入れ替わりサイト
その後、モモは学校に行った。
不自然なところは無い。強いて言うならば優等生なところだ。
敦樹はやんちゃで、様々な問題を起こしていた。だが、今は違う。いたずら仲間に誘われていても「俺はやらない」と断る。
モモは普通の男子小学生を演じていた。
「敦樹のやつ、変わったよな」
「そうだ。ちょっとイジってみない?」
「さんせー」
同じいたずら仲間は彼をイジろうとしていた。
イジりは今日から始まった。
「なあ、敦樹。今日のテスト、勝負しようぜ。ちなみにテストは今日中に返ってくる」
いたずら仲間のリーダーである[漢字]三戸部 義明[/漢字][ふりがな]みとべ よしあき[/ふりがな]が揶揄う。
彼は余裕だった。普段の敦樹ならそのテストは三十点くらいを取る。義明は頭が良く、どの教科も八十点以上を取る。──百点は一度も取ったことはないが。
「いいよ」
敦樹は承諾した。
テストの時間になった。
今回のテストは応用が多く、クラスメイトは苦戦していた。普段の敦樹ならゼロ点を取るに違いない。その中に余裕そうに解く二人──[漢字]敦樹[/漢字][ふりがな]モモ[/ふりがな]と義明がいた。
二人とも、今回のテストは自信があった。
「はい、そこまで」
静かな教室に先生の声が響く。
「今回のテストは百点だな」
自慢げに義明は言う。
先生は大急ぎに赤ペンを動かす。
数十分後、テストは返された。
「……くん、三戸部 義明くん」
先生に呼ばれ、ゆっくり歩いた。
「よっしゃ! 九十点!」
義明はテストをクラスメイトに見せつけてガッツポーズをとる。
「……さん、米井 敦樹くん」
自分の名前が呼ばれ、敦樹は「はい」と落ち着いた声で返事をし、ゆっくり教卓へ向かっていった。
「百点です」
先生は嬉しそうに言い、テストを返した。
「おお!」とクラスはざわつく。
「すっげー。あの敦樹が」
「俺なんかこの点数だよ」
呆れながら五十点のテストをぺらぺらと見せる。
「これくらい普通だよ」
敦樹は義明に勝った。
「くっそ……」と悔しむ義明。
「もう少し勉強したら?」
敦樹は煽る。
「くそっ! 次は五十メートル走で勝負だ! 相手は[漢字]曽布川 翔太郎[/漢字][ふりがな]そぶかわ しょうたろう[/ふりがな]だ!」
曽布川 翔太郎はクラスで一番運動神経がいい人だ。様々な大会で優勝をしている。敦樹も運動神経がいいが、比べることができない程、翔太郎はいい。
「ふぅん」
敦樹は余裕だった。なぜなら、敦樹の中に猫──モモが入っているのだから。
「今日は、五十メートル走をします。これは運動会のときに使う大切なものなので、ふざけないように」
「義明に聞いたと思うが、俺が一番速いからな」
敦樹に再び言う。
敦樹は気にしなかった。走ることは得意だったから。
「よーい、どん!」
一番最初は翔太郎。
「やっぱりな」
翔太郎は[漢字]憫笑[/漢字][ふりがな]びんしょう[/ふりがな]する。
中盤。翔太郎は疲れているように見える。
まだ敦樹は疲れていない。
「……っ」
敦樹は何かを決めたように速度を上げていく。
「はい、オッケー」
先生がストップウォッチを片手に言う。
「くそっ」
一着は敦樹。二着は翔太郎。
「あの翔太郎が敦樹に負ける……?」
「私、夢見てるのかな?」
クラスメイトは唖然とした。
「俺の負けだ。からかってごめん」
翔太郎は目を閉じて言う。
「大丈夫」
敦樹はそう言い、集合場所へ向かっていった。
不自然なところは無い。強いて言うならば優等生なところだ。
敦樹はやんちゃで、様々な問題を起こしていた。だが、今は違う。いたずら仲間に誘われていても「俺はやらない」と断る。
モモは普通の男子小学生を演じていた。
「敦樹のやつ、変わったよな」
「そうだ。ちょっとイジってみない?」
「さんせー」
同じいたずら仲間は彼をイジろうとしていた。
イジりは今日から始まった。
「なあ、敦樹。今日のテスト、勝負しようぜ。ちなみにテストは今日中に返ってくる」
いたずら仲間のリーダーである[漢字]三戸部 義明[/漢字][ふりがな]みとべ よしあき[/ふりがな]が揶揄う。
彼は余裕だった。普段の敦樹ならそのテストは三十点くらいを取る。義明は頭が良く、どの教科も八十点以上を取る。──百点は一度も取ったことはないが。
「いいよ」
敦樹は承諾した。
テストの時間になった。
今回のテストは応用が多く、クラスメイトは苦戦していた。普段の敦樹ならゼロ点を取るに違いない。その中に余裕そうに解く二人──[漢字]敦樹[/漢字][ふりがな]モモ[/ふりがな]と義明がいた。
二人とも、今回のテストは自信があった。
「はい、そこまで」
静かな教室に先生の声が響く。
「今回のテストは百点だな」
自慢げに義明は言う。
先生は大急ぎに赤ペンを動かす。
数十分後、テストは返された。
「……くん、三戸部 義明くん」
先生に呼ばれ、ゆっくり歩いた。
「よっしゃ! 九十点!」
義明はテストをクラスメイトに見せつけてガッツポーズをとる。
「……さん、米井 敦樹くん」
自分の名前が呼ばれ、敦樹は「はい」と落ち着いた声で返事をし、ゆっくり教卓へ向かっていった。
「百点です」
先生は嬉しそうに言い、テストを返した。
「おお!」とクラスはざわつく。
「すっげー。あの敦樹が」
「俺なんかこの点数だよ」
呆れながら五十点のテストをぺらぺらと見せる。
「これくらい普通だよ」
敦樹は義明に勝った。
「くっそ……」と悔しむ義明。
「もう少し勉強したら?」
敦樹は煽る。
「くそっ! 次は五十メートル走で勝負だ! 相手は[漢字]曽布川 翔太郎[/漢字][ふりがな]そぶかわ しょうたろう[/ふりがな]だ!」
曽布川 翔太郎はクラスで一番運動神経がいい人だ。様々な大会で優勝をしている。敦樹も運動神経がいいが、比べることができない程、翔太郎はいい。
「ふぅん」
敦樹は余裕だった。なぜなら、敦樹の中に猫──モモが入っているのだから。
「今日は、五十メートル走をします。これは運動会のときに使う大切なものなので、ふざけないように」
「義明に聞いたと思うが、俺が一番速いからな」
敦樹に再び言う。
敦樹は気にしなかった。走ることは得意だったから。
「よーい、どん!」
一番最初は翔太郎。
「やっぱりな」
翔太郎は[漢字]憫笑[/漢字][ふりがな]びんしょう[/ふりがな]する。
中盤。翔太郎は疲れているように見える。
まだ敦樹は疲れていない。
「……っ」
敦樹は何かを決めたように速度を上げていく。
「はい、オッケー」
先生がストップウォッチを片手に言う。
「くそっ」
一着は敦樹。二着は翔太郎。
「あの翔太郎が敦樹に負ける……?」
「私、夢見てるのかな?」
クラスメイトは唖然とした。
「俺の負けだ。からかってごめん」
翔太郎は目を閉じて言う。
「大丈夫」
敦樹はそう言い、集合場所へ向かっていった。