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ぼっちケーション

#30


 放課後。解放の時が来たぜ。俺は1人ウオオオオ! と気を滾らせながら席を立った。
「えっと、また放課後って言ってたけど、部室で合ってるのか?」
 俺が独りごちながら、教室の入り口の方に目を向けると何やらザワザワしていた。おいおいんなとこで固まってんじゃねぇよ。
 俺がザワザワのもとに近づいていくと――
「んっ?」
 そこにはクラスメイトたちに囲まれている聚楽たそが。
「どいてください。私は大月君に用があります」
「大月? って誰だっけ?」
 クラスメイトの男子Aが言う。今オメーの背後にいる超絶ハイパーイケメンですけど? ん?
「あ、あまり写真を撮らないでください……」
「可愛すぎ~! 映え映えすぎなんだけど~!」 
 クラスメイトの女子Bが言う。それにしてもチミ、スカート短すぎない? 背後に気をつけな。
 わいわいやいのやいの、芸能人がサプライズ登場したみたいになってんじゃねーの。俺にその反応は? ない? そうかいそうかい。
「インビジブルシャドー」
 俺は、魔法を行使した。す~っと体が透明になっていき、集団の中をすり抜ける。
「あの、その、困ります……」
 あたふたおどおど小さく呟きながら、真壁さんが小動物的可愛さを振りまく。撫でて~!
「んじゃ、行きますか」
 俺が、真壁さんの背後に立ち、肩を軽くポンとするとゾワワっと真壁さんが体を震わした。
「お、大月君!?」
 真壁さんが驚きの声を上げる。
「え、大月? ビックムーン?」
「うっそ、心霊系!?」
 クラスメイトがざわざわ騒ぐ。ビックムーンって何だよ、んで幽霊扱いすんなっちゅーの。
 俺は、さりげなく真壁さんの肩に手を回してエスコート。廊下の角を曲がったところで――
「ブリザード」
「冷たああああああああああ!?」
 真壁さんが俺の手に氷結魔法を繰り出しやがった。キンキンだぜ~!
「離してください」
「もう離れてま~す」
 俺は手をゴシゴシとして熱を生む。摩擦熱ってやつだ。多分な。
「さっき魔法使ってました?」
「おうよ」
 俺はサムズアップする。親指グッ! 良い子のみんなもいいねしようぜ!
「魔力の気配まで消えてましたね……。驚きました……」
「影の薄さには自信あるっすからね」
「なぜ誇らしげなのでしょうか……」
「んで、部室向かうんすか?」
「ええ。その後、向かう場所があります」
「どこに行くんすか?」
「それは……」
 聚楽たその言った場所にマ? って思った俺だ。

作者メッセージ

かっこいいな~インビジブルシャドー。また次回でござる~。

2025/08/31 17:25

トモットモ ID:≫ 1dPjYo9MWMxX.
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