めろんぱーかーに愛されてます。【リメイクver.】
side そらねこ
茜に染まった紅葉が、窓から見た街の風景として僕の視界でちらつく。そして、紅葉がまた木からこぼれおちる。まるで自分みたいだと詩人のように思い耽った。1度は自分の全てが真新しくなり、きらきらと輝いていたというのに、時を経るたびに色褪せ腐り落ちてしまい暗闇からの招待状に従うしかないということ。僕たち全体、誰1人欠けてしまえば崩れ去ってしまうような淡い関係性だった。脆く依存しあった関係性ともいうのだろうか。だというのに、今はのっきさんが消えてしまった。今は夜の世界。帰ってくればまた日は昇るはずなのだが夜は長い。待ちくたびれるほど待たなければならないのだ。
「そらくん、何見てるんだ?」
「わっ、かいとさん。え?いや別に外見てただけだよ〜」
「俺も見よ」と言いかいとさんは僕の隣に座り込み、一緒に教室の窓から街を見下ろす。秋晴れと言えるほど綺麗で鮮やかな空だというのに、日光でまぶしいからか全く空を見上げる気にはならなかった。
「.....なぁ、そらくん。なろっち、大丈夫だと思うか?」
ここでなろ屋さんの名前が出てきたのはきっと、なろ屋さんにとっての「特別な存在」がのっきさんだったのだろう。詳しいことは聞かされていないが、僕が拾われた時にはもうすでにお互いがお互いのことを信頼しきっている素晴らしいような関係になっていた。
「........大丈夫じゃないと思うなぁ。なろ屋さん、自分がしっかりしてないとみんなに心配かける、とか思ってそうだから多分あえて笑顔でいるんだろうし。」
かいとさんは表情を一つたりとも崩さずに「ストレートだな」と一言だけぼやく。またかいとさんは綺麗ないつもと変わらない風景を窓越しに見つめ始めた。変わらないということが何だか羨ましい。ぼけーっと2人で外を見つめていると、ガシャン、と戸棚あたりから大きな何かがぶつかる音が聞こえた。
「い、った......。」
そこには、転んでしまったのであろう○○が地面に座り込んでいる。それを認識した時、翔くんがすぐさま○○のもとに駆け付けた。
「○○!?大丈夫!?....うわ、めっちゃ血出てるやん....」
小瓶を壊してしまった様子の○○の足には、少量のガラスが突き刺さっている。○○は強がり「しょ、翔さん.....大丈夫です!それよりも、ごめんなさいっ。小瓶壊してしまいました.....」ほとんど外野の僕が見ても無理をしているのは明らかで、自分自身に鞭を打ち喋ってるような感覚だった。
「そんなんええで、気にせんとって!早く手、洗いに行こ。」
2人は真っ直ぐ洗面所へと傷口を洗いに行く。そして、いきなりかいとさんに不意を突かれた。かいとさんはいつものように平然と話す。
「そらくん、いつもなら1番に○○のとこ行くのに、なんでさっき行かなかったんだ?」
質問の答えは詳しく言えないが、かいとさんは遠回しに『いつものお前じゃない、もしかして不調なのか』とでも言いたかったのだろうか。それを悟られぬように僕はできるだけ取り繕い言葉を返す。
「.......ちょっと、みんなに悪いかなーって。...僕、いっつも○○に甘えてばっかで、みんなの○○なのに独り占めしてたじゃん。だから、今日くらいみんなに譲ろっかな〜って、ね。」
興味がなさそうに、かいとさんは「へー」とだけ言い背伸びをしていた。こんなぼーっとしている瞬間、何か生かせないものだろうか、とみんな思っているかもしれないが、今の僕には、自分を見つめなおすための時間が必要だ。それに、この時間がなければ何だか呼吸ができなくなってしまう。今の僕は、出来るだけ時間を持て余しこれからの未来について考えないと、気が狂ってしまいそうだ。
現実を見たくないと思ってしまった僕は、他人の目に映るとすれば軟弱者なのだろうか、とふと考えてしまった。ネガティブになるだけだとわかっているのにも関わらずに。
茜に染まった紅葉が、窓から見た街の風景として僕の視界でちらつく。そして、紅葉がまた木からこぼれおちる。まるで自分みたいだと詩人のように思い耽った。1度は自分の全てが真新しくなり、きらきらと輝いていたというのに、時を経るたびに色褪せ腐り落ちてしまい暗闇からの招待状に従うしかないということ。僕たち全体、誰1人欠けてしまえば崩れ去ってしまうような淡い関係性だった。脆く依存しあった関係性ともいうのだろうか。だというのに、今はのっきさんが消えてしまった。今は夜の世界。帰ってくればまた日は昇るはずなのだが夜は長い。待ちくたびれるほど待たなければならないのだ。
「そらくん、何見てるんだ?」
「わっ、かいとさん。え?いや別に外見てただけだよ〜」
「俺も見よ」と言いかいとさんは僕の隣に座り込み、一緒に教室の窓から街を見下ろす。秋晴れと言えるほど綺麗で鮮やかな空だというのに、日光でまぶしいからか全く空を見上げる気にはならなかった。
「.....なぁ、そらくん。なろっち、大丈夫だと思うか?」
ここでなろ屋さんの名前が出てきたのはきっと、なろ屋さんにとっての「特別な存在」がのっきさんだったのだろう。詳しいことは聞かされていないが、僕が拾われた時にはもうすでにお互いがお互いのことを信頼しきっている素晴らしいような関係になっていた。
「........大丈夫じゃないと思うなぁ。なろ屋さん、自分がしっかりしてないとみんなに心配かける、とか思ってそうだから多分あえて笑顔でいるんだろうし。」
かいとさんは表情を一つたりとも崩さずに「ストレートだな」と一言だけぼやく。またかいとさんは綺麗ないつもと変わらない風景を窓越しに見つめ始めた。変わらないということが何だか羨ましい。ぼけーっと2人で外を見つめていると、ガシャン、と戸棚あたりから大きな何かがぶつかる音が聞こえた。
「い、った......。」
そこには、転んでしまったのであろう○○が地面に座り込んでいる。それを認識した時、翔くんがすぐさま○○のもとに駆け付けた。
「○○!?大丈夫!?....うわ、めっちゃ血出てるやん....」
小瓶を壊してしまった様子の○○の足には、少量のガラスが突き刺さっている。○○は強がり「しょ、翔さん.....大丈夫です!それよりも、ごめんなさいっ。小瓶壊してしまいました.....」ほとんど外野の僕が見ても無理をしているのは明らかで、自分自身に鞭を打ち喋ってるような感覚だった。
「そんなんええで、気にせんとって!早く手、洗いに行こ。」
2人は真っ直ぐ洗面所へと傷口を洗いに行く。そして、いきなりかいとさんに不意を突かれた。かいとさんはいつものように平然と話す。
「そらくん、いつもなら1番に○○のとこ行くのに、なんでさっき行かなかったんだ?」
質問の答えは詳しく言えないが、かいとさんは遠回しに『いつものお前じゃない、もしかして不調なのか』とでも言いたかったのだろうか。それを悟られぬように僕はできるだけ取り繕い言葉を返す。
「.......ちょっと、みんなに悪いかなーって。...僕、いっつも○○に甘えてばっかで、みんなの○○なのに独り占めしてたじゃん。だから、今日くらいみんなに譲ろっかな〜って、ね。」
興味がなさそうに、かいとさんは「へー」とだけ言い背伸びをしていた。こんなぼーっとしている瞬間、何か生かせないものだろうか、とみんな思っているかもしれないが、今の僕には、自分を見つめなおすための時間が必要だ。それに、この時間がなければ何だか呼吸ができなくなってしまう。今の僕は、出来るだけ時間を持て余しこれからの未来について考えないと、気が狂ってしまいそうだ。
現実を見たくないと思ってしまった僕は、他人の目に映るとすれば軟弱者なのだろうか、とふと考えてしまった。ネガティブになるだけだとわかっているのにも関わらずに。
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