めろんぱーかーに愛されてます。【リメイクver.】
「そうときたら、さっそく準備しなきゃねぇっ!」
「そうだな!○○!早く荷物を持って、俺たちの家へ来てくれ!」
2人だけで進める話に、私は対応しきれなくてあわあわと慌てていた。
「え、今...?わかりました...てか、家知らないんですけど。」
水髪の人が、「大丈夫だよ。翔さんが迎えに来てくれるから。」と誰かの名前を出した。頭の中に?マークがたくさん出てくる。
「...翔さん?」
私が意味もわからず固まっていると、赤メッシュの人がケラケラと笑って言った。
「細かいことは気にするな!早く荷物とってきてくれ!」
・・・
昼休みも終わり、もう放課後。私は自分の家の目の前に突っ立っていた。正味、なんて言って家を出たらいいのわからない。だけれど、きっとそう話しても無視されるだろう。そう分かるし、私がある日突然消えても誰も気にはしないだろう。そう思い込むごとに、私が『いらないもの』として扱われていたのだと自覚が強まった。
「考えないでいよ」
今は考えたとて、何にもならない。どうせあの人たちと会わなくても消えていたんだから、今更どういうことになっても、という話だ。自分の部屋で、家出するための準備を進める。いつも着ている服や私物をバックパックやカバンに詰めてゆく。どんどん自室から物が無くなっていき、最終的にはほとんど何もなくなっていた。私は、この憎い家に背を向けた。大きな人影が家の目の前に見える。その人物とは
「お、君が●●さん?」
そこに居た、私を迎えてくれる人物とは私が学校の廊下でぶつかった年上らしき青髪の少年だった。この人が翔さんらしい。
「そうでs...ってえ?」
ついつい、顔見知りが出て来て私は2度見どころか3度見してしまう。
「あぇ、君昼ぶつかった子じゃないん?」
やっぱり今日ぶつかった彼。私は今日ももう一度だけ、深くおじぎをした。
「えっ、あ...そ、その。お昼、ほんとにすみませんでした...」
称賛はどこか慌てたようにけらけらと笑いながら私を宥める。
「あ、あぁ!ええで!大丈夫や!なんともないからな!」
私はその言葉を聞いても、まだ信用ができない。私は震えた声で「ほんとですか...?ならいいですけど...」と返事することがやっとだ。心配だから、と病院に連れてゆこうか戸惑っていた最中、彼は口を開いてこう言った。
「ほないこか、○○!」
明らかに私のあだ名。なぜこの人が知っているのかはわからないが、恐らくなろ屋さんがこのあだ名を広めたのだろう。
「え、○○?」
頭では冷静でも、体は冷静ではなかった。私はついつい聞き返してしまった。翔さんは首を傾げて私に問いかける。
「あれ、あかん?なろっちたちがそう言ってたからええんかと思ったけど...」
「あ、や。全然大丈夫です。ささ、行きましょ」
そう言ったあと、私たちは無駄話をしながら翔さんが漕いでくれている自転車の風に当たっていた。にけつ、という名だったと思うが、これは道交法違反だった気がする。私はそんな事言える勇気もなかったため、そのまま家に着いてしまった。
「みんな〜帰ったで〜!」
翔さんが家のドアを開けてそう叫んだ。
「あ、翔くん!○○連れてかえってきた?」
1番最初に出て来たのは、なろ屋さんだった。そして見知った顔もみんな興味があるとばかりに顔をこちらに覗かせてくる。
「おん、もちろんや!な、○○!」
いきなり肩を組まれてすこしだけ動揺するが、なんとかまた平常心を取り戻す事ができた。
「うぇ?あぁ...」
「うぇってなにwwwww」
後ろの方で、ケタケタ笑っているのは、今日見たなろ屋さんとのっきさんの代わりに赤メッシュの少年と一緒にいた水髪の少年だった。
「あ...水色髪さん...」
私のその呼び名に、一瞬だけ水髪の少年は顔を顰めた。そしてまたすぐに私の言葉を訂正すべく少年は口を開いた。
「は?僕水色髪さんって名前じゃないんだけど。そ・ら・ね・こだよ!」
少年の名前はそらねこ、というらしい。「そらねこさん...。」とぽとりと溢れ出すように私は彼の名前を口走った。
「さんとかやめてよ、よそよそしいよ〜。そらくんって呼んで?」
にこにこ笑ってそう言う姿に、私は押し負けてしまい、とても小さな声でそらねこさん...もといそらくんの名前を呼んだ。
「そ、そらくん...。」
私が名前を呼ぶと満足げに、「うんっ!!」とそらくんは言った。
「そうだな!○○!早く荷物を持って、俺たちの家へ来てくれ!」
2人だけで進める話に、私は対応しきれなくてあわあわと慌てていた。
「え、今...?わかりました...てか、家知らないんですけど。」
水髪の人が、「大丈夫だよ。翔さんが迎えに来てくれるから。」と誰かの名前を出した。頭の中に?マークがたくさん出てくる。
「...翔さん?」
私が意味もわからず固まっていると、赤メッシュの人がケラケラと笑って言った。
「細かいことは気にするな!早く荷物とってきてくれ!」
・・・
昼休みも終わり、もう放課後。私は自分の家の目の前に突っ立っていた。正味、なんて言って家を出たらいいのわからない。だけれど、きっとそう話しても無視されるだろう。そう分かるし、私がある日突然消えても誰も気にはしないだろう。そう思い込むごとに、私が『いらないもの』として扱われていたのだと自覚が強まった。
「考えないでいよ」
今は考えたとて、何にもならない。どうせあの人たちと会わなくても消えていたんだから、今更どういうことになっても、という話だ。自分の部屋で、家出するための準備を進める。いつも着ている服や私物をバックパックやカバンに詰めてゆく。どんどん自室から物が無くなっていき、最終的にはほとんど何もなくなっていた。私は、この憎い家に背を向けた。大きな人影が家の目の前に見える。その人物とは
「お、君が●●さん?」
そこに居た、私を迎えてくれる人物とは私が学校の廊下でぶつかった年上らしき青髪の少年だった。この人が翔さんらしい。
「そうでs...ってえ?」
ついつい、顔見知りが出て来て私は2度見どころか3度見してしまう。
「あぇ、君昼ぶつかった子じゃないん?」
やっぱり今日ぶつかった彼。私は今日ももう一度だけ、深くおじぎをした。
「えっ、あ...そ、その。お昼、ほんとにすみませんでした...」
称賛はどこか慌てたようにけらけらと笑いながら私を宥める。
「あ、あぁ!ええで!大丈夫や!なんともないからな!」
私はその言葉を聞いても、まだ信用ができない。私は震えた声で「ほんとですか...?ならいいですけど...」と返事することがやっとだ。心配だから、と病院に連れてゆこうか戸惑っていた最中、彼は口を開いてこう言った。
「ほないこか、○○!」
明らかに私のあだ名。なぜこの人が知っているのかはわからないが、恐らくなろ屋さんがこのあだ名を広めたのだろう。
「え、○○?」
頭では冷静でも、体は冷静ではなかった。私はついつい聞き返してしまった。翔さんは首を傾げて私に問いかける。
「あれ、あかん?なろっちたちがそう言ってたからええんかと思ったけど...」
「あ、や。全然大丈夫です。ささ、行きましょ」
そう言ったあと、私たちは無駄話をしながら翔さんが漕いでくれている自転車の風に当たっていた。にけつ、という名だったと思うが、これは道交法違反だった気がする。私はそんな事言える勇気もなかったため、そのまま家に着いてしまった。
「みんな〜帰ったで〜!」
翔さんが家のドアを開けてそう叫んだ。
「あ、翔くん!○○連れてかえってきた?」
1番最初に出て来たのは、なろ屋さんだった。そして見知った顔もみんな興味があるとばかりに顔をこちらに覗かせてくる。
「おん、もちろんや!な、○○!」
いきなり肩を組まれてすこしだけ動揺するが、なんとかまた平常心を取り戻す事ができた。
「うぇ?あぁ...」
「うぇってなにwwwww」
後ろの方で、ケタケタ笑っているのは、今日見たなろ屋さんとのっきさんの代わりに赤メッシュの少年と一緒にいた水髪の少年だった。
「あ...水色髪さん...」
私のその呼び名に、一瞬だけ水髪の少年は顔を顰めた。そしてまたすぐに私の言葉を訂正すべく少年は口を開いた。
「は?僕水色髪さんって名前じゃないんだけど。そ・ら・ね・こだよ!」
少年の名前はそらねこ、というらしい。「そらねこさん...。」とぽとりと溢れ出すように私は彼の名前を口走った。
「さんとかやめてよ、よそよそしいよ〜。そらくんって呼んで?」
にこにこ笑ってそう言う姿に、私は押し負けてしまい、とても小さな声でそらねこさん...もといそらくんの名前を呼んだ。
「そ、そらくん...。」
私が名前を呼ぶと満足げに、「うんっ!!」とそらくんは言った。
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