんの顔が真っ赤に染まる。なろ屋さんがこの世に引き留めてくれた、[太字]あの時[/太字]と同じような、からりと晴れた青空が輝き、私たちを包み込むような旋風が起こっていた。
「いいの...?本当に、僕でいいの...?○○なら、もっと、素敵な人見つけられるはずじゃ...。」
謙遜するなろ屋さんの手を、私はしっかり握りなろ屋さんを真剣な瞳で見つめる。
「あなたじゃないとダメなんです。なろ屋さん。」
なろ屋さんは少し口をもごもごさせてから、からっと私に向かって笑った。
「...僕も、○○の事好き。ずーっと...この好き...友達とかに向ける、好きだと思ってたけど...そっちの好きじゃないみたい。」
なろ屋さんは私の手をぎゅうっ、と握り返してくれる。彼の好きだという言葉に不覚にもきゅんと胸が高鳴った。
「ありがとうございます...なろ屋さん...!」
「...最後に一つだけ。」
「大丈夫だよ。○○。」
嬉しさとは裏腹に流れてくる涙を拭いながらなろ屋さんの綺麗な灰色で可愛らしい瞳を見つめる。
「...一緒に、いてくれるんですか?」
「うん!」
すぐに返答してくれたなろ屋さんは私の唇をそっと優しく啄んだ。この記憶は今だって残っている。あの時の私を救ってくれたなろ屋さんが私の中で一番身近で、最も愛してくれる。そのなろ屋さんと、私は今でも一緒にいれて幸せだ________________
このボタンは廃止予定です