めろんぱーかーに愛されてます。【リメイクver.】
side ●●
「ふぁ....。おは、よう....?」
目が覚めるとそこは、いつもの景色が広がっていた。インターホンに出てからの記憶がない。寝起き特有の眠気が全く襲ってこないことから、わたしは実によく寝ていたのだろう。
「えっ。○○!?起きたん!?」
聞き慣れた翔さんの声。翔さんは横にある椅子に腰掛けていた。ずっと看病してくれていたのだろうか、お礼を言わなければ。
「はい、たった今....。というか、あの。私ちょっとよくわからないんですけど、その、看病してくださってありがとうございます...!」
「あ、それはいいんよ。.....というか。その。覚えてる?」
覚えてる、と翔さんは不安そうに言う。いきなり重要なことを言われてしまい、少しだけ私は挙動不審になり固まってしまう。だが、できるだけ落ち着いたように「あ...。インターホンのことですよね?えっと...全然覚えてないです...。」と言うと、翔さんは苦笑いをする。
「あ〜。話したほうがいい感じ?」
それを問うということは、出来るだけ言いたくないということ。それを察した私は即座に返事を返した。
「いえ、大丈夫です。」
「あ、いい?ん、おっけ〜。じゃあリビング行こか。みんなおるから。」
「あ....。はいっ!」
私は翔さんに連れられてリビングへと向かった。
side なろ屋
「ねぇ...。○○、起きたと思う?」
そう僕に訊いたのは、そらちゃん。不安そうで、ずっと落ち着いていないのかリビングの中を歩き回っている。
「...さぁな。起きたんなら起きたっていうだろ。」
かいてぃーが冷たくそうそらちゃんに言い放つ。みんな、そりゃ気分は沈んでいる。○○がいなくなりかけたのは、これでもう2度目だから。落ち込んでいた僕たちの元へやってきたのは、目が覚めた○○だった。
「あっ...。み、みなさんっ!」
リビングと廊下を隔てる扉の方から聞こえたのは、いつもの可愛らしくて綺麗な僕の大好きな○○の声。
「えっ、起きたんですか!?」
のっきたんが1番最初に反応し、○○の元へ駆け寄る。○○はいつもの様子で話す。
「あ、はいっ。さっき起きまして...。」
「.....翔ちゃんに、話してもらったか?」
かもめんが、少し低い声でそう言う。だが、○○から帰ってきた答えは意外と言えるものだった。
「いえ。私から話さなくてもいいといいました。」
「えっ...?どうして?」
僕の口からついついそうこぼれる。○○はほんのりだけ微笑んだ。
「だって...。私がもしみなさんの立場なら言いたくないから...。わざわざ自分が辛かったことを話したいと思わないのに話しますか......?私なら絶対に嫌です...。あ、ほら....。話したくない証拠。なろ屋さんの手、すごく冷たいです。」
冷たい手は、緊張の証。僕の顔を覗き込むように○○は僕と視線を重ね、僕の手を取った。
「じゃあ、もうあったことは僕忘れたい!」
そらちゃんがそう叫ぶ。僕もその意見に賛成だった。ここにいる皆、あの時の想いを忘れたいと望んでいるはずだから。そして、もう2度とあの時の話さないと僕は決めた。
「てゆーことで!無事戻ってきたんやしっ!今日は甘々サービスな〜?」
そう翔くんは○○に抱きついた。ずるい、と思い僕も○○に抱きつこうとする。だが、そらちゃんがそれを邪魔する。
「ねぇ〜。僕も後で〜。」
「サムライ、離れろ....。」
かいてぃーの低い声に僕の肩がびくりと跳ねる。この一時の間だけで、本気になりすぎだと思う。もしかしたら、僕はそんなこと言う資格はないのかもしれないが。
家族たちからの略奪は成功しても彼らからの略奪は難しいだろう。こんな、なんでもないような会話と行動がありふれた日常が続けばいいのに、と僕は願う。
「ふぁ....。おは、よう....?」
目が覚めるとそこは、いつもの景色が広がっていた。インターホンに出てからの記憶がない。寝起き特有の眠気が全く襲ってこないことから、わたしは実によく寝ていたのだろう。
「えっ。○○!?起きたん!?」
聞き慣れた翔さんの声。翔さんは横にある椅子に腰掛けていた。ずっと看病してくれていたのだろうか、お礼を言わなければ。
「はい、たった今....。というか、あの。私ちょっとよくわからないんですけど、その、看病してくださってありがとうございます...!」
「あ、それはいいんよ。.....というか。その。覚えてる?」
覚えてる、と翔さんは不安そうに言う。いきなり重要なことを言われてしまい、少しだけ私は挙動不審になり固まってしまう。だが、できるだけ落ち着いたように「あ...。インターホンのことですよね?えっと...全然覚えてないです...。」と言うと、翔さんは苦笑いをする。
「あ〜。話したほうがいい感じ?」
それを問うということは、出来るだけ言いたくないということ。それを察した私は即座に返事を返した。
「いえ、大丈夫です。」
「あ、いい?ん、おっけ〜。じゃあリビング行こか。みんなおるから。」
「あ....。はいっ!」
私は翔さんに連れられてリビングへと向かった。
side なろ屋
「ねぇ...。○○、起きたと思う?」
そう僕に訊いたのは、そらちゃん。不安そうで、ずっと落ち着いていないのかリビングの中を歩き回っている。
「...さぁな。起きたんなら起きたっていうだろ。」
かいてぃーが冷たくそうそらちゃんに言い放つ。みんな、そりゃ気分は沈んでいる。○○がいなくなりかけたのは、これでもう2度目だから。落ち込んでいた僕たちの元へやってきたのは、目が覚めた○○だった。
「あっ...。み、みなさんっ!」
リビングと廊下を隔てる扉の方から聞こえたのは、いつもの可愛らしくて綺麗な僕の大好きな○○の声。
「えっ、起きたんですか!?」
のっきたんが1番最初に反応し、○○の元へ駆け寄る。○○はいつもの様子で話す。
「あ、はいっ。さっき起きまして...。」
「.....翔ちゃんに、話してもらったか?」
かもめんが、少し低い声でそう言う。だが、○○から帰ってきた答えは意外と言えるものだった。
「いえ。私から話さなくてもいいといいました。」
「えっ...?どうして?」
僕の口からついついそうこぼれる。○○はほんのりだけ微笑んだ。
「だって...。私がもしみなさんの立場なら言いたくないから...。わざわざ自分が辛かったことを話したいと思わないのに話しますか......?私なら絶対に嫌です...。あ、ほら....。話したくない証拠。なろ屋さんの手、すごく冷たいです。」
冷たい手は、緊張の証。僕の顔を覗き込むように○○は僕と視線を重ね、僕の手を取った。
「じゃあ、もうあったことは僕忘れたい!」
そらちゃんがそう叫ぶ。僕もその意見に賛成だった。ここにいる皆、あの時の想いを忘れたいと望んでいるはずだから。そして、もう2度とあの時の話さないと僕は決めた。
「てゆーことで!無事戻ってきたんやしっ!今日は甘々サービスな〜?」
そう翔くんは○○に抱きついた。ずるい、と思い僕も○○に抱きつこうとする。だが、そらちゃんがそれを邪魔する。
「ねぇ〜。僕も後で〜。」
「サムライ、離れろ....。」
かいてぃーの低い声に僕の肩がびくりと跳ねる。この一時の間だけで、本気になりすぎだと思う。もしかしたら、僕はそんなこと言う資格はないのかもしれないが。
家族たちからの略奪は成功しても彼らからの略奪は難しいだろう。こんな、なんでもないような会話と行動がありふれた日常が続けばいいのに、と僕は願う。
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