めろんぱーかーに愛されてます。【リメイクver.】
side KAITO
「ん〜っ!ついたで〜っ!!!」
「うわぁ、久しぶりの外出ですねぇ。」
サムライの声に続いて、穏やかに晴れているをのっきたんが見つめて呟く。そして、そらちゃんが途端におかしな事を言い出した。
「ねぇ、僕、全員で行動するの嫌なんだけど。」
俺にとっては意味がわからない。それに賛同するようになろっちが口を開く。
「あ〜、たしかに。僕○○と行動したい!もちろん2人で!!」
何故そんなにみんな○○を好いているのだろう。俺が単に魅力を理解していないだけかもしれないが、こんなに●●と行動したいと言わしめる程だなんて、俺にはその思考が到底理解ができなかった。
「じゃあ、○○!じゃんけんいいか?」
かもめんが○○向かって尋ねる。○○は快諾したようだった。かもめんですら少々、2人で別れるというような案に乗り気のような気がする。
「わ、わかりました...えと、さっそく
じゃーんけーんぽんっ
●●:✊
なろ屋:✌
サムライ翔✊
のっき:✌
そらねこ:✌
KAITO:🖐
kamome:✊
「あ〜っ!KAITOさんっ!」
のっきたんが叫ぶ。負け惜しみのようにサムライが「くっそ、負けた。あいことかおわたやんけ。」と恨み言を言っていた。少しだけだが、サムライのその姿はくすりと来る。というか、今から俺はあまり接点のない○○と行動する。上手くやっていけるか不安だ。
「かいとさんっ!一緒に回りましょうねっ!」
○○が無邪気で明るい笑顔をこちらに向ける。ほんのり、彼女の魅力の一部が理解出来たかもしれない。
「同じもの同士で...僕、のきとそらちゃんとだ〜!」
あいこ同士で、と決めるらしい。
「じゃあ俺はかもめんとやな。」
そらちゃんがぱんっ!と威勢の良い音を出して手を叩いた。
「かいさんねっ!」
とそらちゃんが言えば、皆がバイバイと手を振る。サムライとかもめんは小さなカフェへ、なろっちと、のっきたんとそらちゃんはフリーフォールへと向かった。
「私達も行きましょうかっ!あ、あれなんてどうでしょう!!」
「ぶんぶんジェット...。」
前来た時にはなかったアトラクション。いかにも最近建てられたと言わんばかりに綺麗なジェットコースターだ。
「乗る。」
「!!そうと来たら行きましょっ!」
○○と居たら、色々と言動が予想不能でだんだんと楽しくなってくる。そう思っているのは、俺だけでもないはずだ。
「楽しかった!!次はめろんパラダイスです早くっ!」
「ww、早いぞ、○○!w」
「そうですか?wかいとさんが遅いんですよ、早く〜っ。」
_30分後_
「いろいろ乗りましたねぇっ!次は...魔法のジェット行きませんか!?」
「...え。」
魔法のジェット。それは[大文字]俺がさいごに家族と乗った乗り物。[/大文字]○○の目の前では、泣きたくない。だけれど、その願いは到底叶う事はなかった。
「ごめんっ...」
「え、かいとさん!?」
○○に背を向けて走り出す。あの事を思い出して、自然に涙がぼろぼろとこぼれてくる。○○はそんな事しないってわかってるけど、○○が俺を軽蔑してしまうかもしれない。だから強い自分でいないと。そう思うと、自然と脚が動いた。だがその代わり、更に涙が出てきた。
__________
「ねぇ、パパ!俺、あれ乗りたい!魔法のジェット!」
「おお、いいな。絵美(母えみ)と歌衣菜(妹かいな)も行くぞ!」
「えっ!楽しそう〜!歌衣菜行く!」
きゃっきゃきゃっきゃと妹と両親と騒いでいた時間は、こんな事になるなんて予想も出来なかった。そもそも頭にすらなかった。
__「お並びのお客様、こちらにお乗りください!」
「ほら、パパ、ママ、歌衣菜!早く!」
「もう、あせらないの、かいと。落ちちゃうわよ。」
家族が先頭に乗って、その後に俺が乗ろうとすると、がしゃん!!
家族が乗っていた先頭だけが取れて、家族が皆んな真っ逆さまに落下してジェットコースターの下敷きになっていた。
______あの事故の原因は、乗り物の不具合だったのか何故かもわからない、思い出したくもないひと昔の記憶。あの惨状、ショックであの後の事は少しだって覚えていないが思い出せるだけの事を思い出してしまった。格好つけたいって、1人は嫌だからってノコノコとこんな所に着いて来てしまった俺がバカだった。他のみんなだけ行かせれば後悔なんてしなかった。一緒に俺もいなくなってしまえばよかったのに。そしてやけに鮮明に、フラッシュバックのようにあの時が思い出せる。その度、ループのように家族達が落ちる瞬間が再生される。あの時の家族達の悲鳴だって、まるで今起こっているのかのように頭に響いてくる。その声が頭で響く毎に、涙が更に溢れてくる。家で忘れていた方がマシだった。ああ、もうこんな事になるなら__________
「いたっ!!!かいとさんっ!!」
「__え」
ぱしっ。○○か俺の手を掴む。俺はいつの間にか、脚を止めて泣きじゃくっていた。○○に泣き顔を見られた気がしてならない。
「探したんですよ!?急にいなくなるし...ウッグスッ」
何故か○○まで涙ぐんでいた。慌てて「ごめん、泣かせたかったわけじゃない、ごめん!早く魔法のジェットn...」と言い繕うも鼻声で○○は俺の言葉を遮る。
「違う」
「...え」
「私が聞きたいのは、かっこつけてるかいとさんのはりつけた言葉じゃない。素の言葉が聞きたい...。」
そんな言葉をかけてくれたのは、何年も生きていて初めての事だった。なろっち達にすらも過去を打ち明けるような勇気が俺には無くて、言えなかった。身内に拾われる時も常に気を張っていて明かせなかったし、だから心配だってされなかった。○○はいつ、俺の言葉の繋ぎ目の節穴に気付いたらのかはわからないが、そうやって気遣いが出来るからこそ、○○はみんなから愛されているのだ。これが○○で、根っこの部分からいい人なのがこいつの魅力なのだ。
「....あ。ごめんなさい。言い過ぎました。」
「嬉しい」
俺が目を腫らせた顔を上げると、○○は「....え。」と腑抜けた声を上げる。だが、俺はそんな○○に構う事なく、話を続けた。
「嬉しい。そんなことを言われたのは○○が初めてだ。いつか。いつか、俺のことについて、聞いてくれるか?それまで、待っててほしい。」
震え声でそういうと、○○は微笑んで、鼻声になりながらも返事をしてくれた。
「はい!もちろんです!」
予測不能な時と、予測可能な時の落差が激しい。やっぱり、○○は人を幸せにするような笑顔を俺に見せてくれる。
俺は、感謝の意を示すように○○を抱きしめた。
「ん〜っ!ついたで〜っ!!!」
「うわぁ、久しぶりの外出ですねぇ。」
サムライの声に続いて、穏やかに晴れているをのっきたんが見つめて呟く。そして、そらちゃんが途端におかしな事を言い出した。
「ねぇ、僕、全員で行動するの嫌なんだけど。」
俺にとっては意味がわからない。それに賛同するようになろっちが口を開く。
「あ〜、たしかに。僕○○と行動したい!もちろん2人で!!」
何故そんなにみんな○○を好いているのだろう。俺が単に魅力を理解していないだけかもしれないが、こんなに●●と行動したいと言わしめる程だなんて、俺にはその思考が到底理解ができなかった。
「じゃあ、○○!じゃんけんいいか?」
かもめんが○○向かって尋ねる。○○は快諾したようだった。かもめんですら少々、2人で別れるというような案に乗り気のような気がする。
「わ、わかりました...えと、さっそく
じゃーんけーんぽんっ
●●:✊
なろ屋:✌
サムライ翔✊
のっき:✌
そらねこ:✌
KAITO:🖐
kamome:✊
「あ〜っ!KAITOさんっ!」
のっきたんが叫ぶ。負け惜しみのようにサムライが「くっそ、負けた。あいことかおわたやんけ。」と恨み言を言っていた。少しだけだが、サムライのその姿はくすりと来る。というか、今から俺はあまり接点のない○○と行動する。上手くやっていけるか不安だ。
「かいとさんっ!一緒に回りましょうねっ!」
○○が無邪気で明るい笑顔をこちらに向ける。ほんのり、彼女の魅力の一部が理解出来たかもしれない。
「同じもの同士で...僕、のきとそらちゃんとだ〜!」
あいこ同士で、と決めるらしい。
「じゃあ俺はかもめんとやな。」
そらちゃんがぱんっ!と威勢の良い音を出して手を叩いた。
「かいさんねっ!」
とそらちゃんが言えば、皆がバイバイと手を振る。サムライとかもめんは小さなカフェへ、なろっちと、のっきたんとそらちゃんはフリーフォールへと向かった。
「私達も行きましょうかっ!あ、あれなんてどうでしょう!!」
「ぶんぶんジェット...。」
前来た時にはなかったアトラクション。いかにも最近建てられたと言わんばかりに綺麗なジェットコースターだ。
「乗る。」
「!!そうと来たら行きましょっ!」
○○と居たら、色々と言動が予想不能でだんだんと楽しくなってくる。そう思っているのは、俺だけでもないはずだ。
「楽しかった!!次はめろんパラダイスです早くっ!」
「ww、早いぞ、○○!w」
「そうですか?wかいとさんが遅いんですよ、早く〜っ。」
_30分後_
「いろいろ乗りましたねぇっ!次は...魔法のジェット行きませんか!?」
「...え。」
魔法のジェット。それは[大文字]俺がさいごに家族と乗った乗り物。[/大文字]○○の目の前では、泣きたくない。だけれど、その願いは到底叶う事はなかった。
「ごめんっ...」
「え、かいとさん!?」
○○に背を向けて走り出す。あの事を思い出して、自然に涙がぼろぼろとこぼれてくる。○○はそんな事しないってわかってるけど、○○が俺を軽蔑してしまうかもしれない。だから強い自分でいないと。そう思うと、自然と脚が動いた。だがその代わり、更に涙が出てきた。
__________
「ねぇ、パパ!俺、あれ乗りたい!魔法のジェット!」
「おお、いいな。絵美(母えみ)と歌衣菜(妹かいな)も行くぞ!」
「えっ!楽しそう〜!歌衣菜行く!」
きゃっきゃきゃっきゃと妹と両親と騒いでいた時間は、こんな事になるなんて予想も出来なかった。そもそも頭にすらなかった。
__「お並びのお客様、こちらにお乗りください!」
「ほら、パパ、ママ、歌衣菜!早く!」
「もう、あせらないの、かいと。落ちちゃうわよ。」
家族が先頭に乗って、その後に俺が乗ろうとすると、がしゃん!!
家族が乗っていた先頭だけが取れて、家族が皆んな真っ逆さまに落下してジェットコースターの下敷きになっていた。
______あの事故の原因は、乗り物の不具合だったのか何故かもわからない、思い出したくもないひと昔の記憶。あの惨状、ショックであの後の事は少しだって覚えていないが思い出せるだけの事を思い出してしまった。格好つけたいって、1人は嫌だからってノコノコとこんな所に着いて来てしまった俺がバカだった。他のみんなだけ行かせれば後悔なんてしなかった。一緒に俺もいなくなってしまえばよかったのに。そしてやけに鮮明に、フラッシュバックのようにあの時が思い出せる。その度、ループのように家族達が落ちる瞬間が再生される。あの時の家族達の悲鳴だって、まるで今起こっているのかのように頭に響いてくる。その声が頭で響く毎に、涙が更に溢れてくる。家で忘れていた方がマシだった。ああ、もうこんな事になるなら__________
「いたっ!!!かいとさんっ!!」
「__え」
ぱしっ。○○か俺の手を掴む。俺はいつの間にか、脚を止めて泣きじゃくっていた。○○に泣き顔を見られた気がしてならない。
「探したんですよ!?急にいなくなるし...ウッグスッ」
何故か○○まで涙ぐんでいた。慌てて「ごめん、泣かせたかったわけじゃない、ごめん!早く魔法のジェットn...」と言い繕うも鼻声で○○は俺の言葉を遮る。
「違う」
「...え」
「私が聞きたいのは、かっこつけてるかいとさんのはりつけた言葉じゃない。素の言葉が聞きたい...。」
そんな言葉をかけてくれたのは、何年も生きていて初めての事だった。なろっち達にすらも過去を打ち明けるような勇気が俺には無くて、言えなかった。身内に拾われる時も常に気を張っていて明かせなかったし、だから心配だってされなかった。○○はいつ、俺の言葉の繋ぎ目の節穴に気付いたらのかはわからないが、そうやって気遣いが出来るからこそ、○○はみんなから愛されているのだ。これが○○で、根っこの部分からいい人なのがこいつの魅力なのだ。
「....あ。ごめんなさい。言い過ぎました。」
「嬉しい」
俺が目を腫らせた顔を上げると、○○は「....え。」と腑抜けた声を上げる。だが、俺はそんな○○に構う事なく、話を続けた。
「嬉しい。そんなことを言われたのは○○が初めてだ。いつか。いつか、俺のことについて、聞いてくれるか?それまで、待っててほしい。」
震え声でそういうと、○○は微笑んで、鼻声になりながらも返事をしてくれた。
「はい!もちろんです!」
予測不能な時と、予測可能な時の落差が激しい。やっぱり、○○は人を幸せにするような笑顔を俺に見せてくれる。
俺は、感謝の意を示すように○○を抱きしめた。
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