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ぼっちケーション

#5


 魔法適性っつーのは簡単に言うとアナータ魔法向いてんじゃな~~い? って事らすぅい。
「はあ……、何でんなこと分かるんすか?」
「察しついてるくせに~~」
 まさかとは思ったけどな。うりうり~~と俺の上腕二頭筋辺りを肘で突いてくる桜川先輩。やべかわい。
 つまるところこの2人は……
「魔法使いなんすか?」
「せいか~~~~~~い!」
 俺の解答にパチパチと拍手する桜川先輩。やっぱりそうなのか。
「よく出来ました。褒めて遣わします」
 なぜか偉そうな真壁さん。軽くウザい。でもカワイイ。ウザカワってやつか。
「あっ、マジなんすか?」
「そだよ~~。基本魔法は認識できないようになっているんだけどね~~」
 ウンウンとこれみよがしに頷く桜川先輩。
「でも俺には……」
 ばっちりくっきりだったぜ?
 ジッーと、俺を何か見定めるかのように見つめながら真壁さんが口を開く。
「大月君は、魔法が使えるのかもしれませんね」
「えっ」
 マ? 魔法使えるの俺? 魔法少年トモタカ爆誕?
「何かイメージしてみなよ!」
 桜川先輩がスマイル維持で俺にアドバイス。
「えーーっと……」
「何でもいいです。場所から連想するのもアリですよ」
 なんかもうやる流れに持ってきた真壁さん。
 場所か……。俺は屋上のフェンスに近づき、校舎の景色をグルッと眺める。そして、ある場所に一点を定めた。
 最初に断っておくけんど……俺は華のぼっちであり、お年頃の男子高校生だ。だからまあ、イメージは無限大ってことで。
「イメージしました」
 俺は2人にそう言い放つのだった。

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作者メッセージ

連続掲載します。
楽しいです。ぼちぼちやります。ぼっちだけに。
ありがたい。

2024/09/13 12:03

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