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僕らは神様を知らない。

#4


佐藤side











「はぁ、結局今日も収穫なかったなぁ.........」









帰り道。跡地を閉じ込める檻のせいで薄暗い路地。







紙筒を抱えて、下を向いて帰る。









佐藤「あの警備のお姉さん、何か知ってそうなんだよな〜............」











ふと1つの、低く横幅もないガードレールに雑につけられた張り紙が目につく。









『[太字][斜体]10年前、ここで消えた男のことを覚えている人。下記住所まで。



丸杉区中央通り1 − 2 − 3 クロキビルB1F ゲームヘル[/斜体][/太字]』











「............!!」









衝動的に紙筒を地べたに広げて、確かめるようにぶつぶつと、呪文のように独り言を呟く。









「[小文字]事件当日、現場には奇怪な人物が1人いた[/小文字]」





「[小文字]しかし不思議なことに事件に関わった誰一人として、[/小文字]」















「[太字][小文字]詳細を記憶している者はいない_________[/小文字][/太字]」











やはり見当たらない。









驚かずにはいられなかった。









自由研究の全てが書かれた紙筒。



















「[太字]誰も、『男の人』なんて言わなかったのに.........!![/太字]」









[太字]その"神様"と呼ばれる人物が「男」だなんて、広げた紙筒のどこにも書いていなかった。
[/太字]










___________________________















[斜体]ギギギ.........[/斜体]





扉が開き、光が差し込む。









「[小文字]............はぁ、何で来ちゃったんだろう............[/小文字]」





「[小文字]でも、もしかしたら何かお話してもらえるかもしれないし............[/小文字]」











「.........[小文字]ッこ、[/小文字]こんにちは〜............」









ボロボロのソファと、テレビと、昔懐かしい雰囲気のあるゲーム機が置かれている空間。





返事は返ってこない。









「あ、あの、張り紙のことで......ちょっとお話を......」









[斜体]ドゴォン............[/斜体]









「ッ!?」









何かの音が反響し、耳に通る。





でもその音以外には、何もなかった。









ふぅ......と、安堵したように息を整えて、彼は続ける。













「だ、誰k」









[斜体]パシッ[/斜体]







「[太字]!?[/太字]」









何かに捕まっている感じだった。





何か喋っているようだったが、手で口を塞がれていたから、何を喋っているかは何も分からなかった。











やがて力なく、糸の切れた人形のようにぐったりと、意識を失っていった。









そのまま、彼はどこかへ連れ去られていく。





















???「[太字]............チッ[/太字]」











_________











「[小文字]ン、......ンウゥ......アァ......?[/小文字]」









白い天井。





ドアもあって、洗面所とか、全然生活できそうな空間。







病院.........?







死んだ!?と思って、流石に飛び起きた。









「......え?[太字]え!?なに、ここどこ!?[/太字]」









_________。









「......そ、そうだ、私、誰かに襲われて............」











「......て、てことはこれ.........」





















「[太字]誘拐!?[/太字]」









______









[斜体]『最近この辺で[太字]不審者がうろついてる[/太字]らしいよ〜?w』[/斜体]









________











[漢字]警備のお姉さん[/漢字][ふりがな]レモンさん[/ふりがな]が行っていたことが脳裏に浮かぶ。







半ば衝動的に、スライドする扉の取っ手を掴んで全力で引っ張るが、開く気はしない。







鍵でもかかってるんだろうか。











でも「誘拐」という2文字の認識だけで、頭は混乱して扉を開こうとすることをやめようとしない。









「嘘でしょ、開かないッ......」







「ちょっと、開けてください!開けて〜!!」











「うぅ〜ん......」









[斜体]ガチャリ[/斜体]









「うわぁっ!?」









[斜体]ドサッ[/斜体]









「ア"ッ」









目を開いて、光が差し込む方を見ると、人がいる。









サングラス姿の、ガタイのいい人が何人かいて、







その中に、サングラスなんてかけてない人がいて。











その人の目は、[太字]「あめじすと」[/太字]っていう最近知った名前の宝石みたいに、キレイで。







あじさいみたいな、でもどこか暗闇みたいな、キレイな紫色の目をしている人だった。









「......えっと.........ごめんなさい。」





「心配していたんだけど、随分元気そうみたいだね。」







「ッな、何なんですかあなたたち、ていうか[太字]"心配してた"[/太字]って、...人のこと誘拐しといてよくそんな呑気なことを......」











「......誘拐って.........あぁ、まぁ...そういうことになるのかもね。」









そういうと、後ろから紙筒を取り出す。









「......これ、あなたのよね?」







「[太字]......!ッそ、それ.........![/太字]」









紛れもなく、それは抱えていた紙筒だった。











「夢幻覚事件において中心になったであろう人物は、セミフェニックスたちの間で[太字]『神様』[/太字]としてオカルト的信仰を集めている。」







「中でも[太字][下線]"[漢字]興神会[/漢字][ふりがな]ごぜかい[/ふりがな]"[/下線][/太字]と名乗る団体は、狂信的とも言える活動を.........」











「へぇ......よく調べてあるね。」







「どうせだったら見学でもしていく?」











「見学って......」







「......ちょ、ちょっと待ってください、」











「まさか、ここって、」











「.........そう。ここは[太字]私たち"[漢字]興神会[/漢字][ふりがな]ごぜかい[/ふりがな]"の総本山。[/太字]」







「私は会長の『[太字][漢字]豹馬[/漢字][ふりがな]ひょうま[/ふりがな] [漢字]留渡[/漢字][ふりがな]るど[/ふりがな][/太字]』。よろしくね。」

[水平線]

名前 [漢字]豹馬[/漢字][ふりがな]ひょうま[/ふりがな] [漢字]留渡[/漢字][ふりがな]るど[/ふりがな]

年齢 21

性別 男

"[漢字]興神会[/漢字][ふりがな]ごぜかい[/ふりがな]"という組織の会長をやっているという男。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

お詫びなのか分からん最新話。

留渡くんはセミフェニックスではないんでそこは理解してほしいのだ

2024/11/14 16:56

炙られまぐろ ID:≫ipAZHid6FOeE2
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