入れ替わりサイト
「私の身体にいる令くんと話したいな。」私はふと思う。
まずは何を言おうかな、と顎に手を当てながら考える。
最初に、私が入れ替わりをしてしまったことを謝りたい。
そして次にどうやって元の身体に戻るかを一緒に考えたい。
考えがまとまったので、メールアプリを起動し、“アオイ”という名のアカウントを開く。
「あの、私の身体にいる令くんと会話がしたいです。」と送信すると、すぐに既読がつき、「分かりました。音声通話とビデオ通話どちらにしますか?」と返信が来た。
私は、自分を見てみたいので、「ビデオ通話でお願いします」と頼んだ。
また、既読がすぐにつき、「分かりました。準備します。」と来た。
ダークブラウンのストレートの髪がなびく。
──ここはどこだ?
目を開けるとパソコンの背景のような鮮やかな草原と青空が広り、更に爽やかな風が吹いていた。
髪がなびいて、顔にかかる。
それを耳にかけながら歩く。
すると、本当の“俺”が俺の目に映った。
「あ……」
目を開ける。
そこは何もない草原だった。
ビデオ通話じゃないじゃん!と管理人のアオイにツッコミたかったが、その暇はない。令くんを探さなきゃ。
すると、足音がする。
目の前に令くんがいた。
「あ、あの。ごめんなさいっ!」と私は咄嗟に言い、勢いよく頭を下げて謝った。
急に謝られた為、令くんはきょとんとしている。
「私が入れ替わりサイトで入れ替わりを希望したから、こんな事になって……本当にごめんなさい。」私は再び謝った。
令くんは怒ると思った。だって、沢山迷惑をかけたから。
だけど、その時の令くんは微笑んでいた。
見た目は私だけど、令くんだと分かる。
「大丈夫。一緒に乗り越えよう。きっと、元に戻れるから。」と令くんは私の頭に手を乗せて言った。
「うんっ!」私は力強く言った。
「2人揃っていますね。」と後ろから声がした。
振り返ると管理人のアオイがいた。
「あ、アオイさん。」と令くんが驚いた顔で言った。
「アオイさん!これってビデオ通話ではありませんよね⁈これってWin◯owsの背景ですよね⁈」
「確かに、言われてみれば。」
「はい。そうです。」と冷静にアオイが答える。
私は突っ込もうとしたが、「そういうのは嘘で、似たような物です。」と、アオイは続けて言った。
「あの、どうやったら元に戻れるんですか?」と、私は話を変えて言った。
「ありません。」と即座に答える。
「え⁈」令くんと私は大声を出した。
そうしたらもう、友達に会えない……家族にも会えない……どうしたらいいのだろう。
「ですが、お二人にチャンスを与えます。」
私と令くんは吃驚した。
「二人の心が通じ合えば、二人同じ時間にチャットで送れると思います。同時に送れたらお二人を元に戻します。」とアオイはありえない事を言った。
──そんなの、できる訳無いじゃん。
「だけどサービスで時間と分が揃っていれば大丈夫です。あ、それと、話し合いも大丈夫です。」と、アオイは私の心を読んだかのように言った。
まずは何を言おうかな、と顎に手を当てながら考える。
最初に、私が入れ替わりをしてしまったことを謝りたい。
そして次にどうやって元の身体に戻るかを一緒に考えたい。
考えがまとまったので、メールアプリを起動し、“アオイ”という名のアカウントを開く。
「あの、私の身体にいる令くんと会話がしたいです。」と送信すると、すぐに既読がつき、「分かりました。音声通話とビデオ通話どちらにしますか?」と返信が来た。
私は、自分を見てみたいので、「ビデオ通話でお願いします」と頼んだ。
また、既読がすぐにつき、「分かりました。準備します。」と来た。
ダークブラウンのストレートの髪がなびく。
──ここはどこだ?
目を開けるとパソコンの背景のような鮮やかな草原と青空が広り、更に爽やかな風が吹いていた。
髪がなびいて、顔にかかる。
それを耳にかけながら歩く。
すると、本当の“俺”が俺の目に映った。
「あ……」
目を開ける。
そこは何もない草原だった。
ビデオ通話じゃないじゃん!と管理人のアオイにツッコミたかったが、その暇はない。令くんを探さなきゃ。
すると、足音がする。
目の前に令くんがいた。
「あ、あの。ごめんなさいっ!」と私は咄嗟に言い、勢いよく頭を下げて謝った。
急に謝られた為、令くんはきょとんとしている。
「私が入れ替わりサイトで入れ替わりを希望したから、こんな事になって……本当にごめんなさい。」私は再び謝った。
令くんは怒ると思った。だって、沢山迷惑をかけたから。
だけど、その時の令くんは微笑んでいた。
見た目は私だけど、令くんだと分かる。
「大丈夫。一緒に乗り越えよう。きっと、元に戻れるから。」と令くんは私の頭に手を乗せて言った。
「うんっ!」私は力強く言った。
「2人揃っていますね。」と後ろから声がした。
振り返ると管理人のアオイがいた。
「あ、アオイさん。」と令くんが驚いた顔で言った。
「アオイさん!これってビデオ通話ではありませんよね⁈これってWin◯owsの背景ですよね⁈」
「確かに、言われてみれば。」
「はい。そうです。」と冷静にアオイが答える。
私は突っ込もうとしたが、「そういうのは嘘で、似たような物です。」と、アオイは続けて言った。
「あの、どうやったら元に戻れるんですか?」と、私は話を変えて言った。
「ありません。」と即座に答える。
「え⁈」令くんと私は大声を出した。
そうしたらもう、友達に会えない……家族にも会えない……どうしたらいいのだろう。
「ですが、お二人にチャンスを与えます。」
私と令くんは吃驚した。
「二人の心が通じ合えば、二人同じ時間にチャットで送れると思います。同時に送れたらお二人を元に戻します。」とアオイはありえない事を言った。
──そんなの、できる訳無いじゃん。
「だけどサービスで時間と分が揃っていれば大丈夫です。あ、それと、話し合いも大丈夫です。」と、アオイは私の心を読んだかのように言った。